関西社会経済研究所のレポートで『消費税の逆進性と複数税率化』というレポートを見つけました。

レポート中にも記載されていますが、政権を取った民主党も導入を検討している「給付付き消費税額控除」についてのレポートなので興味深い。
酔っ払いながらの流し読みだったので、中身の把握はイマイチですが、面白く読めました。

レポートの要点は「むすび」にある下記の内容
 第1 に、現行の消費税の逆進性は、それほど大きなものではないものの、一時点だけでなく、生涯所得に対しても逆進性が観察されることがあきらかになった。
 第2 に、消費税の逆進性を緩和するという点では、複数税率化よりも給付付き消費税額控除の導入の方が有効であることがあきらかになった。
日本の世間一般では逆進性緩和策として複数税率が最も大きく取り上げられている気もします。このレポートでは、その逆進性緩和効果という観点から真っ向勝負して、複数税率化の効果は小さいと否定し、給付付き消費税額控除を推しています。



詳細はレポートに譲るとして、私も複数税率化は反対です。レポートの中で複数税率化に対する反対論を3つに大別して紹介していましたが、私もこの中にあるような観点のいくつかから反対しています。

特に、品目選定における政治的な恣意性が入る余地がある点が一つ。もう1点は、レポート中でも引用されている井堀氏の「消費税は一律で取って、税収を手当の面で再分配に使うというのが効果ある再分配政策」という言葉がまさに的確で同じ考えです。

こういう総合的な観点での議論を歓迎します。