吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



原発

原発は再稼働させた方がよいのではないか

泊原発3号機が停止し、今現在日本で稼働している原発は0になりました。
原発について世間ではいろいろな意見があります。東京電力をはじめとした電力会社が語る話を鵜呑みにすることは非常に危険です。
しかし、それでも私は条件付きである程度の原発は稼働させるべきと考えています。


重要なポイントは以下の3つ
(1) 原発を停止しても、安全性は確保されない
(2) 原発全停止は、別の万が一のリスクを生む
(3) 「カネかイノチか」でカネはイノチを救う


(1) 原発を停止しても、安全性は確保されない
福島第一原発の事故で4号機に格納されていた使用済み核燃料が注目されたように、原発は運転を停止すれば安全になるものではありません。
反原発派の急先鋒が注目する万が一の事故による放射性物質大量拡散は、原発を停止しても起こり得ます。


(2) 原発全停止は、別の万が一のリスクを生む
原発再稼働推進派が強く主張する点ですが、原発が停止することで電力需要が増える時期(夏の日中)に電力供給量が足りなくなって大規模停電などを引き起こす可能性があります。
反原発派も万が一の(原発事故)の可能性で多くの人が不利益を被るリスクを考慮するなら、万が一(の大規模停電)の可能性を考慮しないという道理はないでしょう。
たぶん電力が足りると思っても「万が一を有り」とする思想では、想定ケースに入れるはずです。

そんな大規模停電等の電力不足問題ですが、大規模な災害になる可能性もあります。
信号などの急停止によって事故が発生するかもしれません。猛暑の日中に広範囲で突然電気が失われれば何人もの人が死に、体調不良となる者も多いでしょう。医療などへの影響も甚大です。
電力がどれだけ不足しそうかの試算の内容の精度がどれだけ高いかは分かりませんが、従来の原発依存度を考えると「電力が必ず足りる」とはとても言えないように思います。


(3) 「カネかイノチか」でカネがイノチを救う
原発議論でも「命より経済(金)を優先するのか」という声が聞かれます。しかし、これはトレードオフではなく、カネはイノチを救うことがあります。
一般的に見ても経済的に豊かな国の児童の死亡率は低くなっています。平均寿命が長いことも多いですし、病気で助かる可能性も高い。経済が発展しているが故の成果です。
経済的困窮を理由に親子心中を図るというニュースも聞かれるように経済的困窮は命を奪う結果になりえます(金持ち故に命を失うこともありますが、貧しい故の方が可能性は高い)。
日本では経済低成長で将来が不透明になってから自殺者も増えています。うつ病で体調を崩したり、それ故にQOLが著しく低下している人も多数います。
放射線の危険性を過小視してはいけないことと同様に、経済的衰退が人々の命や健康に与える影響を軽視してはいけません。



結論
安全性が高い原発をいくつか再稼働して電力を確保しつつ、その間に電力対策を練ってはどうだろう。
数年間もあれば、発電所の建設といった大掛かりなモノから、オフィス照明のLED化を推進する/消費電力の少ない電子機器を優遇するなどのいくつかの細かい対策を取ることもできるでしょう。
そのようなロードマップが示されれば企業もそれに応じた対応を取ることができます。
仮にこの期間を5年とおいて、5年後から7年後にかけて原発を完全停止してはどうでしょうか(期間はあくまで例示で、この期間は専門家の判断に委ねたい)。
同時に安全性を更に高める対策も取りつつです。

原発を停止しても使用済み核燃料は残るのですから、この数年という移行期間では「万が一の大事故リスク」は残ります。だったら、原発事故リスクに加えて電力不足リスクを抱えるよりは、電力不足リスクだけでも避ける方が良いのではないでしょうか。
もちろん、原発を延長して使うのですから単純に計算すると、全ての最終処理の完了がその期間分延びます。
しかし、電力不足リスクを取ってまで急進的に今すぐ原発停止を進めるような問題とは思えないのです。原発を停止すれば完全に安全というならまだしも、原発を停止しても、安全性は確保されないのですから。







福島第一原発関連で危険デマを流す輩は何なんだろう

大震災に伴う福島第一原発の問題では、いろいろな立場の人がいます。
過剰にリスクを過小評価する人もいるでしょう。

しかし、「あいつら何なんだろう」と思ってしまうのは危険デマを流して広めようとする連中です。


今日も一つの典型例を見つけました。

573 deaths 'related to nuclear crisis'】という読売英語版のニュースにまつわるデマです。

純粋な理知をブログに注ぐとうたった飄(つむじ風)というブログの"核危機に関連した" 573人が死亡−よくぞ見つけてくれた−というエントリーでこの記事を取り上げています。(もしくは、天地の超常現象というブログの"核危機に関連した" 573人が死亡−よくぞ見つけてくれた−")

重要なので、読売のニュースの全文を引用します。
573 deaths 'related to nuclear crisis'

A total of 573 deaths have been certified as "disaster-related" by 13 municipalities affected by the crisis at the crippled Fukushima No. 1 nuclear power plant, according to a Yomiuri Shimbun survey.

This number could rise because certification for 29 people remains pending while further checks are conducted.

The 13 municipalities are three cities--Minami-Soma, Tamura and Iwaki--eight towns and villages in Futaba County--Namie, Futaba, Okuma, Tomioka, Naraha, Hirono, Katsurao and Kawauchi--and Kawamata and Iitate, all in Fukushima Prefecture.

These municipalities are in the no-entry, emergency evacuation preparation or expanded evacuation zones around the nuclear plant, which suffered meltdowns soon after the March 11 disaster.

A disaster-related death certificate is issued when a death is not directly caused by a tragedy, but by fatigue or the aggravation of a chronic disease due to the disaster. If a municipality certifies the cause of death is directly associated to a disaster, a condolence grant is paid to the victim's family. If the person was a breadwinner, 5 million yen is paid.

Applications for certification have been filed for 748 people, and 634 of them have been cleared to undergo screening.

Of the 634, 573 deaths were certified as disaster-related, 28 applications were rejected, four cases had to reapply because of flawed paperwork, and 29 remain pending.

In Minami-Soma, a screening panel of doctors, lawyers and other experts examined 251 applications and approved 234 of them. The panel judged two deaths were not eligible for certification and 15 were put on hold.

"During our examination of the applications, we gave emphasis to the conditions at evacuation sites and how they spent their days before they died," a city government official said. "However, the screening process was difficult in cases when people had stayed in evacuation facilities for an extended time and when there was little evidence of where they had been taking shelter."

(Feb. 5, 2012)

この時点で573人が要するに福島原発事故に関連して死亡したと認定され、29人がPendingということです。別にこれ自体は驚くべきニュースではありません。

読売は日本語版で【災害関連死、573人認定…福島の13市町村】と同様の記事をアップしています。
災害関連死、573人認定…福島の13市町村

 東京電力福島第一原発事故で、政府から避難などを指示された福島県の13市町村で昨年、計573人の災害関連死が認定されたことが、各自治体への取材でわかった。
 避難が複数箇所に及んだり、長期化したりした結果、審査が難航するケースも目立つという。審査入りした634人のうち、29人は再調査が必要として認定が保留されている。
 13市町村は、警戒区域や緊急時避難準備区域(昨年9月末に解除)、計画的避難区域に指定されるなどした南相馬、田村、いわきの3市と、双葉郡8町村(浪江、双葉、大熊、富岡、楢葉、広野町、葛尾、川内村)、川俣町、飯舘村。計748人の認定申請があり、634人が審査を受けた。このうち573人が認定された。不認定は28人。4人は書類不備で再申請を求められ、29人は保留とされた。
(2012年2月4日03時00分 読売新聞)


ところが危険デマの人は一味違います。どういうわけか・・・
 これではっきりした。日本に向けては核災害を過小表現し、海外に向けては見識を示している訳だ。これで『放射能コワイコワイ病』として、揶揄している情報が如何に眉唾の不見識極まりない戯れ言であるかの状況証拠である。
核関連災害死と決して認めないであろう、突然死などを含めると、その数は万に達するか、それを凌駕するであろう。これは、後世、人口動態調査で明らかになるであろう。
「核」を消し「震災災害」と思わせているwww
住民の核被爆死亡者573人!
と主張します。

どうしてこんな理屈をひねり出したのかと思うと、上記の飄(つむじ風)では、読売の英文記事は「死が直接悲劇によってではなく、疲労や災害に起因する慢性疾患の悪化によって引き起こされていないとき災害に関連した死亡証明書が発行されます。」と書いていると説明しています。
原文は"A disaster-related death certificate is issued when a death is not directly caused by a tragedy, but by fatigue or the aggravation of a chronic disease due to the disaster."(疲労や慢性疾患の悪化が原因でも死亡証明書が発行される)であり、飄(つむじ風)が主張する内容とは真逆の内容です。
純粋な理知をブログに注ぐとありますが、これが理知とは……


以下のサイトでは山田花子なる人物が露骨に捏造翻訳をしています。。
追記。英語版では、核で死亡>東電が福島県民573人を殺害したと、政府が認定した。本当にそれだけ?

上記の読売の英文記事を、ご丁寧に項目ごとに対訳を付けています。例えば下記のように。
A total of 573 deaths have been certified as "disaster-related" by 13 municipalities affected by the crisis at the crippled Fukushima No. 1 nuclear power plant, according to a Yomiuri Shimbun survey.

573人の死亡は、読売新聞の調査によると、不安定な福島第1原子力発電所のクライシスの影響を受けた13市町村によって "災害関連"として認定した。

This number could rise because certification for 29 people remains pending while further checks are conducted.

さらに29人の認定が保留のままであるため、この数は上昇する可能性がある。

ところが、肝心の死亡認定の対象となった人が書かれている部分だけは翻訳を避けています。
A disaster-related death certificate is issued when a death is not directly caused by a tragedy, but by fatigue or the aggravation of a chronic disease due to the disaster. If a municipality certifies the cause of death is directly associated to a disaster, a condolence grant is paid to the victim's family. If the person was a breadwinner, 5 million yen is paid.

災害関連死については、上記をご参照。

他は全部翻訳しているのに何故かここだけ翻訳を避けています。そして、「追記。英語版では、核で死亡」と書いています。悪意以外のナニモノでもない。

記事の内容を捏造翻訳してまで危険デマを作り上げ住民の核被曝死亡者が573人もいると恐怖を煽り、その尻馬に乗ってデマを積極的に拡散する人もいて……なんなんでしょう、この人たちは。

英語のソースを読めばデマだとわかりますが、情弱と揶揄されるようなソースを読まないで騒いだり、ブログ/Twitter/2ちゃんねるなどで拡散する残念な人もいます。
そして、危険デマほど拡散しやすくデマが大きく広がっていきます。


福島第一原発関連でこのような危険デマを流す輩は何なんだろう……



【おまけ】
英文記事も邦文記事も関連の死亡認定者は573人と同じ情報を流しているにも関わらず、「国内の報道では被害者0人で海外では573人と別の報道をしている。日本のマスコミの情報操作は…」のように日本のマスコミ叩きをする輩までいます。



原発事故とがん保険

福島第一原発事故で放射線が漏れています。
この影響度については、ほとんど影響はないという楽観派から日本は終わりだというくらいの悲観派までいます。

私はある程度の影響はあるものの日本が終わりと言うのは大げさだろうし、健康に関しては放射線以外にも気にすべきものがたくさんありすぎるので放射線だけに意識を向けていられないというところです。

さて、そんな中ですが、放射線被ばくにおける影響として騒がれるのは将来的にがんになる可能性の上昇でです。
そうすると、原発事故以前よりがん保険の価値が高まっているとも言えます。

今後保険会社各社がどのように対応するかは分かりませんが、原発事故によって日本人のがんになる確率が上がったと考えると保険料の値上げに走るというストーリーも考えられます。このシナリオを予測するのであれば、今がん保険に入るという選択肢もあるかもしれません。

ただし、古い保険は時間がたつにつれ陳腐化したり、元々の水準でも経済的損得では損であるという可能性もありますので、保険料値上げが予測されても即加入すべきとは言えません。



日本政府の原発・放射線対策はそんなに悪くない (続き)

前回の『日本政府の原発・放射線対策はそんなに悪くない』はBLOGOS Financeにも転載されましたが、こういうテーマはBLOGOS Financeでの反響が大きいですね。

そこでBLOGOS Financeに寄せられたコメントを一部紹介しつつ、少しだけ続きというか補足。


「政府の対応が悪くないことと、東電及び政府の広報活動が下手なせいで余計な被害が出ていることは両立します」(nutsack5866さん)
その通り。広報活動に限らず、内部を含めた情報伝達や管理問題で作業者たちも上手くやれば受けなかった余計な被害が出ていることはあります。ただ、それを避難対応方法などと混同するのは間違いで、nutsack5866さんの両立するという意見は的確です。


「では30km圏内の人は何を食べて何を飲んでいけばいいの?補給物資もろくに来ないのに。仕事は?収入は?不明者の捜索は? 「安全=生活できる」ではありませんよ。」(modorigessさん)
こういう感情的な話は良くないでしょう。あった食料を食べればよいし、状況が長期化しそうなら30km圏外に退避させれば良い話です。これは前回のエントリーでも書いたように状況に応じて対応を変化させること。(そう言っているそばから生活維持の問題から30km圏外への退避が出ました)
被災地の病院でも移送にはリスクが伴うので病院内に残していた患者も、状況の長期化によって移送リスクを取って退避を開始しました。このように時間軸も含めた対応の変化は重要です。そして、30km圏外に脱出していても地震以降に仕事も収入は無かったでしょうから仕事や収入の話は何ら関係ないはずです。


「危機管理の基本は大きくとって縮小だろうが。小さくとって拡大じゃねぇよ。どこで勉強したんだ?リスクを追いかける限り拡大する局面では対応しきれない。上杉はともかく、こいつはもっと酷いと思う。」(jeep54さん、pingoezさん)
これは危機管理を間違えて理解しています。勘違いしそうな人がいると困りますが、対策を大きく取るのはある局面での判断です。
「津波の高さが1mだと予想されたら3mの高さの津波を想定して避難する」
これが危機管理を大きく取るということです。これには時間経過や情報変化による状況の変化が考慮されていません。
一方、私が話したのは状況の変化があった場合です。1mの予想が出た後に予想が3mに変われば、5mの高さを想定した避難にします。予想が5mに変われば8mを想定した避難にします。これが私の言っている危機管理の変化です。
将来の状況変化も含めて「危機管理の基本は大きくとって縮小だろうが。小さくとって拡大じゃねぇよ。」という主張では、上のような1mの津波が予想されるケースで初めから5mの津波を想定した避難が必要になりますし、5mより大きくなるかもしれない可能性を考えるとどれだけの対応をすればいいのかが分からない。「(1m程度の津波が来るから)皆、家を飛び出して高台の上まで走って逃げろ!」と言うわけにもいかないでしょう。
リスクが拡大する局面ではその拡大速度に負けないように対応を変化させていくことが重要です(1mの津波に対して3m、3mの津波には5m、5mの津波には8mのように)。
このように、ある局面での対策を大きく取ることと、状況によって変化させることはX軸とY軸のようなものであり、同じ軸で比較されるものではありません。


「ずるずると危険範囲を広げ、避難行動を繰り返さなくてはならないことは望ましいことではないのも確か。」(coolbee75さん)
その通りだと思います。本来なら早めの段階でケリをつけておければBetterでした。そのあたりは原発の現場での対応によるところで少し違う問題ですが、望ましくなかったことは確か。


「広範囲且つ一様に広がる放射性物質の飛散のリスクと局所的な軍事行動や治安悪化のリスクが同じなのか?」(pesceverdeさん)
リスクは完全に同一ではないですが極めて近いし、軍事行動の方が危険かもしれません。特定箇所の原発から放射性物質が漏れて広範囲に広がるように、局地的な軍事行動も国家や世界規模の戦争に繋がるリスクをはらんでいます。むしろ、原発の方が原発から一様に広がると分かっている分だけリスクは分かりやすいかもしれない。局地的な軍事行動の場合は、信念を同じとする者が全くの場所で立ち上がる可能性がある(テロなどはその例)。自分の生命へのリスクが高まり、それが拡大する恐れがあるという重要な点では同じです。


今回の地震や原発の件の政府対応にはいろいろ問題はあります。ただ、問題があるからといって全ての対応が問題と言われてしまうのはおかしな話です。「政府や東電のお偉いさんは悪、現場で作業している人は善」という簡単な話ではありません。
冷静な判断が必要でしょう。

この件は、ここまで。
次のエントリーは投資の話に戻ります。



日本政府の原発・放射線対策はそんなに悪くない

地震ネタが多くて自分でも少し嫌なのですが、これは書いておきたい。(言葉も汚くなります)

政府の原発に関する退避などの対応について「どんどん変わるのはおかしい」とか言う人たちがいますが、その考え方がおかしい。(今回はあえて言い切る)

私が異議を言いたいこの手の主張の代表的なものとして以下の記事を参考とさせていただきます。
海外諸国と日本政府、避難範囲50kmの差 ――枝野官房長官に「安全デマ」を問い質す
本日、オバマ米大統領は在日米国人に対して、福島第一原発の80キロ圏外に出るように指示を出しました。80キロは世界中の政府が最低限の基準としているものです。ということはオバマ大統領や他国の首脳が言っていることが間違いなのでしょうか。それとも日本だけが違うのですか?
アメリカはじめ、イギリス、フランスなど多くの国が、福島第一原発の80キロ圏外への避難を指示している。ところが、日本政府は30キロです。この間の50キロをどうとらえればいいのか、当然ながら地域の住民の方は非常に不安に感じている。海外の政府が正しいければ、日本政府が対応を変更するか、逆に日本政府が正しいのだったら、海外の政府に対してデマを流すなと抗議するか、どちらかにしていただきたい。
1週間前、枝野長官は3キロ圏外への退避と仰いました。それが次に10キロ、その次に20キロ、またその次に30キロと増やしていったんです。それが国際的に不信感を生む結果になり、住民も不安になっている原因ではないんですか。


全部上杉氏の質問なのですが、トンでもない理屈です。

●自国と外国で対応が違うのは当たり前
海外と日本の対応の違いは、上杉氏の記事中でも書いてありますが枝野氏が答えているとおりです。
これまでも何度も申し上げてきているが、海外におられる自国民保護という観点からは一般的に求められている水準よりもより保守的な水準でさまざまなことを指示をするというのが、私はそれぞれの政府の当然の対応だと思っております。私が同じ立場に、つまり国外で同種の事態が生じて、日本国民の退避についてさまざまな判断をするに当たっては、科学的、客観的に適切だと思われるのを超えて、 さまざまな指示をすることは当然、政府の責任としてあり得ると思っております。

自国と外国では対応が違うのは当たり前です。
日本の外務省も世界各国や各地域に対して注意を促しています。エチオピア、チャド、コンゴ民主共和国、グルジアなどでは退避勧告も出しています。では、日本政府が日本人に退避勧告を出しているこれらの地域の国民達も退避しなくてはいけないのでしょうか?そんなことはありません。そこが基盤であるかないかは大きな判断の違いです。枝野氏が回答しているようにそこに留まる必然性が低い外国人であれば、わざわざそのリスクを取るまでもなく保守的な判断になります。
それを「外国政府が正しいか」「日本政府が正しいか」の二元論に持っていくのは幼稚と言わざるを得ません。
どの選択肢を取るかは責任やコストなどによります。旅行に来ているだけの人とそこに長年の住居がある人では違います。日本人が退避しているからと言ってエチオピア人が同じように退避すべきだとは言えないはずです。ところが上杉氏のような思考回路を持つ人は「日本政府がそういっているのだからエチオピア人も退避しろ」「いや、エチオピア人が退避していないのだから日本人に退避勧告を出している日本政府は間違っている」と言っているのです。
これは明らかに幼稚な主張です。


●対策は状況の深刻度で変わるのは当たり前
3キロ、10キロ、20キロ、30キロと退避の距離が広がっていったことがいけないかのような主張をしていますが、それは違うでしょう。状況に応じた対応は危機管理の王道です。
 ・深刻度レベル1 - 対応A
 ・深刻度レベル2 - 対応B
 ・深刻度レベル3 - 対応C
 ・深刻度レベル4 - 対応D
 ・深刻度レベル5 - 対応E
 ・深刻度レベル6 - 対応F
 ・深刻度レベル7 - 対応G
問題が起こった時の対応策はこんな感じになっています。深刻度に応じて対応を使い分けるのは当然です。将来的には深刻度が7になるかもしれませんが、深刻度1の段階で深刻度7と同じ対応をするのは愚かです。

A国がB国と戦闘を始めた時点で、A国の国民は最高レベル被害を想定した国外脱出をする必要はありません。相手国に押されてきて自国近くへ戦線が近づいてきたら疎開をすることを検討してもいいはずです。そして、自国がいよいよ危なくなりそうだという時になって国外脱出でしょう。タイとカンボジアで小競り合いの戦闘が起きましたが、これと同時に国民全員に国外脱出せよというのは極端です。(たとえ最終的には2国間の全面戦争になってどちらかの国が焦土になっても)
身体に菌が入ったときにはまずは薬で殺菌します。将来的には身体が腐りだして切断しなくてはいけない可能性もありますが、初期の段階でいきなり切断する医者はいません。常識ある医者なら薬で対応しようとするでしょう。そして、ダメだというときには切断という判断に移ります。
上杉氏は上のような状況に応じて対応を変えた政府や医者を「判断をコロコロ変えておかしい。はじめから切断と言え」「国境で戦闘が起こった。全面戦争になって国土が焦土になるかもしれないから国民に国外退去を命じろ」と言うのだろうか?
原発問題の深刻度に応じて対応を変える(状況が悪化するにつれて避難範囲を広げる、状況が良くなれば避難範囲を狭める)のは当然の話です。このような変更をすることが信用を下げるという発想はロクでもない。
今回の避難範囲を拡大の対応によって被害が大きく拡大したのだろうか?避難の警告が遅れて3km内にいた住民たちが被曝して健康被害が大量発生したようなことがあるのでしょうか。

このような危機管理のイロハもしらない輩が、マスコミやジャーナリストという肩書きを背負って不安を煽るような報道をしていることが「住民も不安になっている原因」の1つでしょう。「距離が広がることは当たり前のことで、きわめて合理的なことですよ」とジャーナリストが大好きな「事実」を報道すればいいのです。


確かに、危機管理の基本原則に従っているということをアピールできていないことは政府の拙い対応です。また、今回の地震が起こる以前から危機管理とは、そういう原則に従ってやるものだという意識を国民に植え付けられてなかった長年の積み重ねが原因ということもあるでしょう。

ただ、自分の無知を棚に上げて、政府をヒールに仕立てて自分は正義の味方かのような振る舞いをするマスコミやジャーナリストなる人たちは気に入りません。政府に政府の責任を求めるのであれば、ジャーナリストにはジャーナリストとしての責任があるでしょう。無知と自分の安っぽい正義感を振りまくことがジャーナリストの責任なのでしょうか?


上杉氏については、【計画停電よりも「節電」で対応を!】とトンでもないことも言っているので、記者クラブ以外は電波ジャーナリストということなのでしょう。(節電呼びかけで足りないから計画停電なんだよと・・・)



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