「福田総理の支持率低下」
「後期高齢者医療」
「暫定税率法案」

日本では政治への不満がかなりあるようです。そして、福田総理の支持率が低下しています。

ただ、この論調の中で疑問を感じます。
##『後期高齢者医療制度報道に喝!!』で書いた
##ように「内容を分からずに文句言うな」ということも
##ありますが、今回はそれを除きます。


その疑問を感じる論調は「政治家達がしっかりしてない。ちゃんと政治をやってくれないと困る。日本を正しい方向に導いてくれる人はいないか!?」というようなリーダー待望論的な主張です。

これは「政治は自分達には分からないからお上がやってくれればいい」と丸投げしている主張です。特定の独裁者か、少し幅を広げてエリートなどの一部の指導者層による統治を望むということでしょうか?
行政・経済・金融・立法などに詳しい優秀な指導者達に日本のコントロールを任せたいということでしょうか?

しかし、それが望みだとすれば現状がすでにエリートによる支配なのです。

政治家の帝王学を学んで育ってきたエリート2世議員。
彼らは若き時から政治の世界の空気を吸い、政治家になるべくしてなった人たちが多数います。
支持率が低かった&低い安倍晋三氏、福田康夫氏はまさにエリート中のエリートです。
・祖父に総理大臣、父に外務大臣、他親族に多数の政
 治家を持ち、成蹊学園で学んだ安倍氏。
・父は総理大臣、麻布→早稲田の福田氏。

そして、非難がよく集まる官僚機構も東大卒を中心としたエリート教育を受けたエリート軍団です。このようにきわめて優秀なエリートと呼ばれる人に統治されているのが日本です。

・・・というように自分達が望むように優秀な政治・経済・法律に詳しいエリート達による統治が実現しているのになぜそれに文句をいうのでしょうか?


結局、このエリート統治待望論の方々は、大事なポイントを見落としています。

エリートによる統治を希望して自分で考えることをやめることは、そのエリート達を選出し、監査する役割を放棄したということになります。
つまり、エリートだけで全て意思決定ができてしまいます。こうなると何が起こるかというと、エリートは自分達に都合のいい制度を設けます。その英知を結集して自分達の利益の確保に走ります。当然の結果です。

これは、有名な「Power tends to corrupt. Absolute power corrupts absolutely.」という言葉が表すとおりです。

エリートによる統治を望むからこそ、統治者たる政治家が堕落しているのです。

「お上」と呼ぶように、昔から日本では統治者がどこかにいて、庶民は政に関わらないという意識があるのかもしれません。しかし、自分の住む社会を変えていくには残念ながら自分で管理していかねばらならないのです。
そのような自己意識を持たないのであれば、時の施政者によって翻弄されることを覚悟すべきです。


投資でも「よく分からないけど投資信託買ったら大損。銀行預金だと利子がほとんど無いから、もっと儲けようとしたら、こんなことに。聞いてないよー」と言う人がいれば「自業自得だね」の一言です。

政治もこれと同じで、楽して都合いい方に動くと期待するのは甘すぎます。


その投資信託は自分の財産を信託するのにふさわしい投資信託か?その政治家は自国の政治を信託するのにふさわしい人物か?
これを見決めるのは自分の責務です。


文句があるなら立てよ国民!!

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@吊られた男


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