吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



GPIF

年金制度の問題点(2) - 制度を維持する仕組みがない

rougo

先の日本の年金制度の問題点の1つは、明確に位置づけが説明されていないことの続きです。

日本の年金制度の問題点として以下の2つを挙げましたが、前回は上しか説明していませんでしたので、今回は下について書きます。
  • 日本における公的年金とはどういう位置づけのものなのか? という説明がない
  • 年金制度を維持していく仕組みが無い

今の日本の公的年金は、年金制度を維持していく仕組みがありません。

ものすごくざっくり書くと年金のINとOUTは下記が条件として設定されています。(OUTは法律では規定されていませんが、財政検証などでことある毎に代替率50%が目標に設定されています)


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GPIFは政策の道具にされてはいけない

pension

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は厚生労働大臣が理事長を指名して、その元で運用されています。
そのGPIFがここ最近嫌な形で注目を集めています。

財務相、GPIF「成長戦略改定する中で議論されるのが正しい」 (日経新聞)
麻生太郎副総理・財務・金融相は18日午前の閣議後の記者会見で、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)について「成長戦略の改定作業を6月までに本格化するが、そのなかでGPIFの運用のあり方が議論されていくことが一番正しい」との認識を示した。GPIFは年内にも国債に偏っている資産構成の割合を見直す見通しだ。

昨年には有識者会議なるものから、さらに株式を買うなどリスクを取った積極的な運用にすべきという報告書も提出されています。
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年金運用の年利回りが何と驚異の+10.23%(+11兆2222億円)

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2012年度の年金運用報告が発表されました。

なんと驚異の+10.23%で、金額にすると11兆2222億円増です。

GPIFが運用を始めてから年間で最高の数字になるようです。
最悪だった平成20年度(2008年度)のマイナスが-9兆2481億円だったので、今年のプラスはそのマイナス分を返してもおつりがくる金額です。

以下にGPIFの報告書からいくつかグラフを抜粋させていただきます。上から順に
 (1)2012年度の運用損益
 (2)2012年度の利益率
 (3)各年度の運用損益及び通算損益
GPIF_h24_01
>GPIF_h24_02
GPIF_h24_03

減る時もあれば増える時もあるのが長期投資です。マスコミはこれをどう報道するか非常に楽しみです。

なお、GPIFが運用で利益を出した時と損失を出した時のマスコミの扱いの違いについては、梅屋敷商店街のランダム・ウォーカーの公的年金の12年度10-12月期の運用は大幅プラス。でもマスコミ各社は……が参考になります。


さあ、2008年に9兆円の運用損だった時に「ほら見たことか」と鬼の首を取ったかのように喜んではしゃいでいた荻原博子先生、今こそ出番です。
 ●公的年金が消えていく?(荻原博子の"がんばれ!家計")



債券も案外リスクは高い

世間一般における投資の代表は株式でしょう。
とは言え、投資の市場としては債券市場は巨大であり、分散投資でも債券アセットは主要アセットです。


言葉の定義一つの話かもしれませんが、債券をどういう位置づけで考えるかは人によって違うように見えます。特に国内債券(やヘッジ付き外国債券)のようにあまりリスクが高くないとされるアセットの扱いです。
そんな国内債券のリスクについてGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の資料を見ると、以下の資料の10ページ目にわかりやすい表があります。

 ●第19回運用委員会『基本ポートフォリオの検証について』
gpif_risk


この推計によると5.40%が国内債券のリスクになります。
だいたい2/3の確率で期待リターン±5.40%の枠内に収まるということですが、言い換えれば確率的に1/3はこの範囲内に収まらないということになります。

この数字をどう捉えるかにもよりますが、それほどリスクが低いと言える数字には見えません。

国内債券は株式と比較すれば明らかに低リスク資産です。しかし、それなりのリスクがある点は見過ごせません。
なお、短期資産もリスクも3.72%とそれなりになっています。



公的年金の運用コストはいくら? (GPIFの平成23年度業務概況書)

公的年金を運営しているのは独立行政法人のGovernment Pension Investment Fund (GPIF)です。
そのGPIFのサイトに『平成23年度業務概況書』がアップされていました。

全114ページのPDFファイルですが、この38枚目(ページ数は32ページ)に【7. 手数料コストの効率化】という章あり、ここでコストについて言及されています。

GPIF_h23_01


GPIF_h23_02

全体で0.02%と非常に安い。
各アセットを見ても一番高い外国債券で0.06%と零細個人投資家では望むべくもない低コストになっています。

この中で面白いのは国内株式と外国株式のコスト。
リテール向け商品では国内は安く海外は高くなっていますが、GPIFの平成23年度は「国内株式0.05% vs 外国株式0.04%」になっています。これは興味深い数字です。



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