吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



MRF

マイナス金利ですが、特別に資産運用方法を変える必要なし

マイナス金利 negative-interest-rates

昨今のマイナス金利によって、資産の運用方法をどうするかという話を見聞きします。

マイナス金利下での資産運用「見直し64%」 日経モニター調査 |マネー研究所|NIKKEI STYLE
マイナス金利時代の個人資産運用はどうすべきか|山崎元のマルチスコープ|ダイヤモンド・オンライン
東京新聞:マイナス金利 資産運用 狭まる選択:経済(TOKYO Web)
マイナス金利時代に6億円ゲット! 森下千里さん、資産運用を教えてください - 産経ニュース

マイナス金利になってからある程度時間も経過しており、すでに多くとのところで語られていることでもありますが、簡単に私の考え方を書いておきます。


特に今の運用スタイルを変えなくていい

私の考えの結論を書くと、マイナス金利だからといって特に今の運用スタイルを変えなくていいです。
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住信SBIネット銀行のハイブリッド預金が利上げ

○参考:SBI ハイブリッド預金金利がついに上昇(投信で手堅くlay-up)

上でも取り上げられているように、2011年3月7日付で住信SBIネット銀行の目玉商品であるハイブリッド預金の金利が引き上げられました。0.09%→0.10%です。2010年11月29日に0.08%→0.09%と引き上げられて以来の金利引き上げです。
さすがはSBIグループが野村MRFを排してまで、住信SBIネット銀行で大々的プッシュするだけの商品です。金利上昇局面でも迅速対応です。

「投信で手堅くlay-up」のじゅん@さんの記事中では「預金金利は下がる時だけでなく、上がる時も感度良く上がってくれると助かりますね」とありますが、これはあまり心配しなくていいと思っています。


SBIハイブリッド預金の欠点ははっきりしている』(雄牛と熊と欲豚と)では、ハイブリッド預金は金利上昇局面で置いていかれると書いてあったりするように金利上昇局面で弱いという変なイメージがあるのかもしれませんが、これは違うでしょう。
sbihybrid

上の「雄牛と熊と欲豚と」では、このグラフを見て金利上昇局面でハイブリッド預金は弱いと結論付けられていますが、その読み方には違和感を感じます。0.01%区切りで読むと違う姿が見えてきます。
 ●野村MRF0.055〜0.065%→ハイブリッドは0.08%
 ●野村MRFが0.065〜0.075%の時→ハイブリッドは0.09%

野村MRFが0.01%上がるごとにハイブリッドも0.01%上昇しています。この仮説に従って直近の野村MRFの実績を見てみると・・・2011年3月4日の野村MRFの利回りは0.078%でした。(参考:MRF利回り(金利,利率)比較推移表)
2010年11月26日〜2011年2月25日の間、野村MRFは0.065〜0.075%のゾーンに留まっていました。この時のハイブリッド預金の金利は上の仮説通りに0.09%で固定です。
そして、2011年3月4日に0.078%と野村MRFが0.065〜0.075%のゾーンを飛び出すと、ハイブリッド預金も0.01%金利を上げました。

●2010年11月26日:野村MRFが0.066%と0.055〜0.065%ゾーン突破
 ⇒2010年11月29日:3日後にハイブリッド預金が0.09%へ利上げ
●2011年3月4日:野村MRFが0.078%と0.065〜0.075%ゾーン突破
 ⇒2011年3月7日:3日後にハイブリッド預金が0.10%へ利上げ

今回のハイブリッド預金の利上げは前回の利上げと全く同じ構図です。野村MRFの利回り上昇を受けて3日後に利上げしています。このようにハイブリッド預金は少なくとも今までの値動きを見る限りは金利上昇局面について行っています。

さらにさかのぼった利下げ局面でも全く同じ現象です。
●2009年12月11日:野村MRFが0.094%と0.095〜0.105%ゾーンから陥落
 ⇒2009年12月14日:3日後にハイブリッド預金が0.11%へ利下げ
●2010年1月22日:野村MRFが0.084%と0.085〜0.095%ゾーンから陥落
 ⇒2010年1月25日:3日後にハイブリッド預金が0.10%へ利下げ
●2010年3月12日:野村MRFが0.074%と0.075〜0.085%ゾーンから陥落
 ⇒2010年3月15日:3日後にハイブリッド預金が0.09%へ利下げ

昔のキャンペーンなどをやっていたりして金利感応度が低い時代は少し事情が違いますが、今のハイブリッド預金はベンチマーク(野村MRF)を0.0x%単位として±0.005%のゾーンを設けており、そこへある程度の金利を上乗せした金利となっています。
この上乗せ金利も野村MRFの金利水準によって異なるようで、今の水準だと0.02%の上乗せで、もう少し金利水準が高いときは0.03%の上乗せ。ということでしょう。

いずれにしても、これまでのルールが続くとならば野村MRF+αが金利になりそうです。



日銀のオペがファンドマネージャを直撃?

最近はMMFやMRFの金利も低下傾向が続いていて、個人投資家も利回りが減って悩んでいる時期かもしれません。




以下のような記事を見つけました。
短期商品の利回り低下、ファンドが運用難に直面(ロイター)
 日銀の強力な金融緩和措置がマネー・リザーブ・ファンド(MRF)やマネー・マネージメント・ファンド(MMF)など短期金融商品の利回りを押し下げ、運用難に直面するファンドマネジャーが頭を痛めている。
 日銀が行う異例の措置は、民業圧迫につながりかねない──。短期金融商品の運用を手掛ける国内運用機関のファンドマネジャーはこう指摘する。運用会社の看板商品であるMRFやMMFの運用利回りがゼロ%に近づけば、預かり資産から得られる信託報酬が削られ運用会社の収益圧迫に直結するからだ。
日銀の異例中の異例の措置の結果、こんなことになっています。日銀の措置は、資金繰り不安を解消するためで仕方ないとも感じるのですが、その意図しない弊害をMRFやMMFが受けている感じですね。

私はMRFやMMFはほとんど持っていませんが、住信SBIネット銀行でハイブリッド預金を微々たる金額ですが持っています。ハイブリッド預金は預け入れ金額が増えているのにも係らず、受取金利が減っています・・・



短期金融市場の利回り低下は、投資家だけでなく運用会社にとっても厳しいんですね。
調べればすぐに分かるのでしょうが、各社はMRFやMMFの運用でどれくらいの収益を上げていて、この利回り低下でどれくらい収益が悪化しているのだろうか。



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