バラマキ
政府の支出(富の再配分)の中で、ほとんど特に制限を設けずにお金を配るとこのように批判されます。しかし、私はバラマキはそんなに悪くないと思います。
この考えの前提条件は下記です。
●国は資産の適切配分をコントロールできない(計画経済の失敗等)
●横への融通が利かない個別最適は全体最適を阻害する(生命保険は結婚祝いには使えない)
バラマキが批判されますが、政府が富の再分配でいろいろ手を出して成功するケースはほとんどありません。上にも書いたように計画経済の失敗がその代表例です。
グリーンピアやかんぽの宿などに代表される政府関与施設の失敗も身近な例です。国鉄なんてものもありました。
国営企業や施設運営に限らず、資金をどう使うかという行為全体に対してこのような下手さは当てはまります。
子ども手当は使途も定められていないので、パチンコでも預金でも外食でもできてしまうので問題視する意見がありますが、使途が定められていないから良いのです。
国が使途を定めると悪化の原因になります。その使途に組み入れてもらおうとする業界からの圧力と族議員による利権誘導合戦が始まるでしょう。
また、使途を限ったところで、ほとんど意味がありません。従来から月に5万円預金して教育費に10万円使っている家庭があったとします。子ども手当を教育バウチャーで配っても意味がありません。バウチャー2万円+現金8万円=10万円が教育費に支払われます。そして、預金が7万円に増えるか他の支出に回るだけです。パチンコかもしれません。結局は現金で配るのと同じことです。
(1)余計な利権争い、(2)バウチャー作成・配布コスト、(3)バウチャーが適正利用されたかのチェック、(4)バウチャーの換金業務・・・とこれだけ無駄が発生します。公務員は、バウチャー該当団体かの審査にX人月、バウチャー適正使用チェックにY人月、換金業務にZ人月必要・・・などと公務員の雇用を確保できるので嬉しいでしょうが、それだけです。
他のブログのコメントでも書かせていただきましたが、政府が将来有望な分野へ資金を投じるなどというのも難しい話です。おかしな話です。政府に将来が有望な分野を見極める能力があるのでしょうか?
生き馬の目を抜くように収益機会を求めている投資銀行やヘッジファンド、ベンチャーキャピタルがあります。製造業でも儲かる商品は何かと日々考えています。彼らがこぞって一生懸命考えているにもかかわらず簡単には将来有望な分野は分からないのに、それを政府が見極められるというのはあまりにも楽観的過ぎます。審査を民間に委託するといっても政府の息がかかっていたケースでうまくいくことはほとんどありません。政府が主導権を持ったままで民間を使ってもそこには大いなる非効率が紛れ込んでいます。
初めから民間に任せるなら国は金だけ出せばいいのです。金以外を出すとなると民間がせっかく競争原理に従って判断した結果に介入するのですから、ろくなことになりません。
資金の有効活用は原則として民間に任せた方が上手くいくケースがほとんどです。政府の役割は次のようなものでしょう。
(1)余りにも無秩序に悪用されないような最低限のルールを作ること
(2)有望分野を見つけるような民間活動が活発になるような下地をつくること(規制緩和等)
中国や韓国などでは国と企業が手を組んで特定の領域で成長しているというような話も聞きます。しかし、企業が活動しやすいような環境を作るのが企業の役割です。韓国政府がサムスンに投資基準を押し付けたり、どこにいくら投資しろと指示はしません。
国の富の再配分は、最低限のルールを設けた上でバラマキでそれなりに効率的にできると思います。
政府の支出(富の再配分)の中で、ほとんど特に制限を設けずにお金を配るとこのように批判されます。しかし、私はバラマキはそんなに悪くないと思います。
この考えの前提条件は下記です。
●国は資産の適切配分をコントロールできない(計画経済の失敗等)
●横への融通が利かない個別最適は全体最適を阻害する(生命保険は結婚祝いには使えない)
バラマキが批判されますが、政府が富の再分配でいろいろ手を出して成功するケースはほとんどありません。上にも書いたように計画経済の失敗がその代表例です。
グリーンピアやかんぽの宿などに代表される政府関与施設の失敗も身近な例です。国鉄なんてものもありました。
国営企業や施設運営に限らず、資金をどう使うかという行為全体に対してこのような下手さは当てはまります。
子ども手当は使途も定められていないので、パチンコでも預金でも外食でもできてしまうので問題視する意見がありますが、使途が定められていないから良いのです。
国が使途を定めると悪化の原因になります。その使途に組み入れてもらおうとする業界からの圧力と族議員による利権誘導合戦が始まるでしょう。
また、使途を限ったところで、ほとんど意味がありません。従来から月に5万円預金して教育費に10万円使っている家庭があったとします。子ども手当を教育バウチャーで配っても意味がありません。バウチャー2万円+現金8万円=10万円が教育費に支払われます。そして、預金が7万円に増えるか他の支出に回るだけです。パチンコかもしれません。結局は現金で配るのと同じことです。
(1)余計な利権争い、(2)バウチャー作成・配布コスト、(3)バウチャーが適正利用されたかのチェック、(4)バウチャーの換金業務・・・とこれだけ無駄が発生します。公務員は、バウチャー該当団体かの審査にX人月、バウチャー適正使用チェックにY人月、換金業務にZ人月必要・・・などと公務員の雇用を確保できるので嬉しいでしょうが、それだけです。
他のブログのコメントでも書かせていただきましたが、政府が将来有望な分野へ資金を投じるなどというのも難しい話です。おかしな話です。政府に将来が有望な分野を見極める能力があるのでしょうか?
生き馬の目を抜くように収益機会を求めている投資銀行やヘッジファンド、ベンチャーキャピタルがあります。製造業でも儲かる商品は何かと日々考えています。彼らがこぞって一生懸命考えているにもかかわらず簡単には将来有望な分野は分からないのに、それを政府が見極められるというのはあまりにも楽観的過ぎます。審査を民間に委託するといっても政府の息がかかっていたケースでうまくいくことはほとんどありません。政府が主導権を持ったままで民間を使ってもそこには大いなる非効率が紛れ込んでいます。
初めから民間に任せるなら国は金だけ出せばいいのです。金以外を出すとなると民間がせっかく競争原理に従って判断した結果に介入するのですから、ろくなことになりません。
資金の有効活用は原則として民間に任せた方が上手くいくケースがほとんどです。政府の役割は次のようなものでしょう。
(1)余りにも無秩序に悪用されないような最低限のルールを作ること
(2)有望分野を見つけるような民間活動が活発になるような下地をつくること(規制緩和等)
中国や韓国などでは国と企業が手を組んで特定の領域で成長しているというような話も聞きます。しかし、企業が活動しやすいような環境を作るのが企業の役割です。韓国政府がサムスンに投資基準を押し付けたり、どこにいくら投資しろと指示はしません。
国の富の再配分は、最低限のルールを設けた上でバラマキでそれなりに効率的にできると思います。