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つみたてNISAへ向けてインデックスファンドの価格競争が進みました。

ニッセイアセットマネジメントが<購入・換金手数料なし>シリーズで仕掛け,アセットマネジメントOneはたわらノーロードシリーズを出し,大和はiFreeシリーズを出し……
そこへ,最安水準を維持すると明記したeMAXIS Slimシリーズが三菱UFJ国際投信から登場……となっています。他には楽天バンガードシリーズなんてのも出てきました。

このような熾烈なコスト競争が行われていると,顧客獲得競争に敗れたファンドは採算が合わなくなってしまって撤退(償還)されてしまうのではないか,という危惧もあります。

しかし,これは問題ではなくて良いことでしょう。

競争の結果,採算が合わない商品が撤退するのは健全

多くの企業が多種多様なモノ・サービスを投入して競争し,顧客に選ばれなかったら撤退するというのはよくあることです。
大型テレビなどはその典型です。パナソニックが賭けたプラズマは敗れ,液晶の世界でもシャープなどが敗れました。大型テレビの世界では,いくつかのモデルは生産中止になったり,企業は撤退することになりましたが,その競争のおかげで高品質な大型テレビが低価格で手に入るようになったのです。

このような健全な競争による淘汰というのは,より良いモノ・サービスが世の中に提供されるためには起こって当然なものです。「多くの企業が参入して競争が発生し、顧客に支持された数社のみが生き残る」というのは非常にいいことです。
参入してきた会社皆が採算割れせずに生き残れるということは,彼らがそれだけ多くの手数料を顧客から巻き上げるということになるので,それは望ましくない状態です。

インデックスファンドの競争による淘汰は良いことです。



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