Equal Weighted Index?

先日は、等金額ウェイトのポートフォリオの話をしました。
分散の観点から見ると時価総額ウェイトはバランスが悪い

しかし、実際に運用するとしたらどうしたらいいのでしょうか?

当金額とはいっても構成銘柄の価格は刻々と変わります。1日の取引終了でも上がった銘柄もあれば下がった銘柄もあって、各銘柄のウェイトは等金額ではなくなります。毎日等金額に揃えようとしたら運用が大変になりそうですし、取引コストもバカになりません。
また、IPOや市場替えで構成銘柄が増えることもあれば、上場廃止やM&Aで銘柄がなくなることもあります。こういう銘柄増減があった時にはどうするのでしょう。


そこで、今回は等金額ウェイトのインデックスの話をしてみます。
世の中にはマイナーながらも等金額ウェイトのインデックスがあります。インデックスプロバイダーとして有名なMSCIのMSCI World Equal Weighted Indexのような指数もあります。

さて、そんなMSCIはインデックスの運用方法について開示していますので、Equal Weighted Indexの情報を見てみました。

MSCI Equal Weighted Indexes Methodology」という資料があります。


超簡単にまとめると以下の通り。
    • 等金額インデックスは親インデックスの構成銘柄と同じ銘柄を保有する (MSCI World Equal Weighted IndexならMSCI World Indexの銘柄を等金額で保有)
    • 定期リバランスは四半期毎で、2月/5月/8月/11月の最終営業日
    • 親インデックスで変更があった場合は、即時に反映させる
      • 例えばIPOで構成銘柄が増えた場合は、従来の銘柄+その銘柄で等金額ウェイトにする
      • 親インデックスで銘柄が増えたり減ったりすれば、それに合わせて構成銘柄を増えてたり減ったりさせる

2007年12月31日時点のデータとのことですが、銘柄の構成比率で面白い表もありました。





時価総額ウェイトのMSCI World Index

トップのエクソンモービル(Exxon Mobil Corp.)1.82%から最下位のジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の0.0003%までウェイトが異なります。

等金額ウェイトのMSCI World Equal Weighted Index

すべて0.05%。
等金額インデックスなのだから当たり前と言えば当たり前なのですが、改めて表で見ると面白い。



おまけ:実際のEqual Weighted Index ETFのパフォーマンス

実際にEqual Weighted Indexに連動しているETFの運用状況を簡単にご紹介。
Guggenheim S&P 500 Equal Weight ETF(RSP)は名前の通り、S&P500のEqual Weightedです。
S&P500に連動するETFとしてもっとも有名ともいえるSPYと比較したのが以下のチャートです。

RSP vs SPY
※Yahoo Finance!より作成
※RSPのExpense Ratio(実質の信託報酬相当)は0.40%




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