- サラリーマンの平均年収は下がっています (平成9年:467万円 ⇒ 平成24年:408万円 / 民間給与実態統計調査)
- 終身雇用という神話を信じる人が少なくなってきました (そもそも「神話」なんだから信じちゃダメ)
- 万年課長は揶揄する言葉ではなく、課長になれるならマシくらいにもなりつつあります
上記のようなこともあって、会社に勤めていればOKというシナリオを信じる人は少なくなりました。
そして、「これからは会社に頼っていてはだめだ。他にも収入源を作らないといけない。リスク分散だ」のような主張もよく聞かれます。
しかし、これを一般人向けのアドバイスとして考えた時に、そう簡単に肯定していいものかは悩ましいものです。
卵は一つのカゴに盛るな、と一見合理的
「卵は一つのカゴに盛るな」という格言通り、投資において投資対象を分散しておくことでリスク軽減を図る方法があります。私が実践しているインデックス投資などその代表格です。収入源においても「卵は一つのカゴに盛るな」は使えそうに見えます。確かに会社の給料以外にも収入源があれば、会社でリストラされても会社のみに依存していた場合よりもダメージは小さくなるかもしれません。
一見、合理的です。
二兎を追う者は一兎をも得ず、とも言います
「二兎を追う者は一兎をも得ず」という格言もあります。トップアスリートはものすごい身体能力をもっています。しかし、彼らのほとんどがトップでいられるのはそのことに集中しているからです。ごく稀にマルチでできてしまうトップアスリートもいますが(デーブ・ウィンフィールドはMLB、NBA、NFLからドラフト指名を受け、MLBで殿堂入り)、基本的には頂点まで上り詰めるのはその専門家です。ある種の才能があってもその方向の才能を磨かなければ活躍できません。
あれもこれもと追い求めていては、それに特化した人たちに勝てなくなります。ですから、トップアスリートは特化していきます。甲子園では4番でピッチャーでもプロに入ればバッターかピッチャーのどちらかになります。(ん?大谷選手?)
上はわかりやすいようにトップアスリートの例でしたが、一般人にもこれに近いことは言えます。あれもこれも……とやっていてはスキルは身に付きません。
昨今はどんどん会社の規模が大きくなってポストが増えていくわけでもなく、仕事で活躍して給与を上げていくのも難しい世の中です。多くのことに手を出してヌルいことをやっていると収入が増えないどころかポストを守ることすら危ういとも言えます。
主たる会社勤めの状況がよくない中で、他の収入減を追い求める行為は、高校からプロ野球に入る選手が「打者も投手も…」とやるように「二兎を追う者は一兎をも得ず」という結果になりかねません。
それぞれの仕事にはそれぞれの仕事に特化した専業がいます。彼らがいる世界に他のこともやりながらで勝負してうまく生き残れるのでしょうか。
複数の収入源を目指していいのは、それをできる人
上にも書いたように専業でも土台が危うい人が、他のことに手を出すのは危険です。複数の収入減を求めていいと思われるのは「無理なく本業へのダメージを小さく他にも手を出せる人」でしょう。
私の場合
ブログをやっていると、わずかながらですがアフィリエイト収入があります。もっと本腰を入れればこのアフィリエイト収入を今より増やすことはできるでしょう。しかし、そのために他からリソースを割り当てるとむしろトータルではマイナスになりそうです。そんな時間があるなら本業の方の仕事の準備を休日にでもやっている方が収入へのプラスのインパクトは大きそうです。
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>上にも書いたように専業でも土台が危うい人が、他のことに手を出すのは危険です。
ではないですかね。