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つい先日に「賃貸 vs. 持ち家」の単純な比較で持ち家の方がお得なのは当たり前かなと書きました。そこへ住宅と保険と分野こそ違えどジャストタイミングで同じよう視点で保険の営業トークに負けない切り返し術という後田亨氏のコラムが日経新聞(電子版)に掲載されました。

※実は私が先の内容を書くにあたっては、後田氏のこのような主張は頭の片隅にありました。

保険の営業トークに負けない切り返し術の中で後田氏は以下のように書いています。
 30年後のことは極めて不透明です。「発想を転換 保険の更新、実は怖くない(6月15日付)」にも書いたとおり、10年以上続く契約は半数程度だと思われます。

 30年後に711万円受け取れる可能性は確実なものではなく、さらに、その時のお金の価値も不透明であるのに対し、30年以内に中途解約したら、常に払込保険料を下回る払戻金しかないことは確実な既定事項です。
この実数の正確性はともかくとして、保険において中途解約する人が少なくないと言えます。
そうなると、保険と他の金融商品を比較する時に、保険が30年以上も長期保有することを前提として考えるのは随分と保険に都合のいい試算です。

「30年続けたら儲かりますよ。こんなに素晴らしい商品ですよ。(でも、フツーは10年しか続かないけど)」というのは営業トークとしていかがなものか。


「うまくいけば/あなたが頑張れば、こんなに上手くいきますよ」という話をシナリオの一つとして説明するのはありです。
しかし、一般論や一つのメインシナリオとして語るなら、満期まで保有しているという"普通ではないシナリオ"ではなく、平均的な解約率を前提として話をしないと、本当の意味での情報提供とは言えません。ただ上手いこと言って騙して商品を売っているようなものです。



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