1月15日(金)に投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2015の結果が発表されました。有効投票者数は159名(前回は115名)と相当な数のブロガーが投票をしたようです。
公式サイト(http://www.fundoftheyear.jp/2015/)にも発表されていますが、順位は以下のとおり。
順位 | 昨年 順位 | ファンド名 |
---|---|---|
1 | 1 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド |
2 | - | 三井住友・DC全海外株式インデックスファンド |
3 | 2 | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF (VT) |
4 | 3 | セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド |
5 | 6 | ひふみ投信 |
6 | 5 | eMAXISバランス(8資産均等型) |
7 | 4 | 結い2101 |
8 | 7 | 世界経済インデックスファンド |
9 | 16 | ひふみプラス |
10 | - | iShares MSCI 日本株最小分散ETF |
11 | 11 | セゾン資産形成の達人ファンド |
12 | - | <購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド |
13 | 8 | SMTグローバル株式インデクス・オープン |
14 | 20 | 野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型 |
15 | 14 | SMTダウ・ジョーンズ・インデックス・オープン |
16 | 10 | eMAXIS新興国株式インデックス |
17 | - | トレンド・アロケーション・オープン |
18 | 28 | バンガード・トータル・ストック・マーケット・ETF (VTI) |
19 | - | <購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) |
20 | 9 | ニッセイ日経225インデックスファンド |
※発表当日には日比谷コンベンションホールで発表イベントも開催されました。当日の発表イベントの様子は参加者の方々でブログに書かれている人もいますが、その中で一番内容が詳しいのは1億円を貯めてみよう!Chapter2だと思いますので、イベントの詳しい内容が気になるという方は参考にされると良いでしょう。
特徴は「低コスト」「お手軽」「成績の良いチョクハン」
20位までに入ったファンドの特徴を見てみると以下の様な傾向がありそうです。- 低コスト
- お手軽
- 成績の良いチョクハン
■低コスト
1位になった<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドを始め、<購入・換金手数料なし>シリーズが20位までに3本ランクインしています。(20位のニッセイ日経225インデックスファンドも含めるとニッセイの低コスト株式ファンドが4本)2位にも三井住友・DC全海外株式インデックスファンドと低信託報酬のインデックスファンドがランクインしています。
それにともなって、従来上位に顔を出していたSMTシリーズやeMAXISシリーズは信託報酬破壊が起こらなかった新興国株株式やダウ30を除いて軒並み順位を落としています。同じ指数に連動を目指すとなると運用で差別化しにくいインデックスファンドの世界において、コストで離されると厳しいということが分かります。
■お手軽
バランスファンドがトップ10に3本、11位以下にもランクインというのもこの結果の特徴でしょう。低コストファンドを組み合わせるよりは信託報酬が高くなりがちなバランスファンドたちが入っていますが、お手軽に分散投資できるという点が付加価値として評価されているのだと思われます。
■成績の良いチョクハン
毎年のこととなりつつありますが、ひふみ投信及び結い2101がランクインしています。運用のみならず対話までを含めて尖ったファンドとしてのファンを獲得していることが伺えます。なお、ひふみ投信(レオス・キャピタルワークス)の藤野氏が、ひふみ投信が投資している日本株アセットのインデックスに対して挑発的なコメントをしたということがあったようですが、私はそういうファンドがあってくれていいと思っています。
全アクティブファンドがそうでは困りますが、「インデックスなんてものは大したものじゃない。俺の敵じゃない。」くらいの気概を持った人が運用するファンドがあってもいいでしょう。(スポーツ選手などでも謙虚な選手ばかりではなく、ビッグマウスもいた方が面白い)
さらなる拡大に向けて、アクティブ・毎月分配派の参加に期待したい
今回は159名もの投票があったとのことで、投信ブロガーたちが立ち上げた企画としてはかなりの規模になってきました。しかし、このランキングを見るとまだまだ拡大の余地が十分にありそうです。
立ち上げ時から低いコストを求めたインデックスファンドを支持する人たちが多かったせいもあって、依然として低コストのインデックスファンドや分配回数が少ないファンドが好まれる傾向にあります。
しかし、世の中の投資信託ブログではアクティブファンドや毎月分配型投信を買っている人もたくさんいます。彼らが投票する場合、どんなファンドに投票するのかを見てみたいと思うのは私だけではないはず。
売れている毎月分配型ファンドではなく「毎月分配型投信を買っている投信ブロガーたちが考える良い毎月分配型投信とはどんなものか?」は見てみたい。同時に「良いと思われているアクティブファンドはどんなものか?」も見てみたい。
そうすることで「良い(と思われている)インデックスファンド」のみならず「「良い(と思われている)アクティブファンド」」「良い(と思われている)分配型投信」なども見えてきて面白いのではないでしょうか。
【関連コンテンツ】