建物 不動産

東京の新築マンション、香港の半額以下 円建て比較(日本経済新聞)
 国際市場の中で日本のマンションやオフィスの割安感が強まっている。民間のまとめによると、4月1日時点の東京の新築高級マンションは、円建てに換算した香港の価格と比べ半額以下の水準だった。
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東京ではオフィスの賃料にも割安感がある。4月1日時点の東京を100とすると香港は185.2、ロンドンは151.5

上記グラフの中に無いロンドンが文中に出てきたので「!?」と思い、ソースを見てみました。

日本不動産研究所の国際不動産価格賃料指数 の第4回です。
これを見ると、比較対象の都市は「東京、大阪、ソウル、北京、上海、香港、台北、シンガポール、クアラルンプール、バンコク、ジャカルタ、ホーチミン、ニューヨーク、ロンドンの 14 都市」です。また、オフィス、マンションそれぞれの販売価格及び賃料を比較しており「オフィスの価格」「オフィスの賃料」「マンションの価格」「マンションの賃料」と4種類が比較されています。

日経新聞ではニューヨークとロンドンを切り落としてグラフが作成されています。また「マンションの価格」及び「オフィスの賃料」のみが取り上げられており、割安感があるという話をしています。
ここに少し疑問を感じ、元ネタを見てみました。


香港のマンションは高いのか? - ロンドンとニューヨークを戻してみる

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日経新聞では、何故かマンション価格比較のグラフで日本不動産研究所のレポートからロンドンとニューヨークを削除していました(オフィス賃料ではロンドンに言及しているにもかかわらず)。上記は日本不動産研究所のレポートにあるオリジナルのマンション価格比較のグラフです。
これを見るとロンドンが圧倒的な1位であり、ニューヨークも香港に次ぐ3位にランクしてきます。なんとなく「香港が高いんだ」という記事の趣旨には都合が悪かったから切ったのかな……などと邪推してしまいます。

東京のオフィス賃料は割安なのか?

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日経新聞では、4月1日時点の東京を100とすると香港は185.2、ロンドンは151.5として東京のオフィス賃料は割安と書いています。確かに香港やロンドンよりは安く、そこは嘘を言っていません。しかし、上記グラフのように全都市の比較で見ると、意外と割安感は無いです。世界の中心とも言えるニューヨークが106.9とほぼ近い水準です。上海、台北、シンガポールよりも割高です。

東京のオフィスは高い

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上記は、日経新聞が取り上げなかったオフィスの価格です。
これを見ると東京は圧倒的1位の香港に次ぐ2位です。ロンドンやニューヨークよりも高い。土地が狭くオフィス価格も高そうなシンガポールは東京の半分以下です。


日経新聞の記事は東京のマンション(価格)やオフィス(賃料)はアジア各国に抜かれて割安のような趣旨に読めますが、ソースを読む限り、特に東京が割安と言えないのでは。



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