吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



証券会社

ネット証券会社はどこへ向かうのか

先日ネット証券の収益状況について簡単に触れたエントリーを書きましたが、それ関連。

ネット証券、収益源探し 国内か海外か、割れる戦略(SankeiBiz)
株式市場の低迷で個人投資家の株式離れが進む中、ネット証券大手が相次いで「次の一手」を打ち出している。国内市場の開拓に力を入れるのは、松井証券、カブドットコム証券。一方、SBI証券やマネックス証券、楽天証券は成長著しい新興国など海外に活路を見いだそうとしている。
「国内組」の一社、松井は徹底したコスト削減と不採算事業のあぶり出しを進めている。ネット取引をするうえでコスト負担となるシステム費用の削減を進め、来年1月末には中国株式の取り扱いを終了する。
 カブドットコム証券は8月、先物オプション取引の手数料を大手ネット証券で最低水準まで引き下げた。このほかにも上場カバードワラントや外貨建てMMFの投入など株式以外の商品拡充に力を注ぐ。
SBI証券を傘下に持つSBIホールディングスの北尾吉孝CEO(最高経営責任者)は「日本に一定の見切りをつけた」と宣言する。同社は今夏以降、ブラジルの資産運用会社と共同ファンドを設立。また、カンボジアにおける証券事業ライセンスの認可を取得するなど海外で矢継ぎ早に手を打っている。
マネックス証券は、国内で投資信託の販売増を目指してきたが、「投信で利益を伸ばすのは時間がかかる」(マネックスグループの松本大社長)と判断、海外での事業拡張路線に傾斜し始めた。
楽天証券も11月に、中国4大銀行傘下の証券会社と提携し、中国への本格進出を狙う。


ネット証券5社もここに来て真価が問われているようです。
日本国内で顧客数を増やしていけばよかった時代や相場環境がよくて取引手数料で儲けられた時代は終わってしまいました。国内顧客は奪い合いになり、相場環境が悪くなれば売買手数料が落ち込んでしまいます。
そんな中、どこで利益を確保するかで各社いろいろな戦術を取っているようですが、勝ち組はどこになるのでしょうか。
国内に留まる組は厳しい、というのが私の予想です。野村や大和といった大手証券会社のネット取引も拡大しつつあります。国内という限られた市場でネット大手だけでなく大手証券会社も含めた競争となると、ここで生き残るのはかなり厳しいのではないでしょうか。







証券会社は日本版ISAに参加・対応するのか?

少額投資の非課税制度が“看板倒れ”に終わる理由(ダイヤモンド・オンライン)
ダイヤモンド・オンラインに、導入が検討されている日本版ISA(小額投資の非課税制度)がダメダメだという記事がありました。

これを受けてかブログでも日本版ISAに関するいろいろなエントリーがありました。
少額投資の非課税制度が “看板倒れ”に終わらない理由 (投資十八番)
日本版ISA(少額投資非課税制度)導入に反発する金融業界 (本音の資産運用セミナー)
少額投資の非課税制度、 “看板倒れ”に終わらせない! (rennyの備忘録)
国が実施する優遇措置に対する考え方 (おやじダンサーのひとりごと)

さて、ダイヤモンド・オンラインの記事ですが、証券会社側が敬遠する理由としてシステム投資コストを回収できないが挙げられていました。その通りだと思います。もし、自分が金融機関側の人間だとすれば「余計な制度を作ってくれたものだ」と思うでしょう。
たかだが100万×3年の口座対応では顧客が大きく増えるとは思えません。特に優遇税制を廃止してまで置き換えた場合にどれだけ顧客拡大効果があるのかは怪しいところです。
"日本版ISA口座"は新たな顧客獲得のための営業の材料には使えそうです。営業力のある証券会社や業務拡大を強く目論む会社は日本版ISA対応口座に対応する強いインセンティブがありそうです。しかし、業界全体として顧客が増えないならばコストをかけて顧客を奪い合うことになります。そんな後ろ向きな競争は業界としては困ったものです。
システム変更しなけば対応した証券会社に客を奪われ、対応しても業界全体では顧客は増えない。これでは嬉しくないですね。証券会社が反対することは頷けます。


(財源の問題もありますが)せっかくですから、3年限定などと言わず、期間を長くするなどしてはいかがでしょうか。個人投資家のメリットも増えて、今まで投資をしていなくても日本版ISA口座をきっかけに投資を始める人も増えるでしょう。こうなれば証券会社にとってもメリットがあります。
しかし、そうはならないのが政治ですね。

記事中では証券会社の関係者のコメントとして「対応するかどうかも検討中」と書かれていましたが、各社が日本版ISAに対してどう対応するか注目しています。
また、この"注目"には大手証券会社やネット証券会社がどう対応するかだけではなく、さわかみ投信やセゾン投信のような直販投信販売会社がどうするかも入っています。



投資信託で儲かっているのは対面販売

SBI証券の胸突き八丁、最大の武器が今や弱点に(東洋経済オンライン)

SBI証券に関する記事ですが、目が止まったのは以下の部分です。
 伸び悩む理由はほかにもある。販売員を抱え、対面営業を展開する旧来型証券会社から、シェアを奪えていない分野の存在だ。その顕著な例が投資信託の販売だ。09年4〜12月期に、日興コーディアルを上回る153億円の株式委託手数料収入を稼いだSBI証券だが、投信関連収入は19億円にとどまる。連結営業収益に占める割合は高まってきたが、際立って伸びているという印象はない。大手総合証券の規模と比べると見劣りする(下グラフ参照)。

この株式委託手数料と投資信託関連収益の割合が興味深い。証券会社大手3社とSBI証券で大きく異なることが分かります。

株式委託手数料では競合と言える大和証券と日興コーディアルが投資信託関連収益は数百億単位なのに、SBI証券はたったの19億円。余りにも規模が小さい。
競合ネット証券の楽天やマネックスでも似たようなものでしょう。ネット証券の投信ビジネスは厳しい状況ですね。
参考までに(1)
さわかみファンドは総資産は2500億円で販売会社の信託報酬取り分は0.35%なので8.75億円になります。委託会社の取り分まで入れると0.9%の22.5億円でSBI証券の全投資信託関連収入を超えます。
参考までに(2)
申し込み手数料2%の投資信託の新規募集で500億円集めれば10億円の収入。これを2本出すだけでSBI証券の全投資信託関連収益を超えます。

ネット証券の販売ランキングでは、1日あたり数千万円しか追加資金流入が無いインデックス投信が上位に顔を出しています。これを見ていてネット証券の投資信託ビジネスの規模が小さいことは感じていましたが、ここまでとは。



分散している資金を整理・集約

銀行口座、証券口座、FX口座・・・

便利なサービスなどが出たりするたびにいろいろ作っていたせいもあり、たくさんの口座を持っています。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券、三菱UFJ証券、オリックス証券、丸三証券、セゾン投信、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、瑞穂銀行、住信SBIネット銀行、イーバンク銀行・・・

増えすぎた口座整理のために不要な口座を閉じる人もいますが、私はそこまでやる気はおきません。ただし、中途半端に資金が分散していることは管理上も望ましくありませんので、投資している資金を除いた資金をを集約しています。

その集約先が"住信SBIネット銀行"です。


例えばマネックス証券のMRFのように流動性資産として確保している資金を極力住信SBIネット銀行に集めました。集約しても利回りが改善することはほとんどありませんが、管理上は楽になります。また、最近の投信買付証券会社がSBI証券なのでハイブリッド預金→投信の連携が良く、いい感じです。


この口座に毎月どれだけ多くの新規資金を流入させられるかが勝負です。



オリックス証券×マネックス - 統合へ

住友信託・中央三井が統合 11年春めど、信託トップに (NIKKET NET)
 住友信託銀行と中央三井トラスト・グループが2011年春をメドに経営統合する方針を固め、金融庁と調整に入ったことが27日、明らかになった。
10月27日に住友信託銀行と中央三井トラスト・グループの経営統合があったところですが・・・



今日は以下のようなニュースがありました。
マネックスとオリックス証券、来春めど統合 ネット証券2位に (NIKKEI NET)
インターネット証券で業界3位のマネックスグループと同7位のオリックス証券が来春をメドに経営統合する方針を固めたことが27日、明らかになった。統合後は営業収益でSBI証券に次ぐ同2位に浮上する。
マネックス証券とオリックス証券が合併、2010年5月めど (日経ネットマーケティング)
 2010年1月17日に、オリックスが保有するオリックス証券株式すべてをマネックスグループに移転させる。同時にマネックスグループは受け取るオリックス証券株1株につき、自社株1.550株をオリックスに割り当て交付する。

 これによりマネックスグループはオリックス証券を完全子会社にする。同時にオリックスはマネックスグループ株の22.5%を取得し、持分法適用関連会社にする。
ックス仲間の統合ですね。

オリックス証券はマネックスグループの完全子会社化。(将来的にはマネックス証券と統合)
そして、マネックスグループはオリックスの持分適用会社に。

うーん、どちらがイニシアティブを取ることになるのでしょう。オリックス証券がマネックスグループの子会社化ということだとマネックスグループがイニシアティブをとりそうですが、その親玉であるマネックスグループの株の22.5%を握るのがオリックスです。持分法適用関連会社の範囲で子会社ではないとは言え、無視できない株式保有比率です。


このように証券会社の統合が進むおかげで、自動的に私の口座の整理も進んでいます。
ここで書いたように、丸八証券インターネット取引口座がオリックス証券へ統合されます。そして、それがマネックスまでとなると・・・嬉しいやら悲しいやらです。



私の著書 - ズボラ投資
「毎月10分のチェックで1000万増やす! 庶民のためのズボラ投資」
連絡先
私への連絡は下記メールアドレスまでお願いします
tsurao@gmail.com

tsuraolife_banner_s

follow us in feedly

にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ


Recent Comments
ブログ内記事検索
PR
お勧め銀行・証券会社
■証券会社■
○SBI証券

○セゾン投信


■銀行■
○住信SBIネット銀行


■401k(確定拠出年金)■
○SBI証券
タグ
Archives