吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



CMAM

低コストファンドへ資金を投じよう(?)の続き (予想以上に余談に反応があったので…)

タイトルにも書きましたが、予想外に"余談"として書いた記述への反応があったので追加エントリーです。



この"余談"をご存じない方のために簡単にまとめると、先のエントリー(CMAM外国株式インデックスeを購入)で、以下のような趣旨のことを書きました。
コストが安いファンドが出た時に投資家の資金が集まらないと、ファンド運用会社は儲からないので低コスト印デック不ファンドが出てきにくくなる。
だから、無理してまで買う必要は無いが、低コストファンドが欲しい人は少し早いタイミングで低コストファンドに資金を投じても良いのではないか
これは要約で実際のエントリーの記述とは違います


この主張の重要な意図は、Win-Winの関係(もはや死語?)を作るには企業側の努力だけでは不十分ということです。
当然のこととして企業側は企業として顧客を獲得できるように努力すべきです。しかし、"資本主義""自由経済"の世界で良い商品を手に入れるためには企業側の努力だけではうまくいきません。両輪として顧客側の購買行動も必要です。
「粗悪商品にだまされない」「良い商品が出ればそれを選ぶ」。こういう行動があってこそ、良質な商品が世の中に出回ります。

顧客が企業に意見を伝える最高の手段はやはりお金です。
ダメなら買わない、良いなら買う。企業は評判というものも気にしますが、それは売上や利益にかかわる場合です。どんなに悪評が立っても利益に一切関係なければ構わないのが企業の論理です。逆にどんなに評判は良くても買ってもらえないようでは企業としてはたまったものではありません。

だからこそ、「無理してまで買う必要は無いが、いい商品だと思えば、それに手を伸ばしても良いのではないだろうか。それが企業へ顧客の要求を一番伝える方法になる。」と考えています。
"money talks"という言葉もあるように、資本主義の世の中ではやはり金の力は大きいです。"money talks"はネガティブに使われることが多いですが、私はこのようなポジティブな"money talks"があっても良いと考えています。
長々と書きましたが、そんな単純な話でした。







本日から楽天証券が[CMAMインデックスファンド“e”シリーズ]の取扱いを開始

ネット証券ではSBI証券ですでに取り扱いが始まっていますが、ライバルの楽天証券でもCMAMインデックスファンド"e"シリーズの取り扱いが本日(2010年4月30日)から始まりました。

SBI証券もネット証券では最大手ですが、これだけでは販売チャネルは弱く、資産はなかなか増えないでしょう。ですのでCMAMインデックスファンド"e"シリーズが楽天証券へ拡大したのは投資家にとっては大きなメリットですし、ファンドにとっても購買層の拡大につながるでしょう。





さて、以下は余談。


こうなってくると気になるのはマネックス証券の対応です。

eMAXISシリーズがリリースされた時にはSBI証券と楽天証券が取り扱う中、マネックス証券は取り扱いしませんでした。(後日追加)
マネックス証券はこのCMAMインデックスファンド"e"シリーズはどうするのでしょう?

世間的には(希望もこめて?)後から取り扱いを開始するという予想がメインシナリオのようですが、私は別の答え、つまりCMAMインデックスファンド"e"シリーズは取り扱わないという選択肢もあるのではないかと考えています。

なんら確証はありませんが、以下のようなマネックス証券の最近の姿勢がこの第二の道を推測させます。

(1)オリックスとの合併
(2)eMAXISを当初から取り扱わなかった。
(3)ニッセイ日経225とeMAXISがポイント付与対象外
(4)カブロボ、マネックス資産設計ファンドエボリューションの販売
(5)ピクテの中国H株、ブラジル株の独占販売


SBI証券と楽天証券で株式の売買手数料で熱い戦いが繰り広げられたように、ネット証券では体力勝負が繰り広げられています。最近ではマネックスはそのような競争についていかなくなっているように思いますが、これは体力の問題だと推測します。そこで体力強化として(1)のオリックス証券との合併になったわけで、体力勝負に限界を感じているように思えます。

(2)(3)の対応から推測できることは、今のインデックスファンドのコスト水準がマネックスの想定/許容値超えてしまったということでしょう。取り扱いつつもポイント対象外とする苦心の対応から伺えるのは、「本音としては利益に貢献しない今の低コストファンドはあまり取り扱いたくないという気持ち」です。

そして、(4)(5)は低コスト投信に変わるマネックスの新しい方向性かと推測できそうです。SBI証券や楽天証券と同じ土俵に乗ってコスト競争をするのではなく、高い利幅の取れる独自の付加価値のある商品を提供する方向へシフトしているように感じられます。特にエボリューションで信託報酬を引き上げてきたのはそういう狙いが見え隠れするように思えるのです。


今回のCMAMインデックスファンド"e"シリーズから具体的行動に出るかは分かりませんが、マネックス証券が低コスト投信から距離を置こうとしているように思えるのですが、このシナリオ予想はどうでしょうか?



CMAM外国株式インデックスeを購入

本日、CMAM外国株式インデックスeの新規買付注文を出しました。
低コストを重要視するインデックス投資家達でも新規設定のうちは様子見という人が多いところですが、手を出してみました。

従来の先進国株式アセットは信託報酬0.63%のeMAXIS先進国株式が投資対象でしたが、今回からは同0.525%のCMAM外国株式インデックスeに移す予定です。
なお、eMAXIS先進国株式で保有していた分は、eMAXIS先進国株式のままで持っています。これも近いうちにCMAM外国株式インデックスeにまとめて、先進国株式アセットを1本化する予定です。





以下は個人的な考え方で余談。

低コストインデックスファンドを待ち望んでいる人も多くいるかと思います。それならば、それをただ要求するだけではなく、早いうちに購買行動をおこしてもいいのではないでしょうか。
新規の低コストファンド立ち上げ時は様子を見たいという気持ちも分かります。しかし、低コストファンド待望の人がそれをやってしまうと
 ⇒新規低コストファンドに資金が集まらない
 ⇒資産総額が増えないので様子見派の様子見時間が長くなる
 ⇒資産が集まらないので、ファンド運用会社側も儲からない(赤字)
 ⇒企業側の低コスト化の意欲減退
  ・・・こういう合成の誤謬が起こります。

低コストインデックスファンドの展開を早くやってほしいと考えるなら、コストが安いファンドが出れば、投資家がそれを求めているという証として、そのファンドへ資金を集めることが一番効果があると思います。「(もちろん最低限のQualityは必要ですが、)安ければ資金が集まる」ということが分かれば、コスト競争が加速するのは間違いないところでしょう。


余計な利益確定による税金負担のように、自分の資産を削ってまで低コストファンドに移る必要は無いと思います。しかし、そのような損が無いのであれば、様子見など言わずにもう少し早いタイミングで低コストファンドに投資を開始してもいいのではないでしょうか?・・・なんて思っています。



インデックスファンドの低コスト化は限界が近い?

・STAMシリーズ登場
・eMAXISシリーズ登場
・(SMAMシリーズ登場)
・CMAMシリーズ登場


上記のように各社がインデックスファンドシリーズを販売しだし、インデックスファンドの低コスト化が進んでいます。しかし、今のモデルでは低コスト化は限界が近いでしょう。


中田たろうの投資日記でも取り上げられていますが、STAM、eMAXIS、CMAMの信託報酬の内訳を販売会社、委託会社、受託会社で分解してみます。
アセットSTAMeMAXISCMAM
日本株式
(TOPIX)
販売:0.2205%
委託:0.2100%
受託:0.0525%
販売:0.18375〜0.20475%
委託:0.16275〜0.18375%
受託:0.0525%
販売:0.1995%
委託:0.1470%
受託:0.0420%
国内債券販売:0.2100%
委託:0.2100%
受託:0.0420%
販売:0.18375〜0.20475%
委託:0.16275〜0.18375%
受託:0.0525%
販売:0.1995%
委託:0.1470%
受託:0.0420%
先進国株式販売:0.3675%
委託:0.3465%
受託:0.0630%
販売:0.2835〜0.3045%
委託:0.2625〜0.2835%
受託:0.0630%
販売:0.2835%
委託:0.1785%
受託:0.0630%
外国債券販売:0.3150%
委託:0.3150%
受託:0.0420%
販売:0.2835〜0.3045%
委託:0.2625〜0.2835%
受託:0.0630%
販売:0.2835%
委託:0.1995%
受託:0.0420%


この表の数字で注目したのはeMAXISとCMAMの違いです。

国内株式と国内債券では信託報酬合計では0.0315%の違い(eMAXIS:0.42%、CMAM:0.3885%)があるのですが、販売会社の取り分はほとんど違いはありません。
場合によっては総信託報酬が少ないCMAMの方が販売会社の取り分は増えています。一方、委託会社の取り分はCMAMでは0.1575%〜0.3675%減っています。
この傾向は海外アセットでも同じです。CMAMでは総信託報酬が0.105%下がっていますが、そのほとんどは委託会社分の引き下げによって達成されています。


上記からの推測になりますが、CMAMとeMAXISが提示している販売会社取り分がほぼ限界ということを示唆しているように感じられます。
そして、CMAMでは委託会社の取り分が海外モノでも0.1%台まで低下しており、委託会社分の削減可能幅はそう残されていません。


STAM→eMAXIS(→SMAM)→CMAMとネット証券での販売を中心にした新ブランド参入でインデックスファンドの低コスト化が急ピッチで進んでいます。
しかし、この方法でのコスト引き下げは限界は近く、更なる低コスト化のためには何かBreakthroughが必要となりそうです。


○候補その1:DC専用→一般へ
ニッセイ日経225インデックスファンドでは。販売会社分を0.1155%とし、総信託報酬0.2625%を実現しています。ニッセイ日経225インデックスファンドは新規で立ち上げたのではなく、DC専用で残高を積み上げてから一般解放でした。日経225連動のインデックスファンドの多くが資産流出に苦しむ中でも順調に純資産総額を積み上げています。ニッセイ日経225インデックスファンドの方法は他のインデックスでも使えるかもしれません。

○候補その2:同一グループで販売/委託
委託会社と販売会社を同じグループに持つ会社であれば、信託報酬引き下げという手も打てる可能性があります。
販売会社と委託会社の取り分をどう配分しようが、最終的には受託会社取り分以外は全部自分のところに入ってくるのですから、販売会社に高い手数料を払う必要はなくなります。ただし、この方法では自グループ内の販売会社にしか使えないという欠点はあります。

○候補その3:直販
海外だとバンガードがやっている形式です。候補その2の中に含まれそうですが、分けてみました。運用会社(委託会社)が直接投資家に販売することで販売会社へ払うフィーが削減できます。これで、さらなる信託報酬の低減も狙えます。
運用資産の規模が小さいと販売を内製化することによって多くのコストがかかるので二の足を踏む企業が多いでしょう。しかし、さらなるコスト競争を続けてインデックス投資家の資産を集めたいならば、検討せざるを得ない段階にきているように感じます。



CMAMシリーズがスタート(SBI証券で取り扱い開始)

低コストを追求するインデックス投資家が注目の商品≪CMAMインデックスe≫がついにリリースです。


・CMAM日本株式インデックスe
・CMAM外国株式インデックスe
・CMAM日本債券インデックスe
・CMAM外国債券インデックスe



信託報酬は日本ものが0.3825%、外国ものが0.525%とeMAXISシリーズより安く、同じインデックスに連動するインデックスファンドでは信託報酬は最安値(MSCI KOKUSAIではSMAM外国株式が同一水準の0.525%)です。


しかも、ネット証券最大手のSBI証券(私のメイン証券会社)が取り扱いを開始しました。
これはインデックス投資家にとっては嬉しい話と思います。

SBI証券のファンド検索でCMAMシリーズを検索


CMAMの各ファンドがマザーファンドは規模も実績のあるマザーファンドですので、「新規のファンドは規模が小さくて運用が不安」という心配はありません。STAM、eMAXIS陣営に強力なライバルが登場したことになります。STAM、eMAXIXへの資産流入はどうなるのでしょうか?CMAMに無い新興国やREITには大きな変化はなさそうですが、競合アセットの資金の流れが気になります。



私はCMAMシリーズの登場によってで以下のようなファンドの購入になりそうです。
  日本株→ニッセイ日経225インデックスファンド
  先進国株→CMAM外国株式インデックスe
  新興国株→eMAXIS新興国株式


外国債券と日本債券も投資対象として無視しているわけではありませんが、もう一声の信託報酬低下に期待しています。



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