2020年度の税制改正大綱が作られる時期ですが,与党の税制調査会でNISAの恒久化が見送られたという報道がありました。
NISAの恒久化を見送りへ 投資非課税は「富裕層優遇」 (共同通信)
政府、与党は16日、期限付きで導入された少額投資非課税制度(NISA)について、恒久化を見送る方針を固めた。
若年層など幅広い世代に資産形成を促すために創設された長期積立枠「つみたてNISA」は期限の延長を議論する。
すでにつみたてNISA延長へ 投資期間20年を確保のようにつみたてNISAは延長へということが報じられていたので,そうだろうな……ということだと思ったのですが,予想外に上記の共同通信の記事がSNS上で話題になっていました。
ポイントは記事タイトルでもカッコを付けられている「富裕層優遇」という言葉のようです。
現行制度は富裕層への優遇だとの指摘もあり、認めるのは難しいと判断した。記事中でもこのような記述がありました。
共同通信の記事の内容は「年金2000万円問題」系では?私のファーストインプレッションはこれです。
本当に延長しない判断が「現行制度は富裕層への優遇だとの指摘もあり、認めるのは難しい」なんてナイーブなものだったのかものすごく疑問があります。
マスコミの年金や金融制度に関する報道はいろいろ誤報や悪意に満ちた曲解した報道も多く,文字通りに受け止められません。いろいろな意見がある中で共同通信がある個所だけ抜き出して(さらにセンセーショナルな表現に言い換えて)いるのでは?と思うところです。
金融庁の「つみっぷ」や「つみフェス」というイベントにゲストとして参加させていただいたり、座談会に呼んでいただいたりしてもいたので、NISA関係の資料はある程度目を通していますが,それらの情報から考えると,「富裕層優遇の指摘があった→認められない」というのは違和感です。
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