トヨタ 日産 時価総額


インデックスドライバーにて理論的なことは非常に詳しく書かれていますので、割愛しますが(全部お任せというだけ)、時価総額ウェイトのインデックス(指数)というのは分散の観点から見ると非常にバランスが悪い構成とも言えます。

TOPIXやS&P500、MSCIなど、現在の主要なインデックスの多くは浮動株比率によるウェイト調整が入っていますが基本的には時価総額ウェイトのインデックスです。(日経225やダウ30種は株価平均。)
インデックス投資においては、これらの時価総額ウェイトのインデックスに連動する投資信託が多く利用されているのが実情です。
しかし、分散を考えると時価総額ウェイトは必ずしも望ましくはありません。

※ちゃんと知りたい人は、インデックスドライバーさんのブログへGO!


以下は単純化した例です。
仮にトヨタ日産の株で分散投資を考えます。2014年9月4日時点の時価総額を調べたところ以下の通りでした。
    • トヨタ: 20兆8千億円
    • 日産: 4兆6千億円

実際にはすべての株のリスクとリターンが同じではなく規模や業種などによる差もありますが、上の2つの株の期待リターンとリスクは同じと仮定します。また、時価総額も208:46でもいいのですが、簡略化するために4:1としましょう。

時価総額ウェイトの分散ポートフォリオ



時価総額比率は4:1ですから時価総額ウェイトで購入すると、金額ベースでトヨタ株4に対して日産株1を購入することになります。
この分散ポートフォリオはトヨタの影響を強く受けるポートフォリオです。日産株の値動きも多少影響しますが、構成比率は20%であり影響度は小さい。
分散と言いながら、トヨタ株の値動きで大部分が決まるポートフォリオになっています。

等金額の分散ポートフォリオ



一方、時価総額など無視して、トヨタ株と日産株を等金額購入するというシンプルな方法もあります。
この等金額ポートフォリオの場合、それぞれの構成比率が50%ですから、どちらか一方の株の値動きが極端にこのポートフォリオに影響を与えるということはありません。



分散の考え方から捉えると、時価総額が多い株式を多く組み入れる理由がありません。


※とはいえ、理論と違って実務の都合があるという点も理解しており、理論をそのまま実務に落とし込むのは簡単ではないというのはわかります。




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