7/1にブラックロック協賛の楽天証券のセミナーに参加してきました。
このアジェンダにあるように楽天証券のセミナーとありますが、ブラック・ロック側がメインスピーカーでした。
デボラ・ファー氏の話はETF全体の話で興味深い話でした。使われた数字のほとんどは公開されているものかと思いますが、それがまとめて様々な切り口で示されていたので非常に興味深いテーマでした。
ただし時間も短いことからか、詳しい説明は無く、どんどん進んでいったのは残念。
・アメリカでは証券所の売買代金の30%程度をETFがしめているが、iSharesとしてはこの比率を上げていきたいとのこと。
・ETFマーケットは上位3社で約7割のシェアを占めているとのこと。
・ETFは投資家に多様な投資環境を提供するためのツールである」という趣旨の発言もされていました。これは強く共感します。ETFで長期分散投資もよし、短期トレーディングもよし、ファンド構成のための道具としてもよし、いろいろな使い方があるでしょう。(開会の挨拶をされた楽天証券の新井党氏もETFを投資ツールと言われていました)
・プレゼンの内容とは関係ないのですが、デボラ・ファー氏のスマートさも印象に残りました。
まず、プレゼンのバランスが良かった。話すスピードといい、キーワードの使い方といい、分かりやすく良かった。
加えて、資料は全部日本語化されていたのですが、そのスライドで英語で説明していました。これは事前にしっかり準備されていたのでしょう。このあたりはさすがです。
『iシェアーズ 新規届出銘柄のご紹介』(小島久美子氏)では、新規届出の「MSCI エマージング・アジア・インデックス ETF」の紹介がありました。
・ファンド情報はこちら
『iシェアーズの歴史とこれから』(藤川克己氏)では、iSharesの設立、日本での展開、今後の目標などが語られました。
今でこそ世界のETF総額が1兆ドルに達し、その中で世界トップのシェアを占めるようにiSharesはETFの成功者のようなイメージがあるが当初は資産総額が増えずに苦労した、という話もありました。2004,2005年くらいから上向いてきたとのことです。4,5年の我慢と言うのは、利益が求められる企業においてはつらい状況だったでしょうね。
そういえば、セミナーの中でもう1つ印象に残ったのは"Let's build a better investment world"(より良い投資環境を、みんなで築き上げていく)というiSharesのブランドミッションです。
私がポイントと思ったのは"Let's"(みんなで)。外資系ではよくあるミッションの作り方かもしれませんが、こういう考え方は好きです。どうやって実現していくかですね。
セミナー終了後は質疑応答や懇親会に移りましたが、つらつらと書きます。
・海外ETFの特定口座対応は前向きに検討しているがすぐに対応する予定は無く、システム対応等のコストがかかることが大きな理由とのことです。この話については懇親会でいろいろ話をさせていただきました。
・iSharesの日本の証券所への上場は今のところ予定は無いとのことです。
・楽天証券の海外ETFで(iSharesは先駆者ということもあり)、シェアは大きいとのことです。
懇親会ではせっかくの機会ということもあり、デボラ・ファー氏と少しだけ話をしてきました。しかし、私の英語力の問題もあって雑多な話に終わってしまいました。これは今回の最大の残念。
楽天証券の藤川氏には外国株式・ETFでヨーロッパとの接続も聞いてみました。
ここでも(特定口座同様に)システムコストの話が障壁になったとのことです。確かに多大なシステムコストをかけても、それに見合うリターンは得られなさそうです。かわりに、ヨーロッパと直接接続できなくてもアメリカや香港などに重複上場が進んでいるので、それを持ってくることで対応しようということでした。
これはその通りでしょうね。別にロンドンで買えなくてもアメリカや香港で買えるならそれでいいのが個人投資家でしょう。
商品ラインナップNo1を目指している楽天証券には積極的に取扱商品を増やして欲しいと期待します。
「ブラック・ロック - 一般顧客」の交流の場など、そうは無いチャンスでいい機会でした。
これからもこういう機会があればいいですよね。期待していますブラック・ロックさん。
※ブラックロック:ETFでもっとも有名なiSharesブランドを抱えるETF業界世界最大手
【アジェンダ】 ・『開会の挨拶』 楽天証券株式会社外国株式事業部長 新井党 氏 ・『世界のETF市場の概観』 ブラックロック・アドバイザーズ(UK)マネージング・ディレクター デボラ・ファー氏 ・『iシェアーズ 新規届出銘柄のご紹介』 ブラックロック証券株式会社 ?シェアーズ事業部 アカウントマネジャー 小島久美子氏 ・『iシェアーズの歴史とこれから』 ブラックロック証券株式会社 ?シェアーズ事業部長 ディレクター 藤川克己氏 ・質疑応答 ・懇親会 |
デボラ・ファー氏の話はETF全体の話で興味深い話でした。使われた数字のほとんどは公開されているものかと思いますが、それがまとめて様々な切り口で示されていたので非常に興味深いテーマでした。
ただし時間も短いことからか、詳しい説明は無く、どんどん進んでいったのは残念。
・アメリカでは証券所の売買代金の30%程度をETFがしめているが、iSharesとしてはこの比率を上げていきたいとのこと。
・ETFマーケットは上位3社で約7割のシェアを占めているとのこと。
・ETFは投資家に多様な投資環境を提供するためのツールである」という趣旨の発言もされていました。これは強く共感します。ETFで長期分散投資もよし、短期トレーディングもよし、ファンド構成のための道具としてもよし、いろいろな使い方があるでしょう。(開会の挨拶をされた楽天証券の新井党氏もETFを投資ツールと言われていました)
・プレゼンの内容とは関係ないのですが、デボラ・ファー氏のスマートさも印象に残りました。
まず、プレゼンのバランスが良かった。話すスピードといい、キーワードの使い方といい、分かりやすく良かった。
加えて、資料は全部日本語化されていたのですが、そのスライドで英語で説明していました。これは事前にしっかり準備されていたのでしょう。このあたりはさすがです。
『iシェアーズ 新規届出銘柄のご紹介』(小島久美子氏)では、新規届出の「MSCI エマージング・アジア・インデックス ETF」の紹介がありました。
・ファンド情報はこちら
『iシェアーズの歴史とこれから』(藤川克己氏)では、iSharesの設立、日本での展開、今後の目標などが語られました。
今でこそ世界のETF総額が1兆ドルに達し、その中で世界トップのシェアを占めるようにiSharesはETFの成功者のようなイメージがあるが当初は資産総額が増えずに苦労した、という話もありました。2004,2005年くらいから上向いてきたとのことです。4,5年の我慢と言うのは、利益が求められる企業においてはつらい状況だったでしょうね。
そういえば、セミナーの中でもう1つ印象に残ったのは"Let's build a better investment world"(より良い投資環境を、みんなで築き上げていく)というiSharesのブランドミッションです。
私がポイントと思ったのは"Let's"(みんなで)。外資系ではよくあるミッションの作り方かもしれませんが、こういう考え方は好きです。どうやって実現していくかですね。
セミナー終了後は質疑応答や懇親会に移りましたが、つらつらと書きます。
・海外ETFの特定口座対応は前向きに検討しているがすぐに対応する予定は無く、システム対応等のコストがかかることが大きな理由とのことです。この話については懇親会でいろいろ話をさせていただきました。
・iSharesの日本の証券所への上場は今のところ予定は無いとのことです。
・楽天証券の海外ETFで(iSharesは先駆者ということもあり)、シェアは大きいとのことです。
懇親会ではせっかくの機会ということもあり、デボラ・ファー氏と少しだけ話をしてきました。しかし、私の英語力の問題もあって雑多な話に終わってしまいました。これは今回の最大の残念。
楽天証券の藤川氏には外国株式・ETFでヨーロッパとの接続も聞いてみました。
ここでも(特定口座同様に)システムコストの話が障壁になったとのことです。確かに多大なシステムコストをかけても、それに見合うリターンは得られなさそうです。かわりに、ヨーロッパと直接接続できなくてもアメリカや香港などに重複上場が進んでいるので、それを持ってくることで対応しようということでした。
これはその通りでしょうね。別にロンドンで買えなくてもアメリカや香港で買えるならそれでいいのが個人投資家でしょう。
商品ラインナップNo1を目指している楽天証券には積極的に取扱商品を増やして欲しいと期待します。
「ブラック・ロック - 一般顧客」の交流の場など、そうは無いチャンスでいい機会でした。
これからもこういう機会があればいいですよね。期待していますブラック・ロックさん。