五百観音

インデックス投資を私も実践していますし,有力な投資方法の一つだと考えています。
今回は,インデックス投資がいい投資法の一つだと考える理由について,3年前のセミナーのスライドを引用する形で簡単に書かせていただきます。
 ※参考:横浜サカエ塾 第四回プレミアムイベントで講師を務めさせていただきました

仮に投資の結果がシンプルに以下のどちらかで決まるとしましょう。
    1. 運で決まる
    2. 実力で決まる


If…… 投資の成果が全部運しだいだったら

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仮に,投資が算数の問題などで設定されるようなくじのように完全に運に左右されるものだとしましょう。
その場合,あれこれ考えるのが馬鹿らしくなります。完全に公平なくじ引きで.くじをどこから引くかとか何番目に引くかなどしてあたりを引く確率を上げよう考えるのは意味がありません。投資がこのようなものだとしたら,銘柄選定や売買タイミングを考えることは無意味となります。

If...... 実力で結果が決まる世界

では,今度は逆に運ではなく実力で結果が決まるものだとしましょう。その場合,以下の2つのグラフのようになるのではないでしょうか。
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  • 左: 2013年のCDシングル売上トップ100
  • 右: 男子プロゴルフ賞金ランキング2013年度

グラフの下に平均値や中央値を書いてありますが,CD売上の場合,トップ100の場合の平均売上枚数は248,695枚です。しかし,平均以上の売上枚数があるのは27位までで28位〜100位は平均以下です。つまり,73%が平均以下になります。
ゴルフの賞金ランキングも同じようになっています。
実力で決まる世界は,強者が総取りです。ゴルフの賞金ランキングも上位にしか賞金は出ません。そして,実力がある選手たちは毎回のように上位に入るので,彼らの中で各大会の賞金が分配されます。
よほどの実力がないとカモになるだけです。平均的な能力ではカモです。


投資の場合は,他人にbet(賭ける)という裏技がある

さて,実力の世界だとしたら実力がないやつはカモになるという話をしました。ここからは「それなら凡庸な普通の人は投資はしないほうがいいのではないか」という結論も導けそうですが,ちょっと待った。
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プロゴルファーのように自身がプレーするスポーツの世界などの場合,賞金を稼ぐのは自分自身です。しかし,投資の場合は違います。多くの選手(銘柄)に広く分散して投資することができます。つまり,全員に広くbet(賭ける)することで,ほどほどの成績を狙うことができます。
しかも,実力で決まる世界(強者総取りの世界)においては,ほどほどの成績というのは,真ん中よりも上位に出てくる可能性があります。
運だけの世界では,広く分散しても中間的な順位しか狙えませんでしたが,実力で決まる世界の方が中間以上の順位を狙えるのかもしれません。


現実は,運の要素もあるし,実力の要素もあるんじゃないか

さて,現実の投資の世界はどうなんでしょう。私の考えですが,運で決まる部分が強そうですが,実力でなんとかなる部分も結構ありそうです。
投資で財を成しているような人の中には運が良かったという人も相当数いると思いますが,世界的に有名なウォーレン・バフェットに代表されるような一部の人は実力で勝ってきたのではないかと思うのです。
むしろ,ここは私の願望でもありますが,実力で勝てるという話でないと夢がなさすぎるので,是非とも投資は実力で勝っている人がいる世界であってほしい。

実力で勝てるとしても,多くの人はその実力がない

しかし,実力で勝てるからといって、自分が実力があって勝てる側の人間でしょうか?
自分が甲子園に出場できる実力があるでしょうか?プロでドラフトで指名される実力があるでしょうか?努力して練習すればその域に達することができるでしょうか?
残念ながらそこには才能の差があることを認めざるをえない人は多いのではないでしょうか。スポーツや音楽などは実力で食べていくことも可能ですが,その能力を身につけられる人は非常に限られています。凡人ではそれで食べていくことはできません。
投資においても実力で勝てる人はいるのでしょうが少数派であり,多くの凡人は実力で勝つ側に回るのは難しいと思います。

そこで,凡人がフツーに生活して、フツーに老後を迎えて……というための資産形成手段としては,分散して投資するインデックス投資は悪くない投資方法だと思うのです。(※何をフツーとするかは諸説ありますが,ここではその話はしません)




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