吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



節税

大手企業がタックスヘイブンを利用していること自体は昔から明らかにされています 〜 パナマ文書

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先日、パナマ文書、何が問題か。大企業叩きの材料?としてパナマ文書はそう対した話ではないという主旨のことを書きました。

今日はその補足です。単純に言えば、「タックスヘイブンを使っていることは以前から公開されていることで目新しくもない」となります。

「Offshore Shell Games」という文書の存在

今回のパナマ文書を受けて、2013年にアメリカの消費者団体が発表した「Offshore Shell Games」という文書の情報も流布しています。
この文書の内容は当時日経ビジネスにも掲載されており(私も日経ビジネスで読みました)、アメリカのトップ100社のうち多くがタックスヘイブンを利用していて、1位のバンク・オブ・アメリカが316社、2位のモルガンスタンレーが299社、3位のファイザーは174の子会社……という内容でした。

なお、今回のパナマ文書の件を受けて、ブログを書くときに「Offshore Shell Games」でGoogle検索したところ、一番上にOffshore Shell Games 2015へのリンクが見つかりました。この中には、企業毎のタックスヘイブンの子会社数など情報満載です。無料で誰でも読める文書です。

Top30 Companies Offshore オフショア
※Offshore Shell Games 2015 から


証券取引所のサイトなどで公表されている子会社リストなどがある

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パナマ文書、何が問題か。大企業叩きの材料?

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「パナマ文書」

一部では大きな盛り上がりを見せており、あたかもここに名前のあった個人や企業が脱税のような税金逃れをしていたかのように糾弾する声もあります。

しかし、まず多くのケースでは合法的な節税でしょうし、通常の先進国においてはそんなに大きな問題とするような話とは思えません。(世間の声が大きくて、何らかの法改正等の動きにはなるという将来予測をしてはいます)

合法的な節税でもダメなのか。みんな節税していないの?

「政治家は富豪や大企業ばかりで、中小企業や我々庶民は…」という声もありますが、これは的外れでしょう。

タックスヘイブンの利用は大企業に限定されていません。中小企業も利用したければタックスヘイブン利用すればいいんです。
アメリカのデラウェア州はアメリカの大企業の約半数が本社を構えるとして有名なアメリカのタックスヘイブンです。ここでは零細企業であっても外国からも登記できますから利用できます。でも、日本の零細企業が利用するメリットはほとんど無いですよね。

中小企業には中小企業に適した節税方法がある

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企業型確定拠出年金のマッチング拠出、妻始められず #ありがちな理由

確定拠出年金 マッチング拠出 企業型確定拠出年金 401k

先日、企業型確定拠出年金のマッチング拠出を始めましたと書いたように私はマッチング拠出で法定限度額いっぱいまで拠出することに決めました。

妻も同じようにやろうと考えたのですが……

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「損失繰越制度 × 証券優遇税制撤廃」、2009〜2011年の損失は2012年まで繰越すが吉? Vol.2

「損失繰越制度 × 証券優遇税制撤廃」、2009〜2011年の損失は2012年まで繰越すが吉?
このエントリーで、2012年度に利益が出ることが予想されるなら2011年以前の損失を2012年に繰り越した方が得になるかもしれない、という趣旨のことを書きました。

しかし、一般的に将来に利益が出るかは決まっていません。2012年の利益と相殺するつもりで繰り越しても、相場環境が悪くて2012年に利益が出ずに3年間の損失繰越期限が来てしまう可能性があります。

でも、長期保有の投資家にとっては、確実とは言わなくてもそれなりに有力な繰越法があるように思います。「2012年の配当所得との損益合算」です。

配当所得は利益として認識されます。株式長期保有投資家の場合、年内に株式を売却しないかもしれません。株式の評価額減で含み損は増えていても配当には課税されてしまいます。
配当額と同額だけ損を出しているポジションを売却して年内で損益合算してもいいのですが、前年からの繰越を使うのはいかがでしょうか?

2011年後半に保有している株式の2012年の配当総額を予想します。増配や減配もありますが、ある程度の精度で見積もれるのではないでしょうか。
その予想配当額と同額はあえて2011年中の利益と相殺せずに2012年に持ち越します。
少しシミュレーションしてみましょう。

【前提条件:口座は全て特定口座の源泉徴収有。2011年に配当所得で10万円(課税前)の配当を受け取りました。10%の税率なので課税額は1万円です。別の口座には譲渡損失が10万円あります。】

(1)2011年の確定申告でこの配当所得と譲渡損失を相殺する場合
10万円の配当所得と10万円の譲渡損失が相殺されるので、源泉徴収された10%が返ってきます。2012年への損失の持ち越しはありません。2012年に別途損失を出さない限りは2012年も出る配当(同額の10万円と想定)との損益合算はありません。この場合、税率は20%になっているので税金は2万円払うことになります。
2011年には0円、2012年には2万円の税金を払ったので、合計では20万円の配当所得で2万円の納税となります。

(2)2012年の確定申告で配当所得と譲渡損失を相殺する場合
2011年では損益合算しないので、10万円の配当所得で源泉徴収された1万円はそのまま徴収されます。10万円の譲渡損失は2012年へ持ち越しです。2012年も同じく10万円の株式配当があります。2012年は20%の税率なので2万円源泉徴収されます。しかし、確定申告で繰り越していた10万円の譲渡損失と相殺することでこの2万円は取り返せます。
2011年には1万円、2012年には0円の税金となるので、合計では20万円の配当所得で1万円の納税となります。

どうでしょう?配当も約束されたものではありませんが、キャピタルゲインや分配金よりは精度は高いのではないでしょうか。酔っ払いながら考えた案ですが案外悪くないのでは?


なお、こんなエントリーを書いといてなんですが、個人的にはこの方法はオススメしません。何だかんだ言っても不確実ですし、うまい具合にハマるには2011年までの条件をうまく揃える必要があるので大変そうです。
ただ、「こんなこともできるのではないかな?」という思いつきで書いてみました。



「損失繰越制度×証券優遇税制撤廃」、2009〜2011年の損失は2012年まで繰越すが吉?

上場株式や投資信託等の配当益や譲渡益に対する税金は、各証券会社の損益を合算することができます。つまり、複数口座があった場合、その損益を合算して計算できるので、
 ●A口座:100万円の利益
 ●B口座:100万円の損失
となっていた時にA口座の利益とB口座の損失を合算して、損益を0にできます。A口座で特定口座源泉徴収にしていた場合は確定申告で税金を還付してもらえます。

そして、損失が利益を上回っていた場合は3年に限って損失を翌年に繰り越すことができます。
 ●A口座:10万円の利益
 ●B口座:100万円の損失
となっていた時に損益を合算しても損失が90万円残ります。確定申告で損失を繰越すことで翌年の利益と合算できる制度です。



ここからが本題。

証券優遇税制が2011年で終わり、2012年から株式や投資信託の利益に掛かる税金が20%になる方向で話が進んでいます。このようになる場合、2009年と2010年に発生した損失は、2010年・2011年には他の利益と合算せずにあえて2012年までに繰り越した方が有利かもしれません。

仮に繰越可能な損失が100万円あったとします。
証券優遇税制が有効な2011年の同額(100万円)の利益と相殺すると税率は10%ですので、10万円の節税効果です。
一方、2011年の利益はそのまま納税して、損失は2012年まで繰り越して同額(100万円)の利益と相殺すると税率は20%ですので、20万円の節税効果です。
このように証券優遇税制廃止に関しては戦略的な確定申告がありえるかもしれません。


【注意】
将来の利益は約束されていません。2011年に利益を出して、2012年、2013年も利益を出し続けられる保証はありません。損失を2012年以降に繰り越したものの利益を出せずに合算できずに終わることには注意が必要です。
また、2011年に利益確定せずに2012年に利益確定を延ばす行為には意味がありません。具体的には2011年末に含み益100万の投信を解約せずに2012年頭に解約しても、100万の損失との相殺で税金が0になることは変わりありません。



私の著書 - ズボラ投資
「毎月10分のチェックで1000万増やす! 庶民のためのズボラ投資」
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