ひふみ投信

●「R&Iファンド大賞2012」 最優秀ファンド賞
●「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year2011」 4位

と投資信託に与えられる賞を受賞しています。
R&Iファンド大賞の最優秀ファンド賞を受賞しているように日本株というカテゴリー内でのパフォーマンスも立派です。
そして「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year2011」で上位に入ったように、一部の投資家を惹きつけていますが、それはパフォーマンスだけでなく、「素晴らしい投資銘柄選定理念」「独立系」「チョクハン」と言ったキーワードです。

そんなひふみ投信及び運用会社であるレオス・キャピタルワークスを次の2点において高く評価しています。
 (1)独立系を捨てISホールディングス傘下に入る (2009年)
 (2)SBI証券を販売会社とするひふみプラスの設定 (2012年)


ひふみ投信が設定された2008年近辺は独立系投信会社による直販モデル投資信託誕生ブームでした。
 2007年3月:セゾン・GBF/資産形成の達人 (セゾン投信)
 2008年4月:浪花おふくろファンド (浪花おふくろ投信→現クローバー・アセットマネジメント)
 2008年4月:かいたくファンド (かいたく投信→現クローバー・アセットマネジメント)
 2008年4月:らくちんファンド (楽知ん投信→現クローバー・アセットマネジメント)
 2008年10月:ひふみ投信 (レオス・キャピタルワークス)
 2008年10月:ユニオンファンド (ユニオン投信)
 2009年1月:コモンズ30 (コモンズ投信)
 2010年3月:結い2101 (鎌倉投信)

日本の運用会社の多くが販売会社の子会社であり、販売会社が儲かる投信ばかりが乱立されることに投資家は不満を持っていました。そして、海を越えたアメリカでのバンガードを羨ましくも思い、「日本でもバンガードのような…」と独立/直販モデルが待ち望まれていました。(さわかみファンド、ありがとうファンドなどはありました)

そこに独立系投信会社による直販モデルの投資信託達の登場です。
これは一部の投資家の心を惹きつけました。新しいチョクハンファンドが立ち上がるごとにブログでも話題になり、直販投信は親しみを込めてチョクハンと呼ばれるようになり、独立系投信/チョクハンセミナーなども行われました。


ところが、ひふみ投信を運用するレオス・キャピタルワークスは2009年に独立系を捨てISホールディングスの傘下に入り、2012年には販売会社を通すモデルのファンドを設定しています。
私はこのような動きこそ高く評価します。

独立系/チョクハンは手段です。独立系/チョクハンに"拘る"ことは投資家の利益を損ねかねません(独立系で採算を取らないといけないから信託報酬は高めになる、とか)。


財務基盤がしっかりしていない運用会社に託すのでは、いつ償還されてしまうかと投資家も不安になります。独立系に"拘る"ことは運用会社の我儘であって、投資家の利益に反する可能性があります。
そんな中、レオス・キャピタルワークスのCEOの座を譲って資本を受け入れた藤野氏の決断は英断だったのではないでしょうか。

また、チョクハンに拘らず、ネット証券最大手であるSBI証券でひふみプラスをほぼ同水準のコストで買えるようにしたことは、ひふみ投信の運用手法に共感しているがそのためだけに口座を開くのは…という人のためにもなるだけではなく、販売チャネルを増やすことでひふみ投信の資産集めにも貢献します。

このように「独立」や「チョクハン」などに拘らずに良い姿を追及するレオス・キャピタルワークスの姿勢は高く評価されてよいでしょう。