吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



SBI債

格付とデフォルト確率

さて、ここ数年は1年満期で利率1.8〜1.9%のSBI債が人気です。

とはいえ、社債は企業のリスクもあります。
元本保証がある同じSBIグループの住信SBIネット証券の1年定期預金がキャンペーンなどを含めると0.5%前後というところでしょうか。
元本保証の預金より1.3-1.4%高い利回りを得るために、企業のデフォルトリスクをそれをどう考えるべきか。格付から少し考察してみます(というか提案まで)。


SBIホールディングスはR&Iが格付けを発表しており、BBBとなっています。このR&IのBBBという格付がどれほどの安定度があるのでしょうか?

R&Iのサイトにはデフォルト実績関連データという情報があります。
ここでは2011年5月27日現在では、2010年6月29日現在のレポートが最新として掲載されています。

以下はその最新資料に書かれていた1年後のデフォルト確率を抜き出したものです。これを見ると面白い。2つの考え方ができそうです。
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10年全体を見ると2000年〜2005年の6年間はほとんどBBB格はデフォルトしていません。デフォルトしたのは2001年コホートの0.39%(1社)のみです。
この10年で単純平均すると、BBB格の1年後のデフォルト確率は0.32%というところです。(本当は全体のデフォルト数÷全体のサンプル数の方がいいのでしょうが面倒くさいので省略)
これだと、0.32%の確率で発生する1年後のデフォルトリスクで1.3-1.4%のプレミアムを引き受けていることになります。


もう1つの見かたとして、SBI債が発行されだした2006年からのデフォルト率を見てみます。2006年からのBBB格のデフォルト率は以下のようになります。
2006年:0.51%
2007年:0.00%
2008年:0.58%
2009年:1.73%

サンプル数の都合などもあるのでしょうが、0%〜1.73%とけっこうなばらつきがあり、2000年〜2005年と比較するとだいぶデフォルト率が上がっています。
4年間の数字を単純に平均すると1年後のデフォルト確率は0.705%です。0.705%の確率で発生する1年後のデフォルトリスクと1.3-1.4%のプレミアムをどう考えるか。この条件で考えると、危険な投資なにおいがします。


SBI債は人気の債券ですが、悪くはないが別に取り逃がしても惜しくはない債券というのが私の印象です。

格付けが必ずしも債券の信用度を正しく表しているわけではありせんが、このように考えてみるのは面白いところです。







債券って面白い!? SBI債おかわり

4月1日に売りに出されて、販売数日で売り切れた第1回・第2回のSBI債。

その人気に応えて(?)第3回・第4回のSBI債が昨日4月10日8:30から売り出されたようです。利回りは第1回・第2回と同じで以下の通り。
 ・第3回(満期6ヶ月):1.80%
 ・第4回(満期1年):1.96%

参考:SBI債(愛称) 商品・売出概要(SBI証券)

前回は数日で6ヶ月、1年共に売り切れたように今回も人気商品となるのでしょうか?

私は4月6日のエントリーで書いたように購入見送りです。



それにしても、先の4月6日のエントリーを書く時にも少し調べただけですが、債券も面白いですね。日本証券業協会で発表されている毎日の公社債の売買参考価格なんてみていると、「この会社のこの債券がこの利回りか〜」などといろいろ発見があります。

資金が無いと取引に参加すること自体が難しそうですが、個別債券も個別株と同じくらい面白そうです。むしろ株より渋い読み合いになって、やってみると債券の方がハマる人も結構いるんではないでしょうか?



私の著書 - ズボラ投資
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