分散投資
他のブログで分散投資におけるアセット間の相関係数と分散投資の効果についてコメントしたので、自分のブログに自分の考え方をまとめておきます。
なお、分散投資の効果はリスクの低減としています。(これが一般的ですよね?)
異なるアセット間の相関係数が正の相関であっても、+1でなければ分散効果は存在します。
AとBという期待リターンもリスクも同じ銘柄があって相関係数が+1なら2つの銘柄に分散しても当然にリスクは減りません。
これが相関係数-1ならリスクを完全に相殺しあえるので50:50で投資すればノーリスクになります。(これは最高の分散効果ですが実際には逆相関は同アセットのロング・ショートのような残念なものばかり)
正の相関であっても相関係数が+0.9のように+1でなければ、2つの銘柄に分散した方がA・Bどちらか一方のみに投資するよりはリスクは低くなります。この場合、リスク低減効果は微々たるモノですが、「分散効果があるかないか」で言えば「ある」です。
ここまではウォーミングアップです。
この分散投資の効果および相関係数について他ブログにて2つほど面白いやりとりがありました。一方はあまりにも意味不明すぎて紹介できないので、ちゃんと説明できるほうだけをご紹介。
これは興味深い話です。
確かに相関係数が+1でないアセットでも期待リターンが極端に低いアセットをポートフォリオに組み入れればリターンが下がりすぎてしまいますので、投資対象には組み入れないでしょう。これは全くその通りで私もそうしています。
分散投資の教科書的な説明として「国内外の株式や債券に分散投資すれば分散効果がある」のような話があります。しかし、私は債券については期待リターンが低いのでポートフォリオに入れてしまうと期待リターンが落ちるために組み入れていません(興味でセゾンGBFは少し保有していますが、債券は本来持ちたくは無い)。
※一般的に期待リターンは株式>債券とされている
さて質問です。
●質問:「国内債券や外国債券に分散投資効果があるのか?」
上で引用した命題を真と仮定すると、「リターンが低い国内外債券は分散投資する価値が無い」とした一つの反例があるので「国内債券や外国債券に分散投資効果があるのか?」は誤りとなり、各種投資本や運用会社の説明等で語られている「債券への投資で分散投資効果」は論理的に間違いだということになります。
納得でしょうか?
私はこれに同意しません。
国内外債券の除外は、私が「投資を実践する時」に「分散投資以外の要素」を考慮してポートフォリオを選ぶから発生している現象です。
何にどう投資するかには様々な要因があり、それらを考慮して決めます。以下はそのイメージです。(ここに書かれたものがすべての要因ではありません)
国内外債券が私の分散投資ポートフォリオで投資対象になっていないのは、分散投資効果が無いからではありません。許容できるリスクとリターンを考えた時に期待リターンが低すぎる及び株式ポートフォリオのみでも許容リスク範囲内だったからです(私にはそこまで分散投資してリスクを下げる価値が無い)。
株式でもフロンティアマーケットの株式なども分散効果があるのでしょうが、現時点ではコスト等を考えて除外しています。しかし、私の分散投資ポートフォリオから除外されたからと言って分散投資効果が無いわけではありません。
※続く
なお、分散投資の効果はリスクの低減としています。(これが一般的ですよね?)
異なるアセット間の相関係数が正の相関であっても、+1でなければ分散効果は存在します。
AとBという期待リターンもリスクも同じ銘柄があって相関係数が+1なら2つの銘柄に分散しても当然にリスクは減りません。
これが相関係数-1ならリスクを完全に相殺しあえるので50:50で投資すればノーリスクになります。(これは最高の分散効果ですが実際には逆相関は同アセットのロング・ショートのような残念なものばかり)
正の相関であっても相関係数が+0.9のように+1でなければ、2つの銘柄に分散した方がA・Bどちらか一方のみに投資するよりはリスクは低くなります。この場合、リスク低減効果は微々たるモノですが、「分散効果があるかないか」で言えば「ある」です。
ここまではウォーミングアップです。
この分散投資の効果および相関係数について他ブログにて2つほど面白いやりとりがありました。一方はあまりにも意味不明すぎて紹介できないので、ちゃんと説明できるほうだけをご紹介。
AならばBという主張は、AだけれどもBではない場合(反例といいます)が1つでも存在すれば成り立ちません。
「1つでもつの金融商品の値動きの相関係数が1でないならば、分散投資の効果がある」という主張は、論理的(数学的)には誤りです。1つの金融商品のリターンが著しく低い場合、分散する意味がないパターン(反例)が存在するからです
これは興味深い話です。
確かに相関係数が+1でないアセットでも期待リターンが極端に低いアセットをポートフォリオに組み入れればリターンが下がりすぎてしまいますので、投資対象には組み入れないでしょう。これは全くその通りで私もそうしています。
分散投資の教科書的な説明として「国内外の株式や債券に分散投資すれば分散効果がある」のような話があります。しかし、私は債券については期待リターンが低いのでポートフォリオに入れてしまうと期待リターンが落ちるために組み入れていません(興味でセゾンGBFは少し保有していますが、債券は本来持ちたくは無い)。
※一般的に期待リターンは株式>債券とされている
さて質問です。
●質問:「国内債券や外国債券に分散投資効果があるのか?」
上で引用した命題を真と仮定すると、「リターンが低い国内外債券は分散投資する価値が無い」とした一つの反例があるので「国内債券や外国債券に分散投資効果があるのか?」は誤りとなり、各種投資本や運用会社の説明等で語られている「債券への投資で分散投資効果」は論理的に間違いだということになります。
納得でしょうか?
私はこれに同意しません。
国内外債券の除外は、私が「投資を実践する時」に「分散投資以外の要素」を考慮してポートフォリオを選ぶから発生している現象です。
何にどう投資するかには様々な要因があり、それらを考慮して決めます。以下はそのイメージです。(ここに書かれたものがすべての要因ではありません)
国内外債券が私の分散投資ポートフォリオで投資対象になっていないのは、分散投資効果が無いからではありません。許容できるリスクとリターンを考えた時に期待リターンが低すぎる及び株式ポートフォリオのみでも許容リスク範囲内だったからです(私にはそこまで分散投資してリスクを下げる価値が無い)。
株式でもフロンティアマーケットの株式なども分散効果があるのでしょうが、現時点ではコスト等を考えて除外しています。しかし、私の分散投資ポートフォリオから除外されたからと言って分散投資効果が無いわけではありません。
※続く
やはり時間分散は非合理的な選択肢には多くのコメントを頂きました。
少し意図と違う解釈がされてしまった面もあるので補足しておきます。
●投資方法
ケーススタディの質問で「長期分散投資をする場合、(中略)時間分散をした方がよいのでしょうか?」と書いたように、長期分散投資の場合の話です。
「上がると思った相場では資金を一気に入れて、下がると思った相場では一気に資金を入れない」「上がったら売る」のような相場の先行きを読んでの短期投資ではありません。これはタイミング投資です。
●投資額
ケーススタディで挙げた1000万円は30年間長期分散投資していいという投資用資金です。つまり投資していい余裕資金です。1000万円は決して小さい金額ではありませんが、日本国債と銀行預金で5000万円持っている人にとっての1000万円くらいは投資の余裕資金でしょう。
1000万円に設定しましたが、100万円でも1億円でもいいのです。長期保有として突っ込んでいい投資用資金を一括ですぐに投資するか時間分散するかという話でした。
そして、長期保有するつもりなら初めから一括投資した方が有利であり、それがリスクを取りすぎというのであればアセットアロケーションでリスク資産の割合を減らすなどして対応した方がいいのではないかと思っています。
少し意図と違う解釈がされてしまった面もあるので補足しておきます。
●投資方法
ケーススタディの質問で「長期分散投資をする場合、(中略)時間分散をした方がよいのでしょうか?」と書いたように、長期分散投資の場合の話です。
「上がると思った相場では資金を一気に入れて、下がると思った相場では一気に資金を入れない」「上がったら売る」のような相場の先行きを読んでの短期投資ではありません。これはタイミング投資です。
●投資額
ケーススタディで挙げた1000万円は30年間長期分散投資していいという投資用資金です。つまり投資していい余裕資金です。1000万円は決して小さい金額ではありませんが、日本国債と銀行預金で5000万円持っている人にとっての1000万円くらいは投資の余裕資金でしょう。
1000万円に設定しましたが、100万円でも1億円でもいいのです。長期保有として突っ込んでいい投資用資金を一括ですぐに投資するか時間分散するかという話でした。
そして、長期保有するつもりなら初めから一括投資した方が有利であり、それがリスクを取りすぎというのであればアセットアロケーションでリスク資産の割合を減らすなどして対応した方がいいのではないかと思っています。
以前のエントリーでも書きましたが、「時間分散しよう。まとまった資金を一度に入れずに分割して投入した方がよい」には異議があります。
今回は2つのケースを比較してみます。
さて、この人が世界の株式や債券に長期分散投資をする場合、一度に1000万円を投資するよりも時間分散をした方がよいのでしょうか?
さて、この人が世界の株式や債券に長期分散投資をする場合、時間分散をした方がよいのでしょうか?
ケース1との違いは、持っている投資用資金が預金か投資信託かの違いだけです。他は年齢も投資期間も金額も投資スタイルも全く同じです。(他の属性も差がないとします)
1000万円を時間分散投資するためには、一度現金化して少しずつ投資していくことになります。
ケース1とケース2で答えは一致したでしょうか?
ケース1とケース2はリスク管理という意味では同じことを聞いています。ある時点で資産価値が1000万円であれば、それが預金であれ投資信託であれ同じものです。その後のマネー行動が同じであれば、最適とされる解も同じになるはずです。
「まとまったお金は時間分散すべき説」は、ケース2のようなまとまったお金を投資済みの人に、一度解約して分散投資しろと言っているのと同じです。
ケース1で一括投資して高値掴みになることが危険ならば、ケース2も1000万円が高値リスクにさらされている点では同じですから、リスク管理の視点からはアドバイスが同じにならなくてはおかしいはずです。
合理性という観点で見た時に、時間分散に意味が無い行為です。
今回は2つのケースを比較してみます。
≪ケース1≫ ・35歳男性、65歳まで30年長期運用の予定 ・投資に回せる金融資産として預金で1000万円持っている |
さて、この人が世界の株式や債券に長期分散投資をする場合、一度に1000万円を投資するよりも時間分散をした方がよいのでしょうか?
≪ケース2≫ ・35歳男性、65歳まで30年長期運用の予定 ・投資に回せる金融資産として国際分散投資の投資信託で1000万円持っている |
さて、この人が世界の株式や債券に長期分散投資をする場合、時間分散をした方がよいのでしょうか?
ケース1との違いは、持っている投資用資金が預金か投資信託かの違いだけです。他は年齢も投資期間も金額も投資スタイルも全く同じです。(他の属性も差がないとします)
1000万円を時間分散投資するためには、一度現金化して少しずつ投資していくことになります。
ケース1とケース2で答えは一致したでしょうか?
ケース1とケース2はリスク管理という意味では同じことを聞いています。ある時点で資産価値が1000万円であれば、それが預金であれ投資信託であれ同じものです。その後のマネー行動が同じであれば、最適とされる解も同じになるはずです。
「まとまったお金は時間分散すべき説」は、ケース2のようなまとまったお金を投資済みの人に、一度解約して分散投資しろと言っているのと同じです。
ケース1で一括投資して高値掴みになることが危険ならば、ケース2も1000万円が高値リスクにさらされている点では同じですから、リスク管理の視点からはアドバイスが同じにならなくてはおかしいはずです。
合理性という観点で見た時に、時間分散に意味が無い行為です。
・前々回、前回で、インデックス投資は市場の成長の平均にはならないだろう、ということを書きました。
それでは、「平均に狙いにインデックスファンドに投資することは間違い!!」かというとそれは違うでしょう。
平均狙いには(非常によく分散された)インデックスファンドを利用することが有効だと思います。
「インデックスファンドは平均狙いに有効」、でも「インデックスファンド/アクティブファンドのリターンは市場平均ではない」というのは矛盾ではありません。
「投資開始時点の予測」、「投資終了時点の結果」という時間軸の違いがあります。
サイコロの出目が当たる確率は1/6です。ここで当たった場合には掛け金の6倍がもらえるギャンブルの期待リターンは1です。
この期待リターンを得ることを考えるなら、なるべく多くの回に分散して同額を賭けることです。例えば最大試行可能回数が60回なら60回すべてに資金を1/60ずつ賭けます。こうするとで10個前後が当たることが想定され、期待リターンに近い結果が期待されます。
しかし、期待リターンに収縮しそうな投資法(60個のサイコロに均等投資)をしたところで結果が期待されたリターンに一致することは約束されていません。期待リターンより大きなリターンを得ることも小さなリターンになることもあります。
平均狙いには60個に分散投資することが効果的だが、結果が平均になるとは限らない。
インデックスファンドのBuy&Holdはそんなものだと思います。あくまで分散投資のやり方の一つです。
うまく各銘柄間の相関などを計算して利用すれば、インデックスファンドよりリスクが低く平均狙いに適したポートフォリオを組んだアクティブファンドも存在する余地が十分にありそうです。
しかし、現実的には多くの銘柄によく分散されたファンドをBuy&Holdすることは平均狙いには極めて効果的であり、具体的なツールとしてインデックスファンドは有力候補であるということは変わりありません。
「平均狙いに有効な方法」と「結果が平均である」は別物として話をした方が良いのではないでしょうか。
※自分でも、自身の中だけでは明確にしていて、外では使い分けをしっかりしていなかったことを反省・・・
それでは、「平均に狙いにインデックスファンドに投資することは間違い!!」かというとそれは違うでしょう。
平均狙いには(非常によく分散された)インデックスファンドを利用することが有効だと思います。
「インデックスファンドは平均狙いに有効」、でも「インデックスファンド/アクティブファンドのリターンは市場平均ではない」というのは矛盾ではありません。
「投資開始時点の予測」、「投資終了時点の結果」という時間軸の違いがあります。
サイコロの出目が当たる確率は1/6です。ここで当たった場合には掛け金の6倍がもらえるギャンブルの期待リターンは1です。
この期待リターンを得ることを考えるなら、なるべく多くの回に分散して同額を賭けることです。例えば最大試行可能回数が60回なら60回すべてに資金を1/60ずつ賭けます。こうするとで10個前後が当たることが想定され、期待リターンに近い結果が期待されます。
しかし、期待リターンに収縮しそうな投資法(60個のサイコロに均等投資)をしたところで結果が期待されたリターンに一致することは約束されていません。期待リターンより大きなリターンを得ることも小さなリターンになることもあります。
平均狙いには60個に分散投資することが効果的だが、結果が平均になるとは限らない。
インデックスファンドのBuy&Holdはそんなものだと思います。あくまで分散投資のやり方の一つです。
うまく各銘柄間の相関などを計算して利用すれば、インデックスファンドよりリスクが低く平均狙いに適したポートフォリオを組んだアクティブファンドも存在する余地が十分にありそうです。
しかし、現実的には多くの銘柄によく分散されたファンドをBuy&Holdすることは平均狙いには極めて効果的であり、具体的なツールとしてインデックスファンドは有力候補であるということは変わりありません。
「平均狙いに有効な方法」と「結果が平均である」は別物として話をした方が良いのではないでしょうか。
※自分でも、自身の中だけでは明確にしていて、外では使い分けをしっかりしていなかったことを反省・・・
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