インデックス投資は分散して長期のバイ&ホールドが基本です。
その中で、何にどの比率で分散するか、リバランスはどうするか…などが各自の主なアレンジの箇所になります。

そんなインデックス投資を行動に移す時、以下のような選択肢があります。
    1. 複数のファンドを組み合わせて投資する
    2. 1本のバランスファンドで投資する

これに対する私の見解は究極的な理想はバランスファンド1本。しかし、現実的なオペレーションを考えるとバランスファンド1本はそう簡単ではないです。

以下に少し詳しく説明を。

究極的な理想はバランスファンド1本です。
バランスファンド1本で仮に運用できるなら以下のようなメリットが考えられます。
  • 個別のファンドに個別の買い注文を出す投資の手間が省けます
  • ファンド内でバランス調整してくれるのでリバランスの手間がア省けます
  • ファンド内でリバランスしてくれるので、リバランス時に税金がかからない
特にコスト意識が高いインデックス投資派にとって最後の項目は個別ファンド組み合わせ投資ではできないことであり重要なポイントです。


しかし、実際にバランスファンド1本で運用しようとするとそう簡単ではありません。
アセットアロケーションを変えたくなることがあります。今でこそ「変えるつもりはない」と思っていても、将来的には新しいアセットが登場したり、リスク許容度が変わったりすれば今のアセットアロケーションから変えたくなることは十分に考えられます。

年齢やライフスタイルの変更に合わせてアセットアロケーションを変えていくファンドとして「ターゲットイヤーファンド」があります。しかし、これもまた厳しい。
ただでさえ各自が思い描くアセットアロケーションはバラバラであり、バランスファンドもたくさんあります。その上で、年数/年齢に応じての資産変化も自分が良しと思うように変化していくファンドを選びます。
そうすると、顧客のニーズを細かに拾おうとすれば、1つ1つのターゲットイヤーファンドの資産規模はかなり小さくなることになり、ファンド運用側の負担が大きくなります。

また、顧客側も先に書いたようにアセットアローションの想定も数年後には変わっている可能性もあります。そうなると、ターゲットイヤーファンドがアセットアロケーションを切り替えるころには違った動きを望んでいるかもしれません。そして、ターゲットイヤーファンドの乗り換え発生という悪夢に…


長期投資ともなると変化は想定しておいた方がよく、プライベートアカウントのように一つの口座内で自由に資産配分を変えられるならいいのですが、現状の投資信託ではそのようなモノはありません(できません)

投資環境は改善されて「バランスファンド1本で行っておく」が十分に選択肢になります。しかし、まだまだ弱点もいっぱいあり、「バランスファンドだけで行こうぜ!」とは言いにくい。



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