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私のブログが「攻めている」と評される人もいますが、私はそんなに攻めているつもりはありません。むしろ、他のブログの方が攻めているように思うくらいです。

●例) アブラハム・ホールディングス/プライベートバンクの「いつかはゆかし」関係

私は幾度とアブラハム・ホールディングス/プライベートバンク「いつかはゆかし」について書いてきました。これを「攻めている」と評される人もいますが、そうは思いません。むしろ、私以外でこれを取り上げていうブログでよっぽど攻めているブログは多数あります。

例えば、最近では「いつかはゆかし」のアブラハム、営業再開も再び逸脱行為発覚で頓挫 変わらぬ虚偽体質と報じられた内容に基づいて書かれたブログの多くがそうでしょう。この記事では「アブラハム社が契約していたPWM日本証券の意図に反する販売活動をしたせいで契約を打ち切られた」というような趣旨で書かれていました。
この記事をもって、「アブラハム・ウェルスマネジメントはろくでもない販売業務をしてサービスを打ち切られた」かのように取り上げたブログがいくつかありましたが、これはかなり攻めてます。
この内容はあくまでこの記事の主張であって、本当に契約を一方的に打ち切られたかの裏付けはありません。週刊誌がとばし記事を書くようにネットの記事もそう簡単に信じられるものではない。アブラハムグループの動きに注目している私ですが、「この事実を真実だと信じるに足る相当な理由はない」と考えてブログでは書いていません。
このニュース記事の情報だけでブログで「アブラハムは契約打ち切られたんだ」と書いたとして、アブラハム社の関係者から「真実ではない」とクレームを言われたらどうするだろうと考えてしまいます。

裏付けを取る(特に誰かにとって不利益な内容を書く場合には)

ブログで何かを取り上げる場合(特にその取り上げた相手にとっては不利な内容を書く場合)にはクレームが入ることも考えています。それを考えた場合には、その事実が真実だと信じるに足る理由を探しておくことは非常に重要です。

「私はそんな発言はしていない」「それは真実と違う」と言われた場合、反論するだけの根拠はあるのか?「Twitterや特定のブログでそう書かれていた」では理由になりません。

投資関係でも「この前会った●●さんは、こう言っていた」のように面白いネタを耳にすることはあります。他のブログなどで書かれていることもあります。しかし、ブログにおいてはなるべくこの手のソースを重要な根拠に使わないようにしています。理由は真実だと言える十分な裏付けがないからです。

なるべく第三者でも検証可能な公知のデータや情報を活用する

また、裏付けがある情報があってもそれを使わない場合も結構あります。その基準は第三者が容易に検証できるかです。
例えば、自分がこの目で目撃したという場合を考えます。確かに自分としてはこの目で見たのですから確信があります。しかし、それをブログに書いたとしても第三者が読んだ場合には真実だという論拠がありません。「確かに俺は見たんだって」では嘘なのか真実なのか分かりません。せめて写真や動画でも取っているならまだしも「見た」では論拠としては非常に弱い。

一番いいのは、本人が公表しているもの

本人が公表しているものを利用するのが一番です。
ある人の主張について書くなら、公表されているその人の著書や論文などを根拠にするなどはいい方法です。これなら本人の主張ですし、公開されているので、第三者も容易に検証可能です。アブラハム社の「いつかはゆかし」に関してはアブラハム社のサイトの文言やハンサード社発行の運用レポートといった当該関係者が正式に発表したものを論拠にしました。

その他の真実だと信じるに足る合理的な根拠

本人の正式な主張であり公表されているものの次に使えるのは、これが真実だと信じるに足りるだろうという合理的な根拠になる情報を探します。
例えば、テレビの気象コーナーで「高知ではこのように風が強くなってきました」などと台風中継がされることもあります。これなどはまず真実と認定していいでしょう。(もちろん可能性を言えば、合成などの可能性は否定できませんが、合理的な根拠と言えるでしょう)
しかし、全国ワイドのテレビ報道なら即真実と認定していいかと言えば、そうではありません。政治家の発言を批判する報道などはで会見の一部を切り取って発言全体の趣旨と全く違う印象を持たせるような報道は多々あります。
例えば次のような発言があったとします。
「Xをするにあたって一番大事なのはA。あとはBやCも考えておいた方がいい。大体これさえ押さえておけばOK。そこにもう一つ付け加えるとするならば……XをするにはDは大事。」
これを編集して「XをするにはDは大事。」とすることも可能です。あたかもA,B,Cを無視してDが大事だと言っているかのように印象付けることができます。
ですから国会中継や政府関係の話などを報じるニュースを即信じるようなことはしないようにしています。少なくとも左寄り右寄りのメディアの両方は比べてみるなどの工夫は欲しいですし、可能なら編集が無い/少ないものを確認したい。政治家の公的な場での発言なら動画が記録されていたり議事録が出るものもあります。

このように真実だと信じるに足る合理的な理由をもって書くかは重要です。しかも、後々の対応を考えると独自取材などではなく第三者で容易に検証可能であることが望ましい。合理的な根拠があって第三者でも確認可能であれば、何か反論を受けたとしてもその根拠を示して自説の正当性を主張できます。


どこまでやるかは各人の考え方ですが、とばし記事で注目を集めて稼ぐようなメディアでもない限りは、真実と信じるに足る情報に基づいて書いた方がいいんじゃないかと思っています。

そういうわけで、私は一応最低限のレベルはやっているつもりで保守的なつもりです。むしろ、私が「このソースでは危ない」と思うような情報を根拠にして書いているブログの方が攻めているなー……と思ったり。



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