株式など伝統資産への投資はある程度のリターンを期待できるもののリスクが大きく、そこが大きなネックになっています。
そこで「伝統的資産と違う値動きをする」「絶対的利益」といった、伝統資産の問題を解決する投資先が求められてもいます。

多くのヘッジファンドはそれを目標にしています。
ヘッジファンドの典型的な運用手法であるロングショートでは、ロングとショートを組み合わせることで、市場全体(β)の影響を下げようとしています。コモディティなど伝統的資産と異なる資産に投資するファンドもあります。

「伝統的資産の値動きに左右されずに絶対利益を確保できる素晴らしい投資先」は人類の究極の夢の一つと言えるかもしれません、


しかし、そのような難しいことをしなくても「伝統的資産の値動きに左右されずに絶対利益を確保できる素晴らしい投資先」は目の前に存在しています。

銀行預金です。

(国の信頼によって成り立つ通貨が崩壊する可能性があるので、厳密な意味での「絶対的利益」は成立しませんが、)基本的に株式の変動がプラスだろうとマイナスだろうと預金は元本保証です。おまけに名目金利はプラスリターンです。
ほぼ、「伝統的資産の値動きに左右されずに絶対利益を確保できる素晴らしい投資先」と言えるでしょう。


「伝統的資産と値動きが異なり、分散効果が大きくなる」はコモディティのような非伝統資産に投資するには理由が弱すぎます。
「大きなマイナスの相関が成り立ち分散効果が得られる」であるとか「期待リターンがそれなりにプラス」という理由がないのであれば、預金の方が優秀そうに思えます。

参考:インフレ対策にリスクを取った投資は不要