##記事埋めの(?)読んだ本のレビューです
☆☆☆☆☆
(星の5段階評価で★0個)
だいぶ前に読んだ本ですが酷い本です。あまり期待せずに興味本位から買った本ですが、【転職版松尾健治】というくらいに論理展開が酷く、読んでいて怒りすら覚えました。
隣の庭の芝生をうらやましがって現状から逃げ出すだけの安易な転職を止めたいと言う筆者の気持ちだけは分かるのですが・・・
【転職したらいくら損するか?】を考えたときには交通費支給の有無・住宅制度など転職の有無に左右されない部分は考慮しないのが普通です。ところが、この本では以下のような意味不明な前提になっています。
■転職しない場合
●住宅: 月10万の社宅手当が出る
●交通費: 全額支給
●保険: 充実した組合健保
■転職する会社
●住宅: 手当なし
●交通費: 新幹線通勤で手当なし
●保険: 国民保険
●退職金制度: なし
「住宅手当(社宅)や交通費支給は転職と全く関係ねぇだろ!?」、と叫びたくなりました。新卒で入った会社だけが月10万円の社宅、交通費支給、健保、退職金有で転職先には全部ないというトンでも条件です。しかも転職した時の交通費は新幹線通勤換算です。
ここまでぶっ飛ぶなら、住居も月80万の賃貸住宅にして「転職しない場合は全額会社持ちで、転職する場合は全額自己負担」くらいにすればいいのに。そうすれば年1000万近くの差が生まれます。
転職と関係ない要因で「ほら、転職しない場合とした場合には2億円ほど差が開く。少なく見積もって半分としても1億円だ!!」などと言われてもしらけてしまいます。
それは転職の差ではなく、住宅補助制度・交通費補助制度・組合保険制度の有無の話。石渡氏の話を聞く限りだと、転職するかしないかだけでは1円も差はありません。新卒で入った会社に住宅・交通費手当が無い場合はどうなんだと^^;
著者の石渡嶺司氏は分かっててやっているのでしょうか。彼が挙げた比較項目で非転職組と転職組の間で差が出るのは退職金くらいです。それでも4000万円くらいがいいところ。
一見、試算額から半分に割り引く(1億円も割り引く!!)ことで謙虚で妥当性を持たせているつもりなのかもしれませんが、無茶すぎです。道端の石ころに100万円の値段をつけて半額の50万にしてもボッタクリは何も変わりません。
これで「少なく見積もっても1億の差はある!!」と叫ぶのはいかがなものかと。
ご自身の経歴で、1975年生まれの東洋大学卒業後就職活動→就職氷河期のせいでフリーターになったかのように書いていますが、あまりにも勉強が足りないのでは?
この人の別の著書である『最高学府はバカだらけ』でも同じですが、実情をちゃんと知らず(調べず)に人から聞いた話やサラリーマンの飲み屋トークレベルで物事を語っているようにしか思えません。(しかもレベルが低めの会話から)
自身で「何人もの学生に会っているとか、何枚のエントリーシートを読んできた」と鼻高々に俺はたくさん知っているんだをアピールしていますから、情報との接触量は多いのかもしれません。その場合は、せっかく接触した情報を理解して整理して分析する能力が不足しているのかもしれません。
この本を読む限り、石渡氏が就職できなかったのは純粋に能力不足だったのではないかとさえ思えてしまいます。
2010年11月30日にダイヤモンドオンラインで「すごい学生じゃないと内定が出ない」はホント!? 就活生に蔓延する“普通の学生不利論”の真偽なんて記事も書いて普通の学生擁護をしているようですが、石渡氏程度の学生が普通だとすれば、見事に石渡氏自身が就職できなかった普通の学生例になっています。
松尾健治氏の著書と同様に、いい加減なでたらめデータに騙されないための訓練をするには非常に良い本ですが、一般的にはお勧めできません。
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だいぶ前に読んだ本ですが酷い本です。あまり期待せずに興味本位から買った本ですが、【転職版松尾健治】というくらいに論理展開が酷く、読んでいて怒りすら覚えました。
隣の庭の芝生をうらやましがって現状から逃げ出すだけの安易な転職を止めたいと言う筆者の気持ちだけは分かるのですが・・・
【転職したらいくら損するか?】を考えたときには交通費支給の有無・住宅制度など転職の有無に左右されない部分は考慮しないのが普通です。ところが、この本では以下のような意味不明な前提になっています。
■転職しない場合
●住宅: 月10万の社宅手当が出る
●交通費: 全額支給
●保険: 充実した組合健保
■転職する会社
●住宅: 手当なし
●交通費: 新幹線通勤で手当なし
●保険: 国民保険
●退職金制度: なし
「住宅手当(社宅)や交通費支給は転職と全く関係ねぇだろ!?」、と叫びたくなりました。新卒で入った会社だけが月10万円の社宅、交通費支給、健保、退職金有で転職先には全部ないというトンでも条件です。しかも転職した時の交通費は新幹線通勤換算です。
ここまでぶっ飛ぶなら、住居も月80万の賃貸住宅にして「転職しない場合は全額会社持ちで、転職する場合は全額自己負担」くらいにすればいいのに。そうすれば年1000万近くの差が生まれます。
転職と関係ない要因で「ほら、転職しない場合とした場合には2億円ほど差が開く。少なく見積もって半分としても1億円だ!!」などと言われてもしらけてしまいます。
それは転職の差ではなく、住宅補助制度・交通費補助制度・組合保険制度の有無の話。石渡氏の話を聞く限りだと、転職するかしないかだけでは1円も差はありません。新卒で入った会社に住宅・交通費手当が無い場合はどうなんだと^^;
著者の石渡嶺司氏は分かっててやっているのでしょうか。彼が挙げた比較項目で非転職組と転職組の間で差が出るのは退職金くらいです。それでも4000万円くらいがいいところ。
一見、試算額から半分に割り引く(1億円も割り引く!!)ことで謙虚で妥当性を持たせているつもりなのかもしれませんが、無茶すぎです。道端の石ころに100万円の値段をつけて半額の50万にしてもボッタクリは何も変わりません。
これで「少なく見積もっても1億の差はある!!」と叫ぶのはいかがなものかと。
ご自身の経歴で、1975年生まれの東洋大学卒業後就職活動→就職氷河期のせいでフリーターになったかのように書いていますが、あまりにも勉強が足りないのでは?
この人の別の著書である『最高学府はバカだらけ』でも同じですが、実情をちゃんと知らず(調べず)に人から聞いた話やサラリーマンの飲み屋トークレベルで物事を語っているようにしか思えません。(しかもレベルが低めの会話から)
自身で「何人もの学生に会っているとか、何枚のエントリーシートを読んできた」と鼻高々に俺はたくさん知っているんだをアピールしていますから、情報との接触量は多いのかもしれません。その場合は、せっかく接触した情報を理解して整理して分析する能力が不足しているのかもしれません。
この本を読む限り、石渡氏が就職できなかったのは純粋に能力不足だったのではないかとさえ思えてしまいます。
2010年11月30日にダイヤモンドオンラインで「すごい学生じゃないと内定が出ない」はホント!? 就活生に蔓延する“普通の学生不利論”の真偽なんて記事も書いて普通の学生擁護をしているようですが、石渡氏程度の学生が普通だとすれば、見事に石渡氏自身が就職できなかった普通の学生例になっています。
松尾健治氏の著書と同様に、いい加減なでたらめデータに騙されないための訓練をするには非常に良い本ですが、一般的にはお勧めできません。