吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



医療費

東猴史紘氏から医療費の件で回答あり → それに対するコメント



先日、元国会議員秘書が、医療費を窓口で一旦全額支払ってもらうようにすることを提案だと?と書いたところ、そこで取り上げた東猴氏がブログで吊られた男さんへのご意見にお答えを書かれていました。

わざわざお返事いただいたものを無視してただの文句言いっぱなしでもよくないので、これに対してもここで書かせていただきます。


東猴氏は私が指摘した「お金がない人や市役所に行くのが難しい人をどうするのか?」といった指摘に対してフランスのヴィタルカードをソリューション例として挙げられています。
また、ご指摘のワーキングプアの方や高齢者など市役所に足を運ぶのが手間であったり時間がない人はどうするかという点ですが、例えばフランスの医療費還付制度ではクレジット機能付の健康保険証を発行しておりオンラインで指定口座に差額分を還付できるような制度を採っています。

ヴィタルカードというらしいのですが、日本もこういったクレジットカード機能付の健康保険証などを導入すれば市役所への手続きに行く手間や、その手続きを行う市役所職員の手間も大幅に軽減されるのではないかと思います。
「ヴィタルカードにクレジット機能ってあったっけ?」とも思ったのですが、それは置いておきます。

確かに市役所に足を運ぶのが大変な人にとってはヴィタルカードは便利で、市役所に行く手間という問題を回避してくれます。

しかし、これでは本末転倒に思えます。続きを読む







元国会議員秘書が、医療費を窓口で一旦全額支払ってもらうようにすることを提案だと?



オイ。チョットマテ…という記事を見つけました。

薬剤師が教えてくれた医療費を削減する意外な方法 --- 東猴 史紘 (agora)

結論から言うと、病院の診察代や薬局での薬の支払いを窓口で一旦全額支払ってもらうようにすることだ。そして払った分は後で市役所に領収書を持っていけば還付してもらえるようにする体制にすれば医療費が削減できるのではないかということだ。

具体的に子ども医療と高齢者医療の2つを例に説明する。まず医療費が一部無料である子ども医療(市町村によっては年齢や学年で分けている場合もある為一律ではない)に関する提案は以下のようになる。

(現状)
診察代無料、薬無料なのでお財布を持たずに病院に行ける。

(提案)
一旦現金で診察代や薬代を支払ってもらう。その後、市役所等管轄の役所に領収書を持っていけば代金を還付してもらえる。

次に、高齢者の医療費についての提案は以下である。

(現状)
見かけ上の所得に応じて1割〜3割を窓口で負担する。

(提案)
現状1割負担の人を2割負担に引き上げる。窓口では3割負担してもらい、市役所等に領収書を持って行けば差額の1割を還付する。

何を言っているんだ…という話です。

続きを読む



1人当たりの医療費、国保が企業健保より高い傾向(最大1.7倍)

7月22日の日経新聞の記事です。

1人当たり医療費 国保、企業健保の最大1.7倍
 厚労省が2008年度の医療費をもとに調査をまとめた。40〜44歳の国保加入者の医療費は年間で16万6286円と、健保の医療費の10万125円を大きく上回った。45〜49歳でも国保は20万2942円と、健保の約1・6倍となった。
 国保に加入する30代から60代までの年齢層で医療費が高くなる傾向がある。20歳未満の年齢区分では、国保と健保の加入者の医療費には大きな差はなかった。
国保の方が高齢者が多いので全体での1人当たりの医療費は国保の方が高くなるということは知っていました。しかし、各年代ごとで比較しても30歳以上から国保の方が高くなっているんですね。しかも40〜44歳という働き盛りで1.66倍もの差があるというのは予想外でした。

記事の中では、このようになる原因について以下のような記述もあります。
平均年収は健保加入者を大幅に下回り、体調が悪くても通院を控えたりして結果的に医療費が膨らんでいる可能性がある。
健康保険組合の連合体である健康保険組合連合会は「健康診断が影響している」と主張する。
どちらもありそうな話ですが、「可能性がある」「主張する」のレベルで、本当にどれだけの影響があるのかはイマイチ分かりませんね。


国保の赤字が増大しています。今年も企業健保の負担を増やす法案が可決されました。このように企業健保へ国保のシワ寄せも来ている中で、国保の人の方が利用する医療費まで高いとなると、企業健保側の人たちの不満が強くなりそうな結果と感じてしまいます。

私は企業健保に御世話になっていますが、今の水準なら健保が国保の穴埋めをすることにそれほど不満はないありません。
しかし、そんな私でも「国保の方が使っているのにさらに健保に穴埋めさせようというの?」と多少の疑問は感じてしまう結果です。

上のような理由が本当なら「テメェが目先の医療費をケチったせいで、結果的に多くの医療費がかかっているなら自分たちで払えや!!ヤセ我慢するなら最後までしやがれ!!」なんて意見も出そうですね。



麻生発言批判・・・理解してから言ってますか?

##いまさらマスコミに文句を言っても仕方ないのかも
##しれませんが・・・


「何もしない人の分を何で私が払う」医療費巡り麻生首相 (asahi.com)
 「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」。麻生首相が20日の経済財政諮問会議で、こんな発言をしていたことが、26日に公開された議事要旨で明らかになった。自らの健康管理を誇ったうえで、病気予防の重要性を訴えたものだが、保険料で支え合う医療制度の理念を軽視していると受け取られかねない発言だ。

 首相は社会保障費の効率化の議論の中で「67、68歳になって同窓会に行くと、よぼよぼしている、医者にやたらかかっている者がいる。学生時代はとても元気だったが、今になるとこちら(首相)の方がはるかに医療費がかかってない」と指摘。自ら日課にしている朝の散歩が役立っているとしたうえで、「私の方が税金は払っている。努力して健康を保った人には、何かしてくれるというインセンティブがないといけない」と強調した。

このような感じで、麻生氏の発言に対して多くの批判がメディアで報道されており、世間でも多くの批判が聞こえます。
別に批判することがいけないとは思いません。総理大臣という公職についており、その政策手腕や言動が批判の対象になるのは当然のことです。


でも・・・

本当に何があったか理解してから批判していますか?


麻生総理大臣の「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだ。」が極端にマスコミで取り上げられましたが、これは麻生氏の発言の一部に過ぎません。また、大変興味深い会議全体の流れがあり、その中での発言の一部です。

だから、努力して健康を保った人には何かしてくれるとか、そういうインセンティブがないといけない。予防するとごそっと減る。
 病院をやっているから言うわけではないが、よく院長が言うのは、「今日ここに来ている患者は 600人ぐらい座っていると思うが、この人たちはここに来るのにタクシーで来ている。あの人はどこどこに住んでいる」と。みんな知っているわけである。あの人は、ここまで歩いて来られるはずである。歩いてくれたら、2週間したら病院に来る必要はないというわけである。その話は、最初に医療に関して不思議に思ったことであった。 それからかれこれ 30年ぐらい経つが、同じ疑問が残ったままなので、何かまじめにやっている者は、その分だけ医療費が少なくて済んでいることは確かだが、何かやる気にさせる方法がないだろうかと思う。

マスコミで取り上げられる発言の後には、このような発言が続くのですが、これを知っている人がどれだけいるでしょう?

しかもその前にこの会議の中で、議員の吉川氏が中心となって日本の福祉をどう考えるべきかという重要な話がされています。ここで、以下に日本の福祉が危機的状況であるかが端的に説明されています。
##私的には、この吉川氏の説明は非常に分かりやすく
##現状を的確に表しており、この会議の中で最重要
##ポイントです


・現行の制度は公費負担があり「中福祉・低負担」状況
・交付負担部分の1/3は将来世代へツケ回しされている
・中福祉維持には消費税率で1%程度の安定財源が必要

等々、崩壊しつつある福祉制度を如何にして維持していくかというのが重要な議論のポイントです。その流れの中での麻生氏の発言です。この流れを知っての上での批判なのでしょうか。

その流れと上で引用した部分の発言を考えると、麻生氏の発言が少なくとも無節操に高齢者や病人を非難していないことくらいは分かると思います。
麻生氏が疑問を投げかけている対象は、あくまで【歩いていたら病院に来る必要がないのに、歩かずして病気になって病院に通っている人】です。どこぞのコメンテーターや国会議員の、「誰も好き好んで病人になる人はいない」という批判は思いっきり的外れでしょう。健全な生活をしていて病気になった人までは非難していません。

重ね重ねになりますが、批判することは問題ありません。
ただ、会議の全体的な流れと麻生氏の発言全体を捉えずして、発言の一部だけから判断するのは明らかにおかしい話です。



ちなみに当該の経済諮問会議の議事録はここ


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@吊られた男



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