セゾン投信へのインタビュー記事で今後ウォッチしていきたいと書いていたセゾン資産形成の達人ファンドですが、年間の決算が2011年12月にありましたので、その運用報告書の公開を待っております。



そんな中、2011年12月分のマンスリーレポートを見ると、何と2011年12月6日にさわかみファンドを全て売却したことが書かれていました。
徐々にさわかみファンドの比率を落として、日本株ではスパークスコモンズにシフトしていましたが、ついにさわかみファンドの比率が0になったようです。

これは非常に興味深い選択です。
確かに運用報告を見ているとさわかみファンドの成績は他の日本株ファンドと比較して悪い成績になっています。(巨大化したさわかみファンドは日経平均やTOPIXと同じような値動きになっており、大型株が奮っていない最近ではパフォーマンスが悪い)
そういう意味ではここまでの選択としては正解と言えます。ただし、今後も同じ傾向が続くとは限りませんので、パフォーマンスがどうなるかは気になります。


また、販売会社を通さないファンドを直接販売する直販ファンドからさわかみ色が抜けているというのは好感が持てます。
直販ファンドが増えだした当初は、独立系ファンドの先駆けであった澤上氏が後ろ盾であったせいか、さわかみファンドを組み込んだファンドばかりでした。かいたくファンドさわかみファンドを組み入れないとして話題にしたくらいです。
さわかみファンドを投資対象に組み入れる選択肢があっても良いでしょう(個人的には自分で簡単に買えるファンドを組み入れて余計な手数料を取る仕組みには納得いきませんが)。
しかし、猫も杓子もさわかみファンドを組み入れるのでは、支配するのが販売会社からさわかみファンドに替わっただけで意味がありません。FoFの形式だけではなく自分で銘柄選定をする直販ファンドも出てきましたし、さわかみファンドから決別するファンドがあってもよいでしょう。

このような多様化があってこそ、直販ファンドの成熟につながっていくのではないでしょうか。


※セゾン資産形成の達人ファンドのパフォーマンスについては最新の運用報告書を入手次第、書いてみようと思います。