
日本証券経済研究所は投資信託などに関するレポートを出していますが,ここには面白いレポートがいくつかあります。
以前にもオプトイン⇒オプトアウトによって投資へ誘導するなどで紹介させていただきました。
そんな日本証券経済研究所のレポートですが,最近も面白いレポートがありましたので,ご紹介したい。
杉田浩治氏の投資信託の制度・実態の国際比較というレポートです。これまでも何回かに分けて発行していましたが,それをまとめた全96ページの大作になっています。
このレポートの何が凄いかと言うと,日本・米国・欧州の投資信託にまつわる各種制度を網羅的に解説しています。その一部を抜粋するだけでも以下のような内容について言及されています。
・投資信託運用業への参入規制
・投信会社の数,上位会社への集中度
・資産運用会社の参入,撤収状況
・ファンド設立の規制
・クラス別シェアの可否
・募集形態
・ファンドの併合・合併
・ファンドの重要事項の変更
・投信の販売,買い戻し価格
・販売手数料
・販売方法
・換金手数料
・有価証券への最低投資比率
・ファンドへの投資制限
・貸付の制限
・デリバティブの制限
・パフォーマンスフィー採用可否
・分配金に関する規制
・情報開示に関する規制
プロ向けのレポートではもっと詳しいものもあるのでしょうが,一般向けで無料で読めるものとしてはこれが一番きれいにまとまっているように思えます。あくまでマニア向けですが,こういう話をするのが好きな人達にはたまらないレポートではないでしょうか。
【関連コンテンツ】
アクティブ運用はなぜ失敗したか…そして失敗しなかったか
アライアンス・バーンスタイン株式会社
アクティブ度でみた上位20%の運用戦略はかなり良好なパフォーマンスを達成した。
トラッキング・エラーが低いにもかかわらずアクティブ・ウェイトの高い「ダイバーシファイド・ストックピッカー(分散度の高いアクティブ運用)」とでも呼ぶべき戦略は、パフォーマンスがベンチマークに対し年率1.26%上回った。
優れた手法で銘柄選択を行う運用こそが超過収益の可能性を最も高めるというのが結論だと言える。
http://www.alliancebernstein.co.jp/knowledge/archives/350
ゴールドマン株式デスクに生身のトレーダー3人−昔は500人
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-05-01/P815S46S972901