吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



子育て

子どもは負債なのか? いや,社会資本であろう

toyosu_yuyake

Twitterでいろいろ書いたので,ブログでもまとめて書いておきたいと思います。

お金持ちになりたいなら子供は作るな!
やっぱり子供は負債だろ

このようなブログがあっての話です。

上記のブログでは子供をバランスシートで分類すると負債であるとしていますが,簡単にどういう内容か整理しながら話を進めていきたいと思います。お金持ちになりたいなら子供は作るな!への反響を受けてやっぱり子供は負債だろを書かれていて,その中で子供と負債の関係について強くフォーカスして書かれています。


バランスシート的に子供が負債って変じゃない?

子どもを持つと将来的に費用が発生するということは理解します。しかし,負債とするのは理解できません。

あえてバランスシート的に子供を負債に計上するなら、対する資産には「のれん」として計上するのが適当でしょうか。
利益を生み出すのかはっきりしない資産ですからね。
資産バリュー投資的にいうと、のれんは資産価値0として評価するので、子供は資産になりません。
このようにバランスシート的な考え方をしてみた結果として負債に計上は腑に落ちません。
私は仕事でシステム導入を行っています。システムを導入するとライセンス費・保守費等々のランニングコストがかかりますが,システムや設備を負債と呼ぶことはまずありません。利益を生み出すかはっきりしないのは社内システムも同じですが,「利益を生み出すかはっきりしない社内システムを負債に計上して,資産にのれんを計上する」というバランスシート的な考え方は存じ上げません。

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社会に愛された子は社会を愛す

2本1セットになりがちなここ最近。
どうも社会、政治系のネタを書くと以下のサイクルに入りやすいようです。
 ・livedoor newsに取り上げられる
  →面白いコメントを貰う
  →そのコメントをネタにブログを書く

昨日書いた『自民党の子育て長期計画が怖い』もlivedoor newsに取り上げられました。 → livedoor newsの記事
面白いコメントをたくさんいただきました。反論がやや多めで、売国奴、左翼、民主党の回し者、糞朝鮮人などのレッテルも貰いました。

しかし、今の日本において「家庭で育てる」を推進することが正しいのかがよく分かりません。
 ・少子高齢化、核家族が進み、今の親の世代を支える兄弟等も少ない
 ・GDP比の子育て予算が諸外国に比べて少ない (ここは自民党も増やすと明確に主張)
 ・高学歴化が進み、教育費がかさむ&就労までの扶養期間が伸びている
 ・勤労者の年収は頭打ちから減少傾向

このような状況で「家族で育てる」「自助が先」という方針は正しいのでしょうか?
私は今の日本がすでに家族に多大な自助を求めているように感じています。だからこそ、その多大な負担を嫌がって子どもを生まないという選択肢もうまれてきます。すでに親は自助で頑張っていると思います。

家族の絆は大事です。しかし、それと同じように社会との絆も重要ではないでしょうか。
我が家には娘がいます。当然家族は娘を愛して育てています。しかし、「家庭で育てる」という発想には危険を感じます。自分が育った時代と感じると明らかに今の子どもは社会との断絶が大きくなっています。(特に都心)

昔は近隣社会とのつながりが今よりはるかに大きく、近所の友達が集まって大人数でどこかの家で遊んだり、外で遊んだりしていました。小さいうちから友達の家にお泊りすることもよくありました。家族ぐるみの付き合いなんて関係もそこら中にありました。

私は当然に私の親の子でありましたが、近隣社会に育てられたようなものでもあります。しかし、今は自分が住む家の上下左右に住む人を知らないような時代です。
この現代において「社会が育てるは間違いだった。子どもは親が育てるのだ」というスローガンを掲げられることには大いに違和感を感じるのです。

最近は育児放棄や虐待するの親の問題も取り上げられていますが、これは親の愛情が減ったと言うことではないでしょう。
地縁社会の昔であれば、このような現象は起きにくかったはずです。周りの人たちが虐待にすぐに気づきますし、介入してくるおせっかいな人もたくさんいました。また、親も周りのサポートがあるのでそこまで追い詰められないということもあります。

繰り返しになりますが、今の子どもに足りないのは親の愛情ではなく社会からの愛情でしょう。

「家族の愛情 or 社会の愛情」はどちらか一歩運選択ではなく、両方あるべきテーマです。
しかし、今の日本の現状を考えた時には、「社会の愛情」が大きく欠落した部分であり、そちらを充実させる方へ進むべきではないでしょうか。家族からの愛情を今以上に求めるのは・・・酷な気がします。

親に愛された子どもは、自分の子どもを愛します。
社会に愛された子どもは、社会を愛します。


親を含めた社会が子どもを愛することで大きくなったときに他人にも優しくなれる人が育つ、という社会的循環があるのではないでしょうか。


ちなみに私は朝鮮人でもなければ民主党支持者でもありません。安倍〜麻生時の民主のくだらない攻撃には憤り、自民党に投票し、鳩山・菅にはダメ出しをしてきました。それに対して、面白いレッテルをいただいたのは興味深いものです。少しでも民主政策に合致する部分があったりすると売国奴とかになるんですね。こういう1か0かという「レッテル張り」もブログを書くネタになりそうです。



自民党の子育て長期計画が怖い

●参考: 全国のお父さんお母さん。自民党政権になると、0歳児保育が無くなるそうです (病児保育のNPO法人フローレンス代表 駒崎弘樹のblog)
 (↑内容に賛同するわけではありませんが、知ったきっかけです)

自民党の中長期政策体系『日本再興』に大変興味深い内容が書かれています。
 →日本再興|自民党の中長期政策体系

以下は自民党の『日本再興』のサイトにある「日本再興の概要」からの引用です。
 「日本再興」と題した報告書は全49ページで、6つの分科会がそれぞれまとめた報告書で構成されています。
 第6分科会(教育:町村信孝座長)は、「民主党は『子どもは社会が育てる』という誤った考え方でマニフェストを作った」と批判。「0歳児は原則、家庭で育てる」とし、家庭保育支援の強化を訴えています。また、学校の式典で国旗掲揚と国歌斉唱を義務化する法律の制定なども盛り込みました。

ものすごくドン引きするのは私だけでしょうか。
第6分科会の部分はこれで全文です。普通に考えると概要の部分で触れられていることは重要なポイントでしょう。
それが「子どもは社会で育てるというのは誤った考え方。0歳児は家庭で育てることが原則」「国旗掲揚と国歌斉唱の義務化」ですか。これが教育の代表とされてしまうと、ものすごく引いてしまいます。

本文の「第6分科会【教育】」子育てに関する記述を見ても当然、概要にある主張がされています。次は「第6分科会【教育】」本文からの引用です。
民主党は、(中略) 子ども手当に見られるように、「子どもはが育てる」という日本人の常識を捨て去り、「子どもは社会が育てる」という誤った考え方でマニフェストを作り、その予算化を進めている。
自由民主党は、これまでの教育政策のあり方を深刻に反省しつつ、以下の四点を教育再生の基本的考えにおいて、今後の改革を進めていく。
(中略)
3月11日の大震災で全国民が再確認した家族・家庭の重視、良き伝統、文化、道徳を大切にする教育を実現
家庭の絆を大切にする家庭教育と幼児教育の充実
(中略)
(1) 0歳児については家庭で育てることを原則とし、家庭保育支援を強化する。
(中略)
(4) 家庭教育の支援体制強化
幼児教育の前提として、安定した家庭の存在が不可欠である。 (中略) 親の再教育、意識改革を進めることに務める。

この中長期計画を書いた世代は自分が生きた時代を思い浮かべているのかもしれません。しかし、今は環境が違います。
親兄弟、親戚がたくさん近くに住んでいたのが昔の時代です。当時は家の働き手が多く、子育てを含めた家事を手伝う手が多くありました。ちょっと親戚の家に子どもを預けたりもする時代でした。しかし、今は核家族化が進行し、親が頼る親戚がほとんどいません。そんな現代で、親に子育てを背負わせてしまうのは非常に危険です。

しかし、自民党は「社会で育てる」ということは誤っているとまで断言し、親を再教育しても子どもは親に育てさせるという考え方のようです。

「3月11日の大震災で全国民が再確認した家族・家庭の重視、良き伝統、文化、道徳を大切にする教育を実現」ともありますが、家族・家庭の重視を再確認した国民はどれほどいるでしょう。(何かを重視するということは、相対的に他の何かを軽視することです)
3月11日に家族の良さを実感した人はいると思いますが、家族を重視(=必然的に友人など他の何かを軽視)することを再確認した人はそうはいないと思いたいです。

デンマークなど北欧が正しいとは言いませんが、デンマークなどは社会で子どもを育てます。
例えば、『デンマークの子育て・人育ち―「人が資源」の福祉社会』は、デンマークに移り住みデンマーク人と結婚した澤渡夏代ブランド氏が書いた本ですが、第二章の最初に【社会の子】という見出しもあります。第3章にも【社会に守られている子どもたち】という見出しもあります。デンマークの社会がいかに子育て社会になっているかが書かれています。


そんなデンマーク社会は誤っているというのが自民党の考え方なのかもしれません。
そういえば、デンマークは所得制限の無い子ども手当を支給しています。まさに声を大にして批判すべき過ちを犯している国家がデンマークなのかもしれません。


「子どもを社会で育てるのは誤りだ。家庭で育てろ。親は国家が再教育してやる。」には怖いものを感じます。
今の民主党政権にはNoと言いたいのですが、最近の自民党も何やら迷走気味ですね。



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