吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



企業

大学には企業人が学びたいレベルの教育を期待したい

University

文部科学省の「大学規模・大学経営部会」の(第5回) 配付資料として配布された資料から抜粋したグラフです。日本は25歳以上の割合が圧倒的に少ないですね。
なお、修士における社会人入学者の割合は11.8%、博士では34.3%とのことです(2008年)。

もう少し社会人の割合が多くてもいいと思うのは私だけでしょうか?
大学院も含みますが、大学は学問の世界では最高位の教育機関です。文学、語学、経済学、物理学、生物学、数学、医学、法学・・・とありとあらゆる分野の専門的な研究と教育をしている機関です。そんな立派な機関なのに社会人の利用率が余りにも低すぎるように感じています。社会人としてステップアップしたい人がどしどし押し寄せるような教育機関になることはできないのでしょうか。

日本企業が、一度労働キャリアを外れたものを再雇用しにくいという事情はあります。しかし、それでもそのハンデ以上のメリットを提供できるほどに魅力的な学習の場になってほしいという思いもあります。最高学府なのですから、弱きは去り、強きだけが生き残るような厳しい世界でいいと思っていますが、その道は険しい。







日本企業の競争力と日本人雇用の両立は困難

日産がマーチの生産をタイにシフトしだしました。そして、トヨタが国産車の代表ともいえたカローラの生産を海外に持っていくというニュースも流れています。
このように日本企業の海外への進出が進んでいます。円高や他自動車メーカーが新興国で低コストで生産していることなどに対抗して競争力を保つための手段ということです。
この現象について産業の空洞化や雇用の喪失などといった憂う声が聞こえますが、仕方ないことでしょう。「日本は技術力はあるのに国内から雇用が失われていくのは残念」という声もありますが、だからこそ雇用が失われるのです。

一般的に熟練工の方が労働報酬は高くなります。日本人労働者=技術力があるとすれば、「日本人労働者=技術力ある(熟練工)=労働報酬が高い」という図式になります。さて、日本人労働者が高い報酬を貰うほどの仕事をやっているのでしょうか?
昔の新興国には一定の水準を満たした部品を製造するだけのスキルがありませんでした。車を組み立てるだけのスキルがありませんでした。ですからそれだけの技術がある日本で組み立てることに意義がありました。しかし、コストが安い新興国で組立てたり、部品を製造できるようになると、そこがMADE IN JAPANである必然性がなくなります。

Skill_Cost

この図は簡単なイメージ図です。縦軸がスキル、横軸が労働コストです。基本的にはスキルが上るほど賃金も高くなるという前提になっています。
3本の赤線のうち一番下の線が完成した部品を組み立てるのに必要なスキル水準だとします。左下の3つはこのスキルを満たしていません。しかし、それ以降は点はどれも必要なスキル水準をクリアしています。そうすると、左下の3つ以外のどこに仕事を依頼してもしっかりと車が組み立てられます。
部品の製造も同じです。真ん中の赤線が部品製造に必要なスキルとしましたが、これをクリアしていれば、どこで部品を作ってもよいのです。

このように考えていくと、日本で全てを完結することが極めて非効率であることが分かります。
技術力がある日本で部品の組み立てをやるのはオーバースペックです。部品の製造をやるのもオーバースペックです。マクドナルドのハンバーガー焼きに三ツ星レストランのシェフを使うのはオーバースペックです。

要求されるスキルセットを持っていて一番安いところに頼むのが一番合理的です。もし、その合理性を無視して高スキルの人に作業を依頼すると製造コストが高くなります。それでできた車は高品質なのでしょうか?低コストでも必要なスキルは持っている人たちが作った車と品質に遜色はありません。
同じ品質の車を高い値段で売ることになりますので、商品が売れなくなります。このようにして、利益が上らずに製造工を含めた日本人達の雇用を守ることが困難になります。日本人の雇用を守るために日本人で作業を完結した末に、日本人の雇用を守れずに会社も潰れるという結果に達します。

いくら心情的に日本人の雇用を守りたいと思っても、社会の仕組みがそれを認めません。

どうしても日本人に作業を依頼したいというのであれば、新興国並みの値段で作業を引き受けるしかありません。または、上の図で右上の人しか作業できない分野へ皆がスキルアップしていくかどちらかです。



確定拠出年金セミナーに参加

先日会社で開催された確定拠出年金のセミナーに参加しました。

メインテーマは、リスク許容度とポートフォリオの考え方で投資すること。
キーワードとしては、資産分散、時間分散、長期運用、リバランス、リアロケーションなど。
オーソドックスですが、確定拠出年金セミナーといいながらも資産運用の考え方全般についての基本知識が得られる場なのでけっこう応用もききます。こういうセミナーは重要ですね。
こんなブログを書いているようなアホには目新しいものはありませんでしたが、そういう例外は無視してまずは基本からしっかりせつめいするべきでしょう。


ただ、出席者が少ななったのは残念。
確定拠出年金とターゲットが狭い印象を与えたこともありそうです。
また、私の加入している確定拠出年金は限度額よりはるかに少ない金額しか拠出していないので、資産形成への影響が小さいことも理由でしょう。これが個人型のように多くの金額を掛けるようになれば真剣度も違うのでしょうが。


拠出額が増えないかな・・・
新興国株式の安い商品が買えるようにならないかな・・・
そんなことを思いながら出席していました。



ソニーは日本企業?外資系?

"外資系企業"

日本企業と対比する形でよく"外資系企業"という言葉が使われます。
この"外資系企業"とは何なのでしょう?

外資系だと言われてほとんどの人が首肯できそうなのは、外国企業が100%出資する日本法人ですかね。これだと外資系と言われてもほとんどの人が納得できるでしょう。



次に賛同者が多いのは外国資本+日本企業の合同出資という形で外国企業が50%超を持っている場合でしょうか。この場合も外資系と受け入れる人は多いでしょう。




それではタイトルに書いたソニーはどうでしょう?
ソニーのIRを見ると2009年9月30日時点で外国人の持株比率が41.6%ですが、ここで注目すべき点は2007年の数字です。
2007年時点のソニーの外国人の持株比率が50.6%でした。つまり、外国人資本が過半数だったのです。


外国人資本が50%超で日本国内に特定の大株主がいない企業。
これは日本企業なのでしょうか?それとも外資系企業なのでしょうか?



外国人持ち株比率が過半数になった時に一部のニュースでこのことが報じられた気がしますが、世間一般ではソニー=日本企業で自明とされているように感じています。
しかし、本当にソニーは日本企業と言っていいのでしょうか?外資系と日本企業のはざまにいるような企業ではないでしょうか?



ここではソニーを例にあげましたが、Searchinaの日足 外国人持ち株比率ベスト100にあるように外国人持ち株比率が高い会社は他にもあります。
日本オラクル、リーバイス、中外製薬などは外資として広く認知されているかと思いますが、他の外国人比率が高い企業でも日本企業とされている企業も多いように感じます。
##日産はどうなんでしょう?


特定の外国人・外国法人だけに株を買われなければ、どんなに株を外国人に買われても日本発祥企業であれば日本企業とするのか?


外資系企業と日本企業の線引きは難しい。



時価総額ランキング 2008年末版

FT Global 500 December 2008
Market values and prices at 31 December 2008
(Financial Times)

上のリンク先に上位500社が載っていますが、上位30社はこちら。

1 Exxon Mobil
2 PetroChina
3 Wal-Mart Stores
4 China Mobile
5 Procter & Gamble
6 Indl & Coml Bank of China
7 Microsoft
8 AT&T
9 Johnson & Johnson
10 General Electric
11 Royal Dutch Shell
12 Chevron
13 Nestle
14 Berkshire Hathaway
15 BP
16 Roche
17 Novartis
18 China Construction Bank
19 Total
20 Pfizer
21 JP Morgan Chase
22 HSBC
23 IBM
24 BHP Billiton
25 Toyota Motor
26 GDF Suez
27 Volkswagen
28 EDF
29 Vodafone Group
30 Coca-Cola

データを見るのが好きなので、こういうものは見ているだけでも結構楽しいです。
ただ、上位しか発表されないので、今勤めていたり、昔勤めていた会社がどの辺りにいるのかなんて、ここにランクインしてこない企業まで見たいと思った時には少し不満です。



私の著書 - ズボラ投資
「毎月10分のチェックで1000万増やす! 庶民のためのズボラ投資」
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