吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



マネー(その他)

インデックス投資ナイト2022スピンオフ企画へ参加

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超久しぶりの更新です。

インデックス投資ナイト2022 スピンオフ企画 プログラム内容のお知らせ

明日7月9日(土)に開催される『インデックス投資ナイト2022 スピンオフ企画』に登壇します。
こちらのプログラムに書かれているように,第一部の投資家座談会の司会として登壇します。
第1部 投資家座談会「相場の変動の大きさをどう乗り越えるか?」
過去の下落遭遇時に考えたことは?今後想定している下落幅は?など色々な話題について下落相場を経験した投資家の皆さんに語っていただきます。

予定登壇者:小林亮平氏(YouTube:BANK ACADEMY)、ねこまにあ氏(ブログ:ねこのきまぐれブログ)、くは72氏(ブログ:4+4=6でもない。8はパーなのだ。)、つらお氏(司会 ブログ:吊られた男の投資ブログ(インデックス投資))

司会という事なので、面白い話は小林亮平氏,ねこまにあ氏,くは72氏にお任せしてひたすら場を回していきます。







コインチェックのセキュリティページから見る投資案件・商品説明の読み方

coincheck_security


最近は仮想通貨界隈のコインチェック社のNEM盗難事件が話題を集めています。

そんなコインチェック社のサイトを見ていると興味深いページを見つけました。
コインチェックのセキュリティ(サービスの安全性) というページです。 (※archive.isのアーカイブページ)

このページが投資案件・商品の説明を読む際のよい例になりそうなので,少し見ていきましょう。
読むポイントは「何が書いてあるのか」「何が書いていないのか」です。

コインチェックに限らず,投資案件・商品にはいろいろな説明があり,当然「何が書いてあるのか」は非常に大事ですし,「何が書いていないのか」を見ることも非常に大事になります。

さて、それではコインチェックのセキュリティ(サービスの安全性) というページを見ていきます。


序文では,ビットコインだけしか安心な環境と言っていない

coincheckでは、システムの安定性、セキュリティ認証強化や短時間でスムーズな取引を保証する堅固なサービスを持って、お客様に安心してビットコインを扱える環境を整えています。
本ページでは、いくつかの項目に分けて、coincheckのセキュリティについて説明いたします。
10を超える仮想通貨を取り扱っているサービスが,セキュリティの説明としてリンクいるページですから、当然「coincheckのセキュリティ」について語るはずあり,序文の最後もそう結んでいます。

しかし,その序文の中で「お客様に安心してビットコインを扱える環境を整えています」とビットコインだけ安心宣言をしています。

仮想通貨全体が安心な環境なら「お客様に安心して取引していただける環境を整えております」のような表現が自然そうですが,ここでビットコインについては安心と書いていて,他通貨については安心と書かないというおとは,他通貨は安心できる環境ではないとも読めます。

●書いてあること:ビットコインは安心な環境
●書いてないこと:他の仮想通貨の安心な取引環境


コールドウォレットはビットコインだけ?

当時、Mt.GOX(マウントゴックス)のコールドウォレットの管理は完全なオフライン状態で行われていなかったため、安全性が確保されていませんでした。
coincheckでは、お客様からの預り金の内、流動しない分に関しては安全に保管するために、秘密鍵をインターネットから完全に物理的に隔離された状態で保管しています。
コールドウォレットを使っていなかったMt.GOXの事例を出して,「我が社は違います」宣言をしています。
この説明だけを読むと,あたかもcoincheck社の仮想通貨はコールドウォレットで守られているかのように読めます。

しかし,今回話題になったNEMはホットウォレットから盗まれたように,コールドウォレットを使っていませんでした。

この文章,本文中には一切ビットコインという記述が無いのですが,中見出しが「コールドウォレットによるビットコインの管理」となっていて実に巧妙です。序文からcoincheckの説明をすると言っていたのに,実はここではビットコインのことだけを話しているという罠です。
これは仮想通貨全体がコールドウォレットで守られていると勘違いする顧客がいてもおかしくないですね。

しかし,実際に盗まれたNEMはホットウォレットにあったわけです。

ビットコインしか言及していない箇所というのは,その裏を読んで「他仮想通貨はそうではない」という読み方もしてみた方が良いかもしれません。


ビットコインは流用しないが,他通貨については言及無し

お客様の情報は全て暗号化し、保管しております。
弊社従業員がお客様の情報を見たり、そこからビットコインを流用することもありません。
「顧客情報データベースの暗号化」という中見出しに書いてある記述で面白い。
ここでも,わざわざ"ビットコインを"と書いてあります。

顧客の仮想通貨を流用しないのは当然なので,普通にあるべき記述は「お客様の仮想通貨を流用することもありません」などなるはずですが,仮想通貨全体ではなく流用しないと言っているのはビットコインだけです。

「コールドウォレットによるビットコインの管理 → NEMはコールドウォレットで管理するとは言っていないし,管理していない」という流れで読むと,「ビットコインだけは流用しない → NEMや他仮想通貨については流用しないとは言っていない」となりますが……如何に?




さて,このページの文言がどこまで練られて作られたものかは分かりません。

私が上で書いたように,ビットコインについての安心できるセキュリティの説明を混ぜることであたかもサービス全体が安心かのように思いこませる狙いがあったのかもしれません。

それとも,特にそんな深い考えは無くてテキトーに書いていたからビットコインや仮想通貨全体の話が混ざっているイケていない文言になっていたのかもしれません。

仮に後者だとするならば,セキュリティに対する説明をする大事なページの記述に対するいい加減さが伝わってきて,セキュリティ意識に非常に不安を感じてはしまいます。



コインチェック社に限らず,他の投資案件・商品でも同じように気をつけましょう

コインチェックの文言はあくまで一例です。

コインチェックのコールドウォレットの説明が,実はビットコインのことしか書いていなかったように,投資案件・商品の説明というのは「何が書いてあるのか」「何が書いていないのか」を理解することは非常に重要です。


「仮想通貨なんてやるから駄目なんだよ」ではありません。銀行などが売っている合法的商品でもかなり胡散臭い商品はたくさんあります。

そこには顧客を捉まえるために魅力的な言葉を並べつつ,罠や地雷を嘘をつかずに巧妙に隠そうとしています。

3階建て・4階建て投信みたいなものを買っていたら「日本株に投資したから日本株が上がったら大儲けできると思っていたのにおかしい」みたいなこともありえます。

「何が書いてあるのか(オプションプレミアムを貰えます)」「何が書いていないのか(オプションプレミアのために日本株の値上がり益は放棄します)」は気を付けるようにしましょう。



とんでもない運営の「みんなのクレジット」へ行政処分 - FX黎明期に被るクラウドファンディング

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すでに幾つかの投資関係のブログなどでも話題になっていますが,「みんなのクレジット」というクラウドファンディング (貸付型なのでその中でもソーシャルレンディング) に対して行政処分がくだされました。


「みんなのクレジット」の問題行為

株式会社みんなのクレジットに対する検査結果に基づく勧告について (証券取引等監視委員会)

詳しくは上記のリンク内に書かれているのですが,行政処分のポイントを私なりに整理すると以下の通り。
    • 集めたお金のほとんどは親会社やグループ会社の運用資金に使っていた
    • ファンドの返済資金に償還期限が来ていないファンドで集めたお金を使っていた (自転車操業/ポンジースキーム)
    • 担保120%確保と言いつつ,その担保は(価値のよく分からない)自グループの未公開株だったり,そもそも担保を取っていないものもあった
    • 高額なキャッシュバックキャンペーンの原資にファンドのお金を流用していた
    • 白石伸生代表がファンドのお金を自分の口座に移していたり,個人の借金の返済に流用していた
    • ファンドのお金を増資の資金として使っていた
イエローカード2枚とか3アウトとか言いたいのですが,ダメダメ過ぎてそれ以上です。


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内藤忍氏の荒唐無稽な45歳1000万円からのマンション投資シミュレーション

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インデックス投資,ワインファンド,海外不動産等々,このブログで何度か取り上げている内藤忍氏が,"大変興味深い"不動産投資推奨の話を書いていました。

45歳で貯金1000万円の人が老後の不安を解消するために

45歳で1000万円の資産を持っている人に対して、金融商品での運用ではなく,ローンを活用したワンルームマンション経営の勧めです。金融商品で運用するよりも,最初の5年間ワンルームマンション1部屋を運用し,その後は3部屋に増やして運用した方が良いという結論です。
しかし,このシミュレーション(?)がよくわからないことになっています。


■ポイント
    • 不動産投資の時には存在した2400万円もの投資元本が金融商品の場合、酒か女か四次元ポケットか分かりませんが消失マジック
    • 不動産は180ヶ月ずっと満室
    • 不動産投資ではローン以外の費用ゼロ
一つ一つ気になった点にコメントしてみます。

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「預金の金利が低くて増えないからリスク取って増やさなきゃ」に注意

disney fireworks

以前もこの手の話は書いた気がしますが,定期的に書いていきたい話です。

「年金の支給額も長期的には減額されていきそうだ。自助努力をしなくてはいけないのだけど,最近は銀行の金利が低くて,銀行に預けていても全然お金が増えない。だからリスクを取って高いリターンを求めなくては。」

投資を誘う文句でこんな話があります。職場でも「預金していてもお金増えないよね。投資した方がいいのかな」といったような声を聴くことがあります。(このような声を聴いたのが今回書くきっかけ)
    1. 年金や国家の財政破綻,長寿による老後の長期化などで自己努力がより求められる
    2. 自助努力というけど,預金していてもお金は増えない
    3. お金を増やすならリスク資産への投資だ!
こんな論理構造です。
一見正しく聞こえそうでもありますが,これは要注意です。
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私の著書 - ズボラ投資
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