少し前になりますが、6月といえば夏のボーナスシーズンということもあり、ボーナスに着目した記事が日経新聞に掲載されていました。
●本命なきボーナス運用 分散投資の狙い目は(2014年6月19日)
「分散投資の狙い目は」とあったので、投資信託を使った外国株式や外国債券に投資することも対象に入っていて、どんなファンドを紹介するのだろうか…と思って読み進めたのですが、予想外な内容でした。
外国株式や債券に投資する投資信託には一切言及なし!!
●REIT(不動産投資信託)
まず候補になるのは、配当利回りが比較的高い不動産投資信託(REIT)です。不動産市況の改善を追い風に相場は堅調で、市場全体の値動きを示す東証REIT指数は6月18日まで4営業日連続で年初来高値を更新しています。割安とはいえませんが、日本株に比べ上昇余地があるのは間違いないでしょう。まず、日本のREITが来ました。「日本株に比べ上昇余地があるのは間違いない」とかなり強気です。
●高金利通貨の外貨預金
新興国通貨など、金利が比較的高い外貨で預金する選択肢もあります。ブラジルや南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリアなどが候補になるでしょう。為替差益を狙うなら、新興国のほかカナダなども魅力的です。おっと……という商品が2番目に上がってきました。まさかの高金利通貨、まさかの外貨預金。高い金利に注目して投資というのは非常に危険な臭いがしてきます。
しかも何故外貨預金なのか、といろいろと疑問もあります。外貨MMFや各種債券や外国債券に投資する投資信託などもあるでしょうが、外貨預金ですか…
●日本株は見で、配当が高く値上がりが見込める銘柄を買え
日本株への投資を考えるなら、相場が大きく値下がりする局面まで待つのが賢明でしょう。個別株狙いであれば、配当利回りが高めで、今後の値上がりも期待できそうな銘柄が理想です。配当利回りが高くて値上がりする銘柄を買えという「それができたら苦労しねぇよ」というアドバイスです。
●個別株選別が難しければ、日経平均連動ETF
こうした銘柄を選ぶのが難しければ、日経平均株価に連動するタイプの上場投資信託(ETF)を安値のときに買うのも一つのやり方です。将来的に値上がりする株を選ぶことは簡単ではないというツッコミを想定してか日経平均連動のETFを代替案で上げています。
●インバース(ベア)型のETF
逆に日経平均が1万7000〜8000円近辺まで上昇するようなことがあれば、資金のごく一部を使い、日経平均が値下がりするほど価格が上がるタイプのETFを買ってみるのも面白そうです。これも少し予想外でしたが、相場が今から15%ほど上がったらインバース型のETFという推奨です。「近い戦争も遠い戦争も売り」という主張で、世界のどこかでそのような地政学的リスクがあるなら売りというスタンスのようです。
●戦争なら金や原油
国際紛争が起きれば、金や原油の価格が高騰する可能性があります。金の価格に連動するETFも、分散投資の一環で検討してみる価値がありそうです。先の戦争の流れから、戦争時には金や原油が高騰するということでの推奨です。
【分散投資での推奨商品まとめ】
・REIT
・高金利通貨の外貨預金
・高配当&値上がりが見込める株 (大きな値下がり後)
・日経平均連動ETF (大きな値下がり後)
・日経平均インバース型ETF
・金や原油
見事なまでに外国株式や外国債券に投資する
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日経はたまにはいい記事を載せることもあるんですが、まだまだこういう古臭い株屋じみた記事を載せることが多いですね。