吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



ニッセイ日経225

主要インデックスファンドの信託報酬を1枚の図で表してみる (2016年9月版)



2014年12月にインデックスファンドシリーズの主なアセットの信託報酬をマップしました。
「アセットのカテゴリ」及び「信託報酬」で低コストインデックスファンドシリーズのプロット図を作ってみた 〜 ニッセイAMから低信託報酬ファンド登場

それからたわらノーロードシリーズが出たり,他ファンドが信託報酬を引き下げたり…といろいろありました。そして,最近ではiFreeシリーズの登場も公表されました。そんなこともあって,同じコンセプトで情報を更新してみました。

IndexFund_Cost_201609


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ひふみ投信を日経平均(ニッセイ日経225インデックスファンド)と比較した考察

R&Iファンド大賞2013 / 優秀ファンド賞
R&Iファンド大賞2012 / 最優秀ファンド賞
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year2012 / 3位
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year2011 / 4位


何かと注目を集めているひふみ投信


結い2101も同じようにR&Iファンド大賞、投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Yearで上位に来ますが、純資産総額ではひふみ投信は○十億円と大きく差をつけています。
これはリターンの高さやファンドマネージャの藤野氏の積極的な活動などによるところも大きいでしょう。

さて、そんな注目を集めるようになったひふみ投信ですが、最近は日経平均などにパフォーマンスで劣後したことなども話題になっています。

そこで、実際のところどんなもんかとひふみ投信を日経平均連動のインデックスファンドである日経ニッセイ225インデックスファンドと比較してみました。(期間は設定された2008年10月〜2013年7月)

まず、該当期間のチャートは以下の通り。(起点を10000に揃えています。以後のチャートは全部同じ)
hifumi01

設定来からではひふみ投信ニッセイ日経225インデックスファンドを69.15%アウトパフォームしており、立派な成績です。ベンチマーク比で勝っても仕方ないとかいう意見もありますが、絶対的にも98.22%のプラスリターンです。
絶対的なリターンも5年弱で2倍近く、同アセットの株式インデックスに対しても69%ものアウトパフォームというのは非常に優秀なファンドです。








これだけだと「ひふみ投信って凄いね」です。この吊られた男の投資ブログにそんな内容を期待している人はいないですよね…

そこで、少し切り口を変えてみます。

直近1年間、その前の1年間、さらにその前の1年間…と1年間ごとのパフォーマンスで区切ってみました。そのグラフは以下の通り。(1つだけ2008年10月〜2009年7月と10カ月の期間)
hifumi02

hifumi03

hifumi04

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hifumi06

5つの期間に分けられ、直近1年は負けていますが残り4年はひふみ投信がニッセイ日経225インデックスファンドに勝っています。
hifumi08


特にひふみ投信運用開始後の10か月では25.91%と大きな差をつけています。ここが大変興味深い。

「設定来」もしくは「2008/10/1〜2009/7/31」のグラフに目を凝らすと面白いものが見えてきます。

ひふみ投信設定直後ニッセイ日経225インデックスファンドと大きな差が付いています。
月次リターンを見ると以下のようになってなっています。
hifumi07


上で「ひふみ投信運用開始後の10か月では25.91%と大きな差」と書きましたが、ひふみ投信運用開始後の1か月(2008年10月)で24.62%もの差がついていました。

設定来のパフォーマンス差が69.15%ですが、この最初の1ヶ月を除いて2008年11月からのパフォーマンスで見ると、依然としてひふみ投信の方が上回っていますが、その差は25.47%まで縮小します。


■ちょっと厳しくひふみ投信を評価する■

日経平均と比較して全体的に良好な成績を残しているひふみ投信ですが、冷静な評価を促すためにも厳しく見てみると以下のようなことが言えそうです。

(1) 設定来での日経平均を上回る好成績は異常値とも言える初月の差の貢献が非常に大きく、過大評価してはいけない
ひふみ投信運用開始直後にドカっと資金を入れた人は別ですが、多くの人は違います。(2008年10月31日時点の純資産総額は1.88億円)
つまり、多くの投資家はひふみ投信のこの神がかった銘柄選定の恩恵を受けていません。そして、その後5年近く運用していますが、いまだこの素晴らしい銘柄選定能力は再現されていません。


(2) 独立系投信の先がけ(さわかみファンド)の影がちらつく…
さわかみファンド
昨年12月にさわかみファンド vs 日経平均(ニッセイ日経225インデックスファンド)でも比較しましたが、さわかみファンドは設定直後は日経平均に対して優勢で、その後は徐々に…というトレンドです。

さて、ひふみ投信
年間の成績を比較しましたが、多少の凸凹はありながらも「ひふみ投信-日経平均」は右肩下がりのトレンドです。ファンドの資産規模の大きさによって運用が難しくなりだしたのでしょうか。
これだけで判断するのは早計ですが、設定後は日経平均に対して優勢だが徐々にその差が詰まって…はさかわみファンドの影がちらつきます。

今後にも注目していきたいところです。




売れに売れる日本株投信、インデックスファンドも頑張る。で…

日本株投信売れすぎ 資金流入43倍 販売停止も (msn産経ニュース)
株式市場の活況を受けて日本株で運用する投資信託が売れすぎ、販売を一時的に停止するケースが相次いでいる。
JPモルガン・アセット・マネジメントも上限1千億円の商品の販売を3月に停止。2千億円に引き上げたうえで4月1日に販売を再開したが、同月9日に再び募集を取りやめた。

日本株に投資する投資信託が大人気のようです。後者の2000億円に引き上げたが再び募集停止はJPMザ・ジャパン(旧JFザ・ジャパン)ですね。

さて、いくつかの日本株に投資する投信の月次資金流出入額を投信まとなびから抜き出してみました。(2013年4月まで)

(1)
inout201304_noloadnikkei225

(2)\
inout201304_nisseinikkei225

(3)
inout201304_JPMJapan

(4)
inout201304_hifumi

(5)
inout201304_kamakurayui

(6)
inout201304_sawakami


これだけ見て、何番がどのファンドかわかりますかね?

2月あたりから4月までの3か月が特徴的でしょうか。4月は買われるファンドと売られるファンドに分かれましたが、この3か月ほどは全体的に資金流入が強くなっています。


なお、答え合わせをすると以下の通り。
 (1) 日経225ノーロードオープン
 (2) ニッセイ日経225
 (3) JPMザ・ジャパン(旧JFザ・ジャパン)
 (4) ひふみ投信
 (5) 結い2101
 (6) さわかみファンド

この答え合わせを見ると資金流入の流れも面白い。

日本株に資金が流れると言われる中、特に応援心理が発生しないインデックスファンドは利益が乗ってきた4月に売られています。これは2ファンド共に共通です。(eMAXISなど他を見ても同じ傾向が見えました)

3番目のJPMザ・ジャパンは笑うしかないグラフです。
まるで2011年に作られたファンドかのように見えますが、左のメモリを見ると謎が解けます。4月の数字があまりにも大きすぎて今までの数字が潰れてしまっています。

4番、5番のひふみ投信、結い2101はR&Iファンド大賞も受賞した人気のベンチャー系の投資信託で、元から資金流入傾向ですが、ここ最近はそれが強まっています。

そして、最後はさわかみファンドですが…何も言えません。以下のブログを紹介して終わりたい。
 ・嗚呼、さわかみ投信 (資産形成は時の流れにまかせて。)



私の著書 - ズボラ投資
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