日刊薬業Webに11月25日付で【女性の活躍〜製薬企業の取り組みは】〈1〉管理職比率20%超えも、外資で高い傾向 10社以上が目標数値設定という記事がありました。
各製薬会社が回答した女性比率や女性管理職比率などが記載されていました。女性比率に関しては41社、女性管理職比率に関しては36社が回答しており、結構な数です。
そこで、「女性比率」「女性管理職比率」の両方のデータがある36社の数字を使って、内資/外資に分けてプロットしたのが下図です。なお、参考までに内資の平均値、外資の平均値を★で記載しています。
内資が下側、外資が上側という分布になりました。
【女性比率】
- 内資: 24.2%
- 外資: 26.3%
女性の採用数という点においては、内資と外資で目立った大きな差はありませんでした。
【女性管理職比率】
一方、女性管理職比率となると大きな差がありました。散布図では縦軸に女性管理職比率を取りましたが、下に内資/上に外資と見事なまでにきれいに分かれています。
- 内資: 5.0%
- 外資: 13.7%
社員でも管理職でも女性登用比率が高ければ高いほどいいというモノではありません。しかし、女性の中でも優秀な人はたくさんいます。内資系企業の5%という女性管理職比率はあまりにもその優秀な女性たちを確保/活用できていないさすぎるのではないか…と思います。(外資系の13.7%もとても高いと言えた数字ではありません)
会社で人材が大事だとすれば、この優秀な女性の能力を活かせていないというのはあまり望ましくないんじゃないかな…と思う次第です。
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製薬業界の中から見た私的な経験談からしますと、一般の電気や機械メーカーさんと比べれば、製薬業界は女性比率が多いほうだと思いますが、役職員となると、たしかに「部長」はいらっしゃいませんでしたね。「次長・課長」レベルはいらっしゃいましたが。
厚労省や機構との折衝とか、表舞台での交渉役はほぼ100%男性でしたし。
それでも、別業界から転職した私は、製薬企業に入って、女性比率の多さにほっとした記憶があります。MRさんには、薬剤師さんや看護士さんの資格をお持ちの方がいらっしゃることが多かったので、女性比率も多めになったということかもしれません。
「部長」とか「取締役」の女性が増えるには時間がかかるかもしれませんが、せめて「次長・課長」レベルでは、女性比率を上げ、対外的な折衝にも参加させてほしいと思う今日この頃です。