吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



グローバル人材

グローバル人材ってなんだ?

グローバル人材

ここ数年、世間でよく聞く言葉です。私の勤務先でも出る言葉です。

しかし、その定義は意外と曖昧ですし、どうもグローバル人材とかけ離れたモノを求めているケースも多い。
その最たる例が、帰国子女の日本人をグローバル人材として期待して採用し、「あいつ、英語もできるし海外経験も長いんだけど、逆に日本語少し怪しいし、ずけずけもの言うし礼儀もなってないしちょっとおかしいよね。」のような批判です。

グローバル人材とは、いろいろ定義がありますが、包括的に言ってしまうと世界的にどこでも活躍できる人でしょう。

フランスでもアメリカでもタイでアルゼンチンでもエジプトでも中国でも活躍できるようなジョンさんはグローバルプレーヤーと言えるでしょう。

彼に求められるスキルはなんでしょう?
最初に挙げた批判の例に従うと、日本語が話せないジョンさんはダメとなります。日本のビジネスマナーをよく知らないからさらにダメとなります。


これって何かおかしい…

グローバル人材に、日本語や日本のビジネスマナーに従うなどという評価基準を使って評価することが間違っているのです。

「ちゃんとローカル言語を話せてローカル文化に従いつつ、海外の人とも仕事ができる」はローカル人材に求められるスキルです。ローカルに軸足を置きつつ、海外の人と仕事をする人はローカル人材です。(そもそも日本語が話せることがグローバル人材の用件ならアメリカ人でグローバル人材はほとんどいないことになる)

グローバル人材がなかなか誕生しないのであれば、それはグローバル人材が欲しいと称しつつ、このように英語ができて海外と仕事をできるローカル人材要素を要求しているところに原因の一端があるのではないでしょうか。

日本語は話せないが世界で活躍しているアメリカ人やインド人をグローバル人材だと思うのであれば、グローバル人材目的で採用した日本の新卒にも日本語を求めることが間違っていませんか。







グローバル化≠英語だけできるやつが跋扈する

企業がグローバル化を宣言して英語のスキルを要求しだすと「英語ができるだけの奴が跋扈する」なんて批判もあります。

しかし、これは的外れで、本質から目をそらしています。
お役所のページの定義ですが、グローバル人材とは以下のような人材です。ダラダラと書かれていますが、なかなか的確でしょう。
・主体的に物事を考え、
・多様なバックグラウンドをもつ同僚、取引先、顧客等に自分の考えを分かりやすく伝え、
・文化的・歴史的なバックグラウンドに由来する価値観や特性の差異を乗り越えて、
・相手の立場に立って互いを理解し、
・更にはそうした差異からそれぞれの強みを引き出して活用し、相乗効果を生み出して、
・新しい価値を生み出すことができる人材

※出典:〜産学官でグローバル人材の育成を〜産学人材育成パートナーシップ グローバル人材育成委員会「報告書」の公表について

そして、外国語でのコミュニケーション能力は共通して求められる能力の1つにすぎません。英語などグローバル人材に求められている能力の極一部です。英語ができるだけでは求められる能力のほとんどが欠如しており、仕事になりません、
⇒「英語ができるだけの奴」などまともな企業においては活躍の余地はない。

「英語ができるだけの奴」程度が活躍できてしまう企業があるとすれば、それは元来、他の社員もロクな仕事をしていない企業でしょう。
「日本語ができるだけで偉そうに仕事ができていた企業」が「英語ができるだけで偉そうに仕事をできる企業」に変化しても目くそ鼻くそ・・・です。



グローバル化≠アメリカ化 (アメリカ人がいなくても英語で話す)

意外と(?)「グローバル化=アメリカ化」のような印象で話をされることがまだあります。企業のグローバル化と言うと「アメリカのルールの押し付け」等々。

しかし、グローバル化はアメリカ化ではありません。
そもそもアメリカのグローバル企業はアメリカ流ですらありません。
アメリカ国内でも社内には中国人、インド人、メキシコ人、フランス人、メキシコ人、韓国人、イギリス人、ドイツ人、オランダ人・・・といろいろな国籍の人が所属しています。業務提携している会社はインドの会社だったりします。
このような環境では、アメリカ流の押し付けなどは通用しません。
お互いの意見をぶつけ合います。育ってきた環境が違うので同じ事実を見ても価値観が違って結論が180度異なることがある。だからこそ、どうするかだけでなく、どうしてそう考えるのかという根源の部分にまで踏み込むことがあります。
多くの異なる文化や背景を持ち多くの国出身の人たちが仕事をすることが、グローバル化です。

英語の重要性も叫ばれますが、アメリカ流になるから英語が必要なのではありません。
アメリカ人、日本人、中国人、インド人、メキシコ人、フランス人、メキシコ人、韓国人、イギリス人、ドイツ人、オランダ人・・・が一緒に仕事をするときに会議で使うべき言語は何でしょうか?プロジェクトで作成する文書はどの言語で書くべきでしょうか?
世界公用語が無い以上、最大公約数を取った英語が最善手でしょう。仮にここからアメリカ人とイギリス人が抜けても英語でしょう。
英語が必要なのはグローバル化によって多くの国の人と仕事をするからです。

プロジェクト開始時にROIなど数字にこだわったりするのは、数字も共通言語だからです。
定性的な評価では価値観が違うので、上手く議論ができません。例え一方に決めたとしても納得しない人が多く出てきます。そこで活用できるのが数字です。数字でどちらの方が会社にとって利益になるかを表すことで納得感が増します。

Vision, Mission, Goalなどを掲げたりするのもコミュニケーションの必要性からです。背景が違う人たち同士で仕事をすると基本的な価値観からして違うので統合する必要があります。


グローバル化≠アメリカ化
グローバル化=多くの異なる文化や背景を持ち多くの国出身の人たちが仕事をすること



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