資産形成する/資産を増やすと考えた時に、インデックス投資を採用すると何がいいのか?

特に私を含むフツーの人(サラリーマンに限らず、仕事でお金を稼いでそれを貯蓄したり投資したりしている人)にとっての効用について、過去に行ったプレゼンの資料を再利用して書いてみます。

資産がどう増えるか

インデックスファンドは広く分散されていますので、運用者全体のだいたい真ん中を取りにいくことになります。凄い成績は残せないものの、ほとんどほったらかしでほぼ真ん中の成績を取れるのですから悪くないでしょう。
いや、一生懸命チャートを読んでいる人、シグナルを見たり、トイレに駆け込んでスマホで売買している人、企業分析している人、機関投資家などを含めてのだいたい真ん中を取れているのですから十分に満足していいものです。それ以上を望んだらバチが当たります。

このあたりについては、先日に横浜サカエ塾(社団法人バトン主催)のセミナーでこんなに凄いインデックス投資として講師をさせていただいた時に話をしました。


横浜サカエ塾セミナー「こんなにも素晴らしいインデックス投資」の資料から抜粋



投下元本の増加

「投資の結果として得られる金額」=「投下元本」×「利回り」です。
元本が多くても利回りが低ければそう大きな金額になりませんし、利回りが高くても元本が少なければ大きくは増えません。
元本としてどれだけの資金を投入できるかは重要なファクターです。

「投資の結果得られる金額」=「元本」×「利回り」で考えた時:
    • 投資で努力するのは「利回り」を増やそうとする行為です
    • 仕事に打ち込んで収入を増やそうというのは「元本」を増やそうという行為です

インデックス投資は、後者の「元本」を増やそうというスタイルと非常に相性がいい方法です。

「努力しないで儲かるはずはない。だから努力しないインデックス投資で儲けようなんて虫が良すぎる」みたいな方もいます。このような人は「利回り」を上げて最終的に得られる金額を増やそうとしているのでしょう。

しかし、資産を増やすことを考えた場合には、必ずしもそのアプローチである必要はありません。
そのリソースを本業に投入して収入を増やして投資元本を大きくするという手法もあります。運用面ではほとんどほったらかしでいいのですから、利回り向上のための努力に時間や手間を取られません。

投資というと、つい投資している資金の増減ばかりに目がいってしまいますが、フツーの個人投資家が「資産形成する」「ある程度のまとまった資金を作る」と考えたその外側での効果(特に直接的にお金の出入りにかかわるもの)は考慮した方が良いでしょう。

仕事も辞めて毎日一生懸命投資の勉強をした結果、「この5年は年平均で市場平均+3%の成績を残せた」なんて言っても仕事も辞めたせいで投下元本が増えていなければ、運用パフォーマンスは市場平均以下でも仕事を頑張って元本を増やしてきた人に資産総額では負けてしまうかもしれません。

※インデックス投資ナイトI-1グランプリの資料から抜粋





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