吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



国民健康保険

健康保険組合の保険料率が9%台へ、組合健保終焉の時が迫っているのか

健康保険

大企業健保、料率平均9% セブン&アイは10%超に (日経新聞)
大企業の会社員が入る健康保険組合が、相次いで保険料率を引き上げる。セブン&アイ・ホールディングスやアステラス製薬など幅広い企業が保険料を引き上げ、2015年度の保険料率は前年度から0.2ポイント上昇して平均9%になる見込みだ。政府が高齢者の医療費増加に対応するため、加入者の所得が高い健保の負担を今年度から重くすることが響く。

厚生労働省の資料(第75回社会保障審議会医療保険部会 資料)によると、健康保険組合の数は年々減少しています。
組合健保


その中で、協会けんぽの保険料率である10%と同等か上回る保険料率を設定している健保組合が251組合あるようです。保険の給付側には法定分以上の付加給付が存在する場合などもあるので保険料率のみで判断はできませんが、わざわざ会社で健康保険組合を作って維持していく価値がなくなっている企業もあるでしょう。
組合健保 保険料率


記事中にもありますが、健康保険組合の財政を圧迫している大きな要因として高齢者医療への支援金があります。
組合健保 収支

この支援金の負担は今後さらに大企業の健康保険組合に重くのしかかっていくことになりますので、更なる給付カットや保険料率アップが行われる健康保険組合が出てくるでしょう。


元々、保険料率が低くて給付が手厚かった大企業の健康保険組合が財源として最も注目されるのは分かりますが、ここまで追い込まれてくると健康保険組合という仕組みそのものがなくなっていくのかもしれません。

自営業は国民健康保険、勤め人は協会けんぽ。そんな時代も近づいてきているのでしょうか。







1人当たりの医療費、国保が企業健保より高い傾向(最大1.7倍)

7月22日の日経新聞の記事です。

1人当たり医療費 国保、企業健保の最大1.7倍
 厚労省が2008年度の医療費をもとに調査をまとめた。40〜44歳の国保加入者の医療費は年間で16万6286円と、健保の医療費の10万125円を大きく上回った。45〜49歳でも国保は20万2942円と、健保の約1・6倍となった。
 国保に加入する30代から60代までの年齢層で医療費が高くなる傾向がある。20歳未満の年齢区分では、国保と健保の加入者の医療費には大きな差はなかった。
国保の方が高齢者が多いので全体での1人当たりの医療費は国保の方が高くなるということは知っていました。しかし、各年代ごとで比較しても30歳以上から国保の方が高くなっているんですね。しかも40〜44歳という働き盛りで1.66倍もの差があるというのは予想外でした。

記事の中では、このようになる原因について以下のような記述もあります。
平均年収は健保加入者を大幅に下回り、体調が悪くても通院を控えたりして結果的に医療費が膨らんでいる可能性がある。
健康保険組合の連合体である健康保険組合連合会は「健康診断が影響している」と主張する。
どちらもありそうな話ですが、「可能性がある」「主張する」のレベルで、本当にどれだけの影響があるのかはイマイチ分かりませんね。


国保の赤字が増大しています。今年も企業健保の負担を増やす法案が可決されました。このように企業健保へ国保のシワ寄せも来ている中で、国保の人の方が利用する医療費まで高いとなると、企業健保側の人たちの不満が強くなりそうな結果と感じてしまいます。

私は企業健保に御世話になっていますが、今の水準なら健保が国保の穴埋めをすることにそれほど不満はないありません。
しかし、そんな私でも「国保の方が使っているのにさらに健保に穴埋めさせようというの?」と多少の疑問は感じてしまう結果です。

上のような理由が本当なら「テメェが目先の医療費をケチったせいで、結果的に多くの医療費がかかっているなら自分たちで払えや!!ヤセ我慢するなら最後までしやがれ!!」なんて意見も出そうですね。



高額療養費制度の注意点(?)

高額療養費制度。

月の医療費の自己負担支払額が一定金額(自己負担限度額)を越えると、越えた部分は自己負担しなくていいという制度です。


この一定金額がいくらかが重要なのですが、「一般だと80,100円+α(約8万円)」ということが広く広まっているかと思います。
これだと、1ヶ月で80,100円+αを超える分の医療費は負担しなくていいということになります。
※正確には80,100円+(医療費総額-267,000円)×1%


しかし、一般という言葉に注意です。
70歳未満の人の場合、高額療養費制度は3つの区分があります。一般はその1つの区分です。一般があるということは、一般でないものがあるということです。
それが、住民税非課税世帯上位所得者です。
住民税非課税世帯はその区分名から分かりやすい。低所得世帯を指し、基準は住民税が非課税になっていることです。
分かりにくいのは上位所得者。所得が多いのだということは分かりますが、どの程度かは分かりません。

上位所得者の条件は以下です。
標準報酬月額が53万以上
国民健康保険の場合は、国民健康保険税の算定の基礎となる基礎控除後の総所得金額が600万円を越える世帯

どうでしょう?
当ブログの訪問者の年収データなどありませんが、継続した労働収入があって投資を実践している人が多いと思います。そんな人たちを母集団とすると、上位所得者に該当する方は割合は少なくないと思います。
「えー、これで上位所得者扱いされるの?」と思う人もいるのではないでしょうか。


ここからが注意の本質です。問題は上位所得者に区分されたことではなく、上位所得者に区分されることで、高額療養費制度の自己負担限度額が大きく変わることです。

【高額療養費制度:70歳未満の自己負担限度額】
区分自己負担限度額
(3回目まで)
自己負担限度額
(4回目以降)
住民税非課税世帯35,400円24,600円
一般80,100円+(医療費総額-
267,000円)×1%
44,400円
上位所得者150,000円+(医療費総額+500,000円)×1%83,400円

この表で分かるように、一般は80,100円+αが自己負担限度額ですが、上位所得者に区分されると自己負担限度額がいきなり150,000円+αに跳ね上がります。約7万円のアップです。
80,100円(約8万円)という数字は広く知られていると思いますが、この150,000円という上位所得者の数字はあまり広まっていないように思います。ご存じない方もいるのではないでしょうか?
実は私も標準月額報酬が53万円になった時に初めて気づいたくらいで、高度療養費制度を知った当時はこの一般と上位所得者での区分の違いは知りませんでした。


標準報酬月額が50万円だと自己負担限度額は8万円です。しかし、1つ上の標準報酬月額53万円になると自己負担限度額が15万円になります。月収数千円の差で8万円と15万円の差になり、この差は大きい。
15万円が自己負担限度額の人はある程度の稼ぎはあります。しかし、標準報酬月額53万円は、月7万円の差を笑って見過ごせるほどの稼ぎではありません。それがほんのわずかの年収の差で自己負担限度額が7万も変わるというのは重要なポイントです。
(当然、住民税非課税世帯と一般の境目も差は同じような話になります)



私の著書 - ズボラ投資
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