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去年の記事ですが、All AboutにツッコまざるをえないFPの記事があったのでご紹介。横山利香という方が書かれた記事で、2006年1月17日に執筆したものを2013年7月11日に更新しているようです。

どっちが儲かる?投資信託の分配金vs預金金利


短い記事ですので読んでもらうとすぐにわかるのですが、ツッコミポイントを抜粋します。

●どっちが儲かる?投資信託の分配金vs預金金利

……いきなりタイトルからツッコみたい。分配金は投資している信託財産の戻しに過ぎず儲けといったものではない。毎月投資元本の1%分を解約しても対元本比で年12%のお金が分配金同様に手元に戻ってきますがそういうものは儲けとは言いません。

●決算毎に運用報告書が発行される

投資信託の運用結果をとりまとめるために、定期的に「決算」を行います。決算では、運用状況や今後の運用方針などを記載した運用報告書が発行されます。
毎月決算(毎月分配型)の投資信託のサイトをみると分かりますが、運用報告書は毎決算で発行されるものではありません。決算期の期間が半年以下のものは半年毎です。

●利益が出たら分配金として還元される

決算は通常、設定日から1年ごとに行われます。利益が出たら分配金として還元されますので、決算の際に分配金が支払われます。
MRFやMMFの話でしょうか…
利益が出ても分配金として還元されるわけじゃないですね。だからこそ基準価額が設定来で上がっていくファンドがあるわけです。

●分配金の受け取り方法は"現金で還元する方法で毎月分配型投資信託"

分配金を支払う分配型の投資信託には、2通りの受取方法があります。一つめは、現金で還元する方法で毎月分配型投資信託があります。二つめは、分配金を自動的に同じ投資信託の買い付けに回す(再投資)方法です。
分配金の受け取り方法の一つが「現金で還元する方法で毎月分配型投資信託」とのことですが全くもって意味不明です。
毎月分配型投信でも再投資はありますし、1年決算型でも現金受け取りできます。

●決算期の前に解約してしまうと分配金を"受け取れくなってしまう"

分配金が出る投資信託の場合、決算期を事前に確認しましょう。決算期の前に購入すれば分配金を受け取ることができますが、決算期の前に解約してしまうと分配金を受け取れなくなってしまうからです。
分配金はただの信託財産の取り崩しです。どうせ解約してしまうなら決算期の前に全部解約しても、分配金をもらってから解約しても同じなのに決算期前に解約すると分配金を受け取れなくて"損"かのようなおかしなことを言っています。

●分配金は利益

ちなみに、分配金は利益ですから、税金が源泉徴収され、差し引いた金額を受け取ります。
ええっと……「"元本払戻金"か"特別分配金"か"個別元本方式"でググレカス」とでも言っておけばいいですかね……

●値上がり益も分配金も期待できる投資信託を選ぶことが大切

投資信託を選ぶ際には、値上がり益も分配金も期待できる、そんな投資信託を選ぶことが大切だといえるでしょう。
いやいや、ほとんど分配しない分配金に期待できない投資信託だっていいんじゃないでしょうかね。この方針だと極力分配金を出さない方針のファンドはダメとなりますが、そういうものじゃないでしょう。
何よりも大事なのはトータルリターンです。


一つの記事の中にこれほどのツッコミどころがある記事と言うのもトンデモ系を除いては珍しい。
「自らの投資体験を元に、初心者目線で語るファイナンシャルプランナー」とのことですが、知識が初心者レベルでは困ります。(いくつかの著書もあるようですが、その評判も"いい感じ"のようです)




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