吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



リスク管理

技術としての原発はそれほど悪くない [技術×管理=安全性]

福島原発の事故で、いろいろ原発に対する情報も報じられています。そして、私を含めていろいろな人がいろいろな原発に対する意見を言っており、福島原発の事故以来、原発へ否定的な意見が勢いを増しています。

しかし、この議論の中で、原発の技術と使い方が混同されているケースが散見されます。「原発という技術は、世間で言われているほど危ない技術ではない」と思うのです。

特に今回の福島原発の問題は、原発の技術的問題も原因の一端ではありますが、それよりも原発というモノの不適切な扱い方が原因であったとも思っています。

捕まえた野生のライオンを秋葉原に放てば、死傷者が多数出るかもしれません。しかし、ライオンを動物園の檻の中で適切に管理すればそのようなことはほとんど起こりません。
時には動物園から動物が脱走して市民を殺傷する事件もありますが、一般的なライオンや動物が危険とはされずに、管理体制の問題とされることがほとんどでしょう。どこぞの国の動物園から動物が脱走して人を殺傷してしまう事件が起きたから「脱動物園」を掲げるデモが起きたという話も聞きません、

原発もロジックは同じです。まず、今回の福島原発の問題の原因はどこにあったかがしっかりと検証され、原発(ライオン)という危険なモノをどう扱っていた結果、問題が発生したのかが検証されなくてはいけません。

原発が福島県双葉郡大熊町大字夫沢字北原22という場所で管理されていたのは適切なのか?ライオンが動物園で管理されていたのは適切なのか?
原発を管理する設備は適切な設備であったのか?ライオンを管理する檻は適切な檻だったのか?
何か原発に問題があったときの対応策は十分であったのか?何かライオンを管理する檻に問題が起きた時の対応策は十分であったのか?


今回の福島原発の問題は、いろいろなところでも語られていますが、これほどの大規模な津波を想定しておらず、その対策をしていなかったことが最重要ポイントです。原発を管理するシステムの電源が失われなければ、一定期間原発が止まって検査や整備の後に再開するだけで終わったはずです。原子力発電所の根幹を成す原子力発電という技術そのものは今回の地震や津波に対しては問題なかったということになります。周辺の管理技術がそこについてこれなかったのです。
こう考えると、"暫定的に"原子力発電という技術は問題がないという判断ができます。
何故、暫定的かというと、管理する技術が存在しないのであれば結局は制御不能なので原発は危険ということになります。(ライオンを入れる檻を用意できないのであれば、ライオンは危険)

そこで、次のステップとして、原子力発電周辺の管理技術について考える必要があります。
東日本大震災のような揺れ+津波に対する対策方法はいくつもあります。電力喪失に対応するには、言われているようにより高いところに電源を設けるなど、複数系統の対策があれば問題になりませんでした。
柏崎刈羽原発では断層の上にあったことが問題だということも分かりました。今の技術であれば、断層調査も昔より精密にできるのですからそのような危険な場所に建築することを避けることもできます。

このように考えていくと、原子力発電という技術そのものは適切な管理技術と組み合わせれば安全性が高い技術のように思えてしまいます。十分な体制で管理されていれば大きな問題が発生する可能性はきわめて低いと結論付けざるを得ません。

日本における原子力発電推進の方向性に問題があったという点はその通りでしょう。
過去に大津波があった海沿いに建設しつつ、津波対策は貧弱で非常用電源が一系統しかないような原発を推進した点については責められる点がありそうです。しかし、福島原発で今回の事故が起こったからといって、地震や大規模ハリケーンがほとんど起きないような地域で各対策が取られている原子力発電所まで含めた一般的な原発=危険というイメージで語られることは筋が違うでしょう。

技術やモノとその管理のセットで安全性です。モノが危険でも適切に管理されているのであれば安全性は高くなります。厳重な警備の上で巨大金庫の中に管理されたマシンガンと庭先に無造作に置いてあるチェーンソーでは後者の方が危険です。原子力発電所の事故イコール即原子力発電の問題というのは早計です。技術×管理=安全性です。

(そのような管理技術の問題も考えた上で想定されるリスクを許容できない、という結論に達したのであれば極めて合理的だとは思います)







リスク管理とは、想定できるリスクに様々な対処をすること

リスク管理

今や一般的になっている言葉です。しかし、リスク管理という言葉は案外正確に把握されていません。

リスクを「ありとあらゆる将来の不確定要素」と拡大解釈する人もいます。ありがちな勘違いの一つです。
リスク管理では、リスクの「把握・特定」と「対応」がセットです。つまり、把握・測定可能なものがリスク管理の対象であり、事前に想定できないものまでリスク管理の対象に含める必要はありません。

また、リスク管理ではありがちな誤った解釈は、「リスクに対応しなくてはいけない=リスクの影響を回避しなくてはいけない」となることです。こうなると思考が停止してしまいます。
しかし、リスクは完全に回避することはできませんし、全てを回避する必要はありません。リスクが実現しても影響が軽微なものであれば、あえて対策を取らずにその影響を受け入れるという方法もあります。
リスクに対する対応は一般的には以下の4つのカテゴリになります。
 (1)Avoidance(回避)
 (2)Reduction(低減)
 (3)Sharing (移転)
 (4)Retention(受容)

投資におけるリスク管理も大きく分けるとこの4つにカテゴライズされます。

(1)Avoidance(回避)
「元本割れしたくないから、1千万円以下の定期預金」「為替変動が怖いから国内債券」のような場合は回避に該当します。これは完全にそのリスクを排除しています。一番強力なリスク対応です。(厳密には銀行預金の元本保証も国の制度であって完全な100%ではありませんが、ここではその手の議論は割愛します)

(2)Reduction(低減)
「銘柄分散投資」「残存期間が長期の債券をラダー型で購入」などが該当しそうです。また、「リスク資産への投資金額を減らすことで、大損を避ける」も該当するでしょう。これは、リスクがあることは認めてリスクの影響は受けても影響度を下げようとする対応です。株価変動の影響は受けても多数の銘柄に分散することでいきなり倒産で紙切れのような事態を避けます。

(3)Sharing (移転)
保有ポジションに加えてコールやプットオプションを持つことで、ある水準に達した時にオプションで損失分を回避する方法などが該当するでしょう。その投資家本人にとっては損失を回避したことになりますが、Avoidance(回避)とは異なります。保有ポジションが損失方向に動くリスクを回避したのではなく、そのリスクが生じた際の影響をオプションの売り手に移転していることになります。

(4)Retention(受容)
言葉の通り甘んじて受け入れることです。株式投資をすると株が無価値になる可能性があります。それを知っての上で新興企業の有望企業に投資するのは受容です。分散投資においてもマーケットリスクは排除できないので、それを受け入れることも受容になるでしょう。


このようにリスク管理といった場合には上のような4カテゴリの対応方法があります。
リスク管理なんて言うと、いろいろ分析して難しいモノのようにも聞こえますが、知っての上での「全部受容」も立派なリスク管理です。

銀行や証券会社の営業マンの薦めにのって投資して損してから他の人にどうしたらいいのかを相談するのではなく、投資をする前に「自分が投資しようとしているものにはどのようなリスクがあるのか」を考え、そのリスクをどう管理するかを考えてから投資して欲しいものです。



リスク管理: 思惑が外れた時どうする!!

投資していると、いろいろ思惑・予想を立てますよね。

「明日は上がりそうだ」
「これは円高になりそうだ」
「ここらで天井だろう」


この思惑が当たった時は全く問題ありません。

「よし、予想通り利益○○円!!」

とっても素敵な結果です。
しかし、問題は思惑が外れた時。上がっていくと思ったが、買ったとたんに落ちだして一度も利益を出すことが無いまま、沈んでいった時。

「こんなはずじゃなかった…」
「こんな急落、ありえない」

さあ、どうする?
ここで失敗する人は、アタフタして損を確定させたくないということで全く根拠も無く塩漬けです。
「含み損だ。塩漬けして損が無くなったら売る」と根拠無く、含み損が消えることを期待して保有し続けます。そして最悪のケースは、止まらない下落で損が拡大し、最後に耐え切れなくなって安値で売って退場。

これは「思惑が外れるケースを想定していなかった」ことと、「思惑が外れた場合にどう対応するかを考えていなかった」ことが原因です。

これは、アクティブ・短期・ハイレバ・集中型の方だけでなく、インデックス長期投資派にも当てはまります。

ポートフォリオ理論では、よく正規分布を前提とした2σの範囲での変動幅を想定して「最悪でもこれくらいは損する可能性がある」としているものもありますが、2σの範囲など約95%にすぎず、これ以上の損失がでることは十分考えられます。
##むしろ長期間と考えると2σの範囲外が一度も無い
##方が珍しい(これについて別エントリーで書きます)


このような極端にマイナスに動き、さらに翌年も大きくマイナス・・・と当初の計算上は、ほとんどあり得ない可能性の動きをするかもしれません。

そのような時にどう対応するか?

これを考えておくことが、長期にわたって投資で利益を出す/損を出さない秘訣(基本)ではないでしょうか。


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@吊られた男



私の著書 - ズボラ投資
「毎月10分のチェックで1000万増やす! 庶民のためのズボラ投資」
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