私は投資関係の人のTweetやブログを見ることが多いということもありますが,ここ最近Twitterや投資ブログなどで米国株式OK,新興国株式は不要,日本株はダメなどという主張を見かけます(日本株ダメはここ最近に限らないか)。
それぞれの主張がどれが良い投資成績を生むかというのはわからないのですが,この手の主張は大抵チャート分析で行われているということに興味を持ちました。
新興国株式不要論の根拠は最近の新興国株のパフォーマンス
新興国株式不要論でよく聞こえてくる根拠は最近の新興国株式の不調です。実際に2008年からでグラフにしてみると,2011年ごろまで新興国株式(EEM)は,ダウやTOK(先進国株式)などと同じようなパフォーマンスでしたが,その後は絶不調です。日本株式ダメ論の根拠はバブル以降の日本株のパフォーマンス
日本株ダメ論は新興国株式よりもっと歴史が長い。先に示した比較の中で日本株に投資するEWJは新興国株式よりましですが,ダウやTOKからは大きく劣っています。新興国株式同様にここ最近の成績で見てイケてません。それに加えてバブルの頂点から見た時に今の日経平均19000円台という水準は半値以下であり,30年近くもの間イケてない市場ということになります。
アメリカ株式は絶好調
ダウは「史上最高値更新」「20000ドル乗せ」などとにぎやかなニュースがたくさんあります。アメリカ株は絶好調です。また,アメリカの株式投資本で「株式投資がいい」と言われるときに使われるグラフもアメリカ株のグラフで基本的には右肩上がりです。このような好調なパフォーマンスが「アメリカ株式だけに投資しておけばいいのでは?」と言わせます。
共通項は過去のグラフから同じ傾向が続くだろうという予想
上記の3つの話では,過去のチャートの動きと同じようなチャートの動きが明日以降も続くだろうというのが共通した考え方です。過去のチャートを見て将来の値動きを予想するのはチャート分析の考え方です。私がチャート分析を使わないだけにアンテナが鈍いだけだったのかもしれませんが,結構チャート分析を使う方が多いのだな…という印象です。
【関連コンテンツ】