先日,11月9日(木)の日経平均は「前日比45円安」と前日比で見ると小幅な下落となりました。
一方,その中身である日中の値動きを見ると,「午前に大きく上昇する」「午後に大きく値下がり」「最後には前日終値近くに戻す」という慌ただしい値動きでした。結局,高値と安値のギャップは859円と最近ではなかなか見ない値幅でした。
この1日の日経平均の値動きはどう見たらよいのでしょうか?
短期トレーダー
短期トレーディングをしている人にとってはそれなりに「大きな値動きがあった日」と言えるでしょう。最近のボラティリティが低い相場では大きく儲けることもできなかったでしょうが,今回のような相場では,午前の高値で売って午後に暴落した際に買えば1日でかなり儲けられたはずです。(逆に大損した人もいるかもしれません)投資信託ホルダー
投資信託を使って投資しているような人にとっては非常に平穏な日々です。投資信託の基準価額は1日毎に更新され,日経平均やTOPIX連動のインデックスファンド,また日本株に投資するアクティブファンドの基準価額は終値ベースで計算されます。つまり,日中の値動きがどうであれ,基本的には前日終値⇒当日終値の変化が基準価額にとって非常に重要です。
実際に日本株に投資する投資信託の11月8日⇒11月9日の基準価額を見てみます。
- ニッセイ日経225インデックスファンド: 25,269円 ⇒ 25,219円
- <購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド: 11,741円 ⇒ 11,712円
ほとんど値動きはありませんね。日経平均が午前に前日終値から400円以上値上がりして、午後にはそこから800円以上も値下がりしたなんてことは全く感じ取れません。
ズボラ投資
また,投資スタイルによっては日ごとの値動きすらほとんど関係ないという人もいます。月に一度程度しか株価の動きや資産の増減を確認しないような人もおり,そのような人にとっては11月8日⇒11月9日の1日の値動きなど興味はないかもしれません。10月末に確認したら次は11月末という場合には,このような日々の値動きは関係ありません。11月の月中で前月比+20%になって,そこから一気に下落で前月比-20%になっても月末には前月比±0であれば,「1か月で変化なしか」という認識でしょうか。
同じ日経平均という指数の数字を見ていても,人によってそこから感じるものは違ってきます。
長期投資の人にとっては何をそんなに騒ぐことが…というような値動きでも,短期トレーダーの人にとっては「千載一遇のチャンス」「おはぎゃー」なイベントということも。
【関連コンテンツ】
えと、細かいイチャモンをば。
「11月の月中で前月比+20%になって,そこから一気に下落で前月比-20%になっても」
例えば1万円投資していて、+20%で1万2千円。そこから-20%だと、9600円。トータルで-4%となります。
ごめんなさい。でも、要するにほとんど変動なしということで、お書きになっていることには全く同感です。