三菱UFJ国際投信ブロガーミーティング

先日開催された三菱UFJ国際投信のブロガーミーティングに参加してきました。
個人的なことですが,久しぶりのブロガー活動でした。

三菱UFJ国際投信のブロガーミーティングといえば,eMAXIS,特にeMAXIS Slimですね。今回もメイントピックはeMAXIS Slimでした。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬引き下げ

まず最初の話題となったのは,eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬引き下げでした。SBIから信託報酬が低い対抗ファンドが出てきた中で,信託報酬引き下げのアナウンスがしばらくなかったことで一部のブロガーなどはざわついていたようです。

0.15%→0.088%と大胆な引き下げなので,そう簡単に決断はできずに時間はかかるよな…と思っていましたが,ブロガーたちの期待は予想以上に強かったという印象です。

いずれにしても,この信託報酬の引き下げは10月15日にアナウンスがあり,そのフォローとしての説明がありました。
ファンド運営を継続していくためには収益性も考えないとならず,そこを検討・調整するのに時間がかかったとのことでした。その調整の中で1点強調されていたのは「外部への協力」であり,インデックスプロバイダーのインデックス使用料の引き下げ交渉ということでした。

単なる自らの持ち出しによる信託報酬引き下げではなく,自分たちの収益性もある程度確保を考えた上での信託報酬引き下げというのは共感できます。いいですね。

さらに運用会社の収益性を確保したままに信託報酬引き下げを行う方法としてセキュリティレンディング(貸し株)も検討しているということです。米国ETFなどでは当たり前のように取り入れられている手法ですが,1bpsどころか0.1bpsレベルで信託報酬を削る競争をしている中ではこの収益は馬鹿にできません。
実現するためのハードルがどこにあるのかはわかりませんが,面白い話だと思います。


同種インデックスファンドの超過リターン/トラッキングエラーの比較は興味深し

また,eMAXISやeMAXIS Slimでファンドが蘇生されているインデックスにおいて他社の同種インデックスファンドと並べて「超過リターン」と「トラッキングエラー」の比較をしていたのが非常に興味深かった。

イボットソン社のデータで無断での引用もダメということで,ここでは数字は出しませんが,マザーファンドに投資するインデックスファンドとETFに投資するインデックスファンドで大きな違いがあったのが面白い話でした。

ETFに投資するインデックスファンドの場合,ETFのNAVと市場価格の乖離などもあってETFそのもののトラッキングエラーがあり,さらにインデックスファンド側でのオペレーションも加わるのである程度のブレ幅が出るのは仕方ないですね。

超過リターンにおいても,日々の資金の出入りをマザーで吸収できるのではなく,ETF売買でコントロールするせいなのか,ETF投資型インデックスファンドの場合はいろいろ大変そうです。

ブロガーたちからの要望は……話半分で聞いて参考になるところだけ取り入れてくれればOKかな

質疑応答セッションでは,単純な質問に加えてブロガーからは要望に近いものがいくつかありました。例えば「新規ファンドを作ってほしい」であったり「eMAXISの方を何とかしてほしい」といったような声です。

まあ,ブロガーの声ということなので率直な声ですが,そう簡単でないことはわかります。

新規ファンド設定にしても,すでにコアはそろっているので,出る新規ファンドはニッチになります。そんなニッチなファンドを作って実際に資金が集まるのか……一部のブロガーが資金を入れてくれたとしても,1人当たり10億円ずつ買ってくれるわけでもないので難しいですよね。

eMAXISをSlimと併合したらどうかという声もありましたが,そうなるとeMAXIS販売会社との調整が必要になりますし,オンライン限定にすることで信託報酬を下げていたSlimの窓販対応しなくてはいけなくなってコストアップ等々……

ブロガーは無責任にいろいろ言わせていただきますので,その中から良い要素があれば,そこを拾い上げていただければと思います。

LINEを使ったサービスの提供

新サービスの紹介としてLINEを使ったサービスの紹介がありました。モバイルのゆるーい漢字の情報提供ウェブサイトといった感じの内容でした。

ちょうど私も自分の仕事で同じようなサービスの導入をやっているところなので非常に興味がありましたが,やはり「難しい」。

まず最初にどうやってそのサービスに到達させるのか,継続して利用したくするにはどうしたらいいのか,それが会社の業績に貢献するには……と考えるとすべてが簡単ではありません。

とはいえ,モバイルでの情報提供は避けて通れない道ですので,試行錯誤していただいてよいサービスを作ってもらいたいと期待しています。


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