吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



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BLOGOSなど全文転載系メディアにブログの載せることのメリットとデメリット

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私のブログはBLOGOSと提携しており、一部のブログ記事がBLOGOSのコンテンツとして転載されています。
  ※当然、勝手に転載されているのではなく両者合意の上での話です

私がブログに新しいエントリーをすると、BLOGOSの編集の方が記事の内容を見て、BLOGOSに掲載した方がよさそうだというモノが転載されます。
さて、このような全文転載系メディアに自分のブログネタを転載されることには善し悪しがあります。
実際にブログ仲間でも転載を始めたり、転載をしていたが辞めた人…といろいろです。

そのメリット・デメリットを書いてみたい。

ぱっと思いつきそうなメリットとデメリットを3つずつ挙げてみると次の通りでしょうか。

メリット

    • ブログ以外のチャネルが増えることで、自分の主張が他の人の目にふれる機会が増える
    • 信頼度のあるプラットフォームに掲載されることで、自身もしくはブログの価値が高まる
    • そのメディアから自分のブログにやってくるアクセスが増える

デメリット

    • ブログに来ないと読めないはずの記事が外で読まれてしまう
    • 検索で転載メディアの方が上に来る
    • ロクでもない記事を多数載せている転載系メディアだった場合に信用を落とす
それでは、一つ一つについて簡単にコメントをしてみます。
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日本人の投資=日本株というイメージの罠は根深い

私も記事を転載いただいているBLOGOSにて、近藤駿介氏の投資後進国ならではの「投信の監督強化」 〜「長期投資」は目的ではありませんという記事を読みました。
近藤氏は「ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動して来ました」とのことですのでまさに金融業界にかかわれてきた方です。

が、そのような方でも「日本人の投資=日本株、アメリカ人の投資=アメリカ株」というイメージに囚われているようです。

平均保有年数2年強は短期間で、米国の平均保有年数3.5年が「長期保有」で「健全な投資信託市場」であるかのような指摘には、正直、首を傾げずにはいられません。
要するに、特にバブル崩壊後の日本の株式市場では、「長期保有」をするとプラスの収益を得られる確率も得られる収益も下がってしまっているのです。ですから、意図した結果か否かは別として、平均投資期間が米国に比べて短いのは、合理的な判断だともいえるのです。
要するに、特にバブル崩壊後の日本の株式市場では、「長期保有」をするとプラスの収益を得られる確率も得られる収益も下がってしまっているのです。ですから、意図した結果か否かは別として、平均投資期間が米国に比べて短いのは、合理的な判断だともいえるのです。

近藤氏は上のように日本株の成績が悪いから日本の投資信託環境においては保有期間が短いのが合理的と述べています。


ここに論理的な大きな誤りがあります。
近藤氏は「日本株式市場&日本投信市場」「アメリカ株式市場&アメリカ投信市場」としています。ところが、日本の投資信託は日本株に投資するものばかりではありません。

投資信託協会の公募投資信託の資産増減状況(実額) 株式投信の新商品分類内訳で前年の公募投信の設定額/解約額を見ると国内株式は以下のようになります。
2012年 設定 2012年 解約

日本株は設定/解約額共に全設定/解約額の10%台半ばに過ぎません。(なお、前年の2011年を見ても設定で15%、解約で13%のシェアとなっています。)

つまり、日本の投資信託において売買されているのはほとんどが日本株式以外であり、日本株式市場のパフォーマンスで投資信託保有期間を語ることは問題があります


いまや日本の投資信託の主流は海外の各種債券です。海外REITもあります。「海外アセットが人気を集め、海外アセットが売買される場」が日本の投資信託市場です。(直近はアベノミクスなどといって日本株の取引も盛況になっていますが)

日本株式市場の低迷を持って「投資信託なんて儲からない」と語られることもありますが、金融関連業務に20年以上もかかわっているという近藤氏でも日本の投資信託と日本株をほぼイコールで結び付けてしまうことがあるようです。


日本人の投資=日本株という思考の罠は根深い・・・

投資信託は自国の株式にに限らず、世界のさまざまなアセットに投資できる金融商品です。



「残業無し、有給100%消化で年収300万」のホワイトジョブは無理

年収300万、残業なし、定期昇給なしはホワイトか?ホワイト300ジョブの提案(ブログ版)
年収300万で、8時間労働、有給100%消化、そのかわり定期昇給はない、というホワイト300ジョブを、多くの企業につくってもらうことを提案します。
これはBLOGOSで注目を集めた大石哲之氏のエントリーです。

なお、ブログでは書かれていませんが、Twitterでは以下のようにも発言されています。


要点を箇条書きでまとめると以下の6点で、こんな仕事を増やせないかという提言です。
 1. 1日8時間労働
 2. 残業無し
 3. 有給消化100%
 4. 定期昇給なし
 5. たいしてプレッシャーのない仕事
 6. 難しくない仕事
 7. 年収300万

しかし、このホワイト300ジョブをたくさん作ってもらうという提言はかなり無茶がありそうです。


Twitterでは、「これで年収いくらならホワイトですか?みなさんの相場をききたいです。」と言われているので、存在する仕事で1-6の条件が近いモノを考えてみました。

すると、ファミレス、コンビニ、ファーストフード等飲食店のアルバイトが思い当たりました。
 1. シフト制のアルバイトなので8時間を設定することは可能
 2. シフト制なので残業はしなくていい
 3. 有給消化100%…ではない
 4. バイトなので定期昇給は無い
 5. 1スタッフであれば プレッシャーは大きくない
 6. 仕事は簡単(ごくたまには難しい仕事を頼まれる人もいるが)

有給消化の条件は満たせていませんが、他は大石氏が提案する労働条件にかなり合致していい感じです。



■ではこれらの仕事の年収はいくらか?

これが重要です。
時給はだいたい1000円以下です。都心でも850円〜1000円位が相場でしょうか。
時給900円として週5日の8時間勤務とすると、月収は以下のようになります。

月収=時給900円×8時間×22日(くらい)=158,400円(くらい)

これに12を掛けると…年収は190万円です。

有給休暇100%取得という条件がなくて年収190万円です。有給休暇100%取得が加わった場合、その休み期間に違う人が働くコストが増えるので給与水準はもう少し下がるでしょう。
年収180万円かそれ以下になるかと思われます。


条件が似た仕事をベンチマークとすれば、「昇給なくていいから残業無し&有給完全消化できて簡単な仕事で300万円払って」というのは、コンビニのアルバイトが「年収190万円を300万円にしろ。有給も100%消化させろ」ですから随分と高い要求です。

「外資系のコンサルに就職したのですが、30代で役員になるひともいて、年収も2000万以上もらえるアップサイドがありました」という記述があるように大石氏の給与水準は世間一般と比較して高かったようです。その大石氏にとって年収300万円は大きく妥協した水準なのかもしれません。

しかし、現実としてはホワイト300ジョブよりも待遇が少し悪いような仕事ですら年収200万円を割るような給与水準です。

給与も低くていいから甘い労働環境の仕事をたくさん作るという話なら、年収は100万円台の後半くらいで話をしないと現実的ではなさそうです。



私の著書 - ズボラ投資
「毎月10分のチェックで1000万増やす! 庶民のためのズボラ投資」
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