吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



さわかみファンド

ポストカリスマ創業者へ向かって変わっていくさわかみファンド

さわかみ投信 さわかみファンド


さわかみファンド

是非はありますが,投資信託関係者やマニアの間で注目度の高いファンドです。

・早々に長期投資という概念を説いてきたファンド(と創業者)
・主にサラリーマンなどを対象にした長期の資産形成という概念を説いてきたファンド(と創業者)

などと,長期投資や資産形成の草分け的存在として評価する声もあります。
その一方で,口だけで中身の運用は大したことがないというような批判もあります。私もこちら側のスタンスでブログに書いてきたことがあります。 (最後のはフォローかも)

さて,そんなさわかみファンド,ここ最近に興味深い動きが出てきています。

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売れに売れる日本株投信、インデックスファンドも頑張る。で…

日本株投信売れすぎ 資金流入43倍 販売停止も (msn産経ニュース)
株式市場の活況を受けて日本株で運用する投資信託が売れすぎ、販売を一時的に停止するケースが相次いでいる。
JPモルガン・アセット・マネジメントも上限1千億円の商品の販売を3月に停止。2千億円に引き上げたうえで4月1日に販売を再開したが、同月9日に再び募集を取りやめた。

日本株に投資する投資信託が大人気のようです。後者の2000億円に引き上げたが再び募集停止はJPMザ・ジャパン(旧JFザ・ジャパン)ですね。

さて、いくつかの日本株に投資する投信の月次資金流出入額を投信まとなびから抜き出してみました。(2013年4月まで)

(1)
inout201304_noloadnikkei225

(2)\
inout201304_nisseinikkei225

(3)
inout201304_JPMJapan

(4)
inout201304_hifumi

(5)
inout201304_kamakurayui

(6)
inout201304_sawakami


これだけ見て、何番がどのファンドかわかりますかね?

2月あたりから4月までの3か月が特徴的でしょうか。4月は買われるファンドと売られるファンドに分かれましたが、この3か月ほどは全体的に資金流入が強くなっています。


なお、答え合わせをすると以下の通り。
 (1) 日経225ノーロードオープン
 (2) ニッセイ日経225
 (3) JPMザ・ジャパン(旧JFザ・ジャパン)
 (4) ひふみ投信
 (5) 結い2101
 (6) さわかみファンド

この答え合わせを見ると資金流入の流れも面白い。

日本株に資金が流れると言われる中、特に応援心理が発生しないインデックスファンドは利益が乗ってきた4月に売られています。これは2ファンド共に共通です。(eMAXISなど他を見ても同じ傾向が見えました)

3番目のJPMザ・ジャパンは笑うしかないグラフです。
まるで2011年に作られたファンドかのように見えますが、左のメモリを見ると謎が解けます。4月の数字があまりにも大きすぎて今までの数字が潰れてしまっています。

4番、5番のひふみ投信、結い2101はR&Iファンド大賞も受賞した人気のベンチャー系の投資信託で、元から資金流入傾向ですが、ここ最近はそれが強まっています。

そして、最後はさわかみファンドですが…何も言えません。以下のブログを紹介して終わりたい。
 ・嗚呼、さわかみ投信 (資産形成は時の流れにまかせて。)



さわかみファンド vs 日経平均(ニッセイ日経225インデックスファンド)

私のブログで過去に書いたにも関わらず、依然としてコンスタントにアクセスを集めているのが以下のエントリー。
 ●さわかみ投信は投資詐欺なのか?

2ちゃんねるのさわかみファンドスレのテンプレに貼られており、そこからのアクセスが継続的にあります。


今回はそんなさわかみファンドネタです。

さわかみファンドは組入銘柄を見るとその資産規模からか日本大型株ファンドになっています。「日経平均と同じようなものじゃないか」という意見も良く聞きます。
そこで、さわかみファンドを日経平均と比較してみたいと思います…が日経平均に直接投資することはできないので、同じく投資信託であるニッセイ日経225インデックスファンドと比較してみます。

期間は、ニッセイ日経225インデックスファンドの設定日が2004年1月28日なので、そこから現在(2012年10月23日)までとしています。

2004年1月28日で価格を揃えた場合のグラフは以下の通り。
sawakami_nissei225

連動性を図る指標である相関係数を計算すると0.989となります。
相関係数とグラフから判断する限り、さわかみファンドニッセイ日経225インデックスファンドはかなり連動しているように見えます。

グラフを少し詳しく見ていくと、
 ・2004年〜2005年にかけてさわかみファンドがリードを広げ、
 ・その後は差が無くなり、
 ・また2010年頃にさわかみファンドがリードを広げ、
 ・その後の2つはほぼ重なるようになり、
 ・2010年10月23日現在ではニッセイ日経225インデックスファンドがわずかにリード
というところです。


パフォーマンスに関して表も2つ作ってみました。

1つは、良くある「最近1年間のパフォーマンス」のように現在(2012年10月23日)を起点に期間を区切ってパフォーマンスを計算した表です。
もう一つは、比較開始日(2004年1月28日)を起点に期間を区切ってパフォーマンスを計算した表です。


まずは一般的な直近●ヶ月/年のパフォーマンスです。(パーセントは累積リターン)
sawakami_nissei225_01

これを見ると、さわかみファンドの完敗です。ほぼすべての期間で負けており、1,2,3,4,7,8年では10%以上も負けています。
ここ1年間のパフォーマンスで10.1%も劣っているように最近の成績の低迷が、全体の成績を悪くしていると言えるでしょう。


次に比較開始日から●ヶ月/年のパフォーマンスです。(パーセントは累積リターン)
sawakami_nissei225_02

先の表とは少し違った風景が見えます。設定日以来を除いた全てでさわかみファンドが勝っています。
これは先ほどの比較とは逆に最初の1年の9.2%というリードを作り、その後の成績にも反映されているからと言えるでしょう。


・最初の1年間はさわかみファンドが圧倒的に好成績
・最後の1年はニッセイ日経225インデックスファンドが圧倒的に好成績

両端1年のパフォーマンス差によって、どちらの端を始点にするかで出てくる数字の印象が大きく変わるというのは面白い。


このデータだけで判断するのは早計ですが、ここで見る限りさわかみファンドは結構頑張っているように見えます。まあ、決して優れた成績を残しているわけではありませんが…

今後もこのアクティブファンドがどうなっていくかは注目です。



多様化する直販ファンド - セゾン資産形成の達人ファンドがさわかみファンドをすべて売却

セゾン投信へのインタビュー記事で今後ウォッチしていきたいと書いていたセゾン資産形成の達人ファンドですが、年間の決算が2011年12月にありましたので、その運用報告書の公開を待っております。



そんな中、2011年12月分のマンスリーレポートを見ると、何と2011年12月6日にさわかみファンドを全て売却したことが書かれていました。
徐々にさわかみファンドの比率を落として、日本株ではスパークスコモンズにシフトしていましたが、ついにさわかみファンドの比率が0になったようです。

これは非常に興味深い選択です。
確かに運用報告を見ているとさわかみファンドの成績は他の日本株ファンドと比較して悪い成績になっています。(巨大化したさわかみファンドは日経平均やTOPIXと同じような値動きになっており、大型株が奮っていない最近ではパフォーマンスが悪い)
そういう意味ではここまでの選択としては正解と言えます。ただし、今後も同じ傾向が続くとは限りませんので、パフォーマンスがどうなるかは気になります。


また、販売会社を通さないファンドを直接販売する直販ファンドからさわかみ色が抜けているというのは好感が持てます。
直販ファンドが増えだした当初は、独立系ファンドの先駆けであった澤上氏が後ろ盾であったせいか、さわかみファンドを組み込んだファンドばかりでした。かいたくファンドさわかみファンドを組み入れないとして話題にしたくらいです。
さわかみファンドを投資対象に組み入れる選択肢があっても良いでしょう(個人的には自分で簡単に買えるファンドを組み入れて余計な手数料を取る仕組みには納得いきませんが)。
しかし、猫も杓子もさわかみファンドを組み入れるのでは、支配するのが販売会社からさわかみファンドに替わっただけで意味がありません。FoFの形式だけではなく自分で銘柄選定をする直販ファンドも出てきましたし、さわかみファンドから決別するファンドがあってもよいでしょう。

このような多様化があってこそ、直販ファンドの成熟につながっていくのではないでしょうか。


※セゾン資産形成の達人ファンドのパフォーマンスについては最新の運用報告書を入手次第、書いてみようと思います。



さわかみファンドに想うこと

大人気(?)な『さわかみ投信は投資詐欺なのか?
定期的な熱心な方からさわかみ投信やさわかみファンドや澤上氏への批判コメントが書かれています。コメント数だけなら当ブログで圧倒的な1位です。

しかし、私はそんなにさわかみファンドそのものはそんなに悪いファンドとは思いません。日本の大型株投資ファンドのようなものでTOPIXや日経平均を長期的には上回っています。
そういうファンドと考えれば悪くないでしょう。

【批判】 さわかみファンドは運用下手
【吊られた男の見解】 さわかみファンドの運用は下手ではない。日本株に投資するファンドとしては悪くない成績を収めています。

【批判】 でも澤上氏が言うほど増えていない。信じて騙された
【吊られた男の見解】 これは信じた人がバカです。投資信託は会社の経営者やファンドマネージャを信じれば資産が増えるものではありません。どのファンドを選ぶかは投資家の責任です。
「どこどこの市場が有望だ」という発言はどのファンドも言うことです。将来の見解はあくまで見通しや予測であって、コミットメントではありません。それが外れたことに文句を言うのは筋違いです。

【批判】 実績のない息子をファンドマネージャにした
【吊られた男の見解】 これは不透明なプロセスでよくない話です。小さな会社に委託する時にはそのようなプロセスを含めて考えるべきでしょう。

【批判】 ビレッジ構想
【吊られた男の見解】 社員への福利厚生等は投資家に関係ない話です。投資家にこれを賛同してもらおうかのよう宣伝は意味不明でした。

【批判】 報告内容と実績が違う
【吊られた男の見解】 株価の波に合わせて現金比率をうまく調整できていないにもかかわらず、「現金比率をうまく調整した」かのような実態と異なるファンド運用実績報告が大問題と考えています。


ようするに、実績を偽ること問題であり、ビレッジ構想や息子のFM就任はちょっとダメだな・・・という程度です。
運用が下手とかはどうでもいい話で、信じていたのに裏切られたとか言っている人を冷ややかな目で見ています。

2チャンネルのアンチさわかみファンドスレにリンクが貼られていたりもしますが、実はそのスレにいる批判派の人とはかなりスタンスが違います。



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