医療保険は原則不要です。

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可能性が高いものは保険に適さない

民間保険というのは、みんなが支払った保険料か保険会社の営業社員の給料等(参考:MDRT)のコストが差し引かれて保険金となっているのですから期待値の話でいえば原則として入ると損です。これを踏まえた上で考えます。

仮に「日用品保険」とあったら加入しますか?
普段買う日用品の代金に対して保険金を払ってくれる保険です(もちろん「支払われる総保険料=皆が払った保険料-コスト」)。入りませんよね。
確実に発生する費用は、わざわざ保険にして手数料を引かれてから払われる保険金などに頼らず自分の貯蓄からカバーします。
では、友人の結婚式のご祝儀は?これも保険があったとしても加入しせずに自分の貯蓄から出すでしょう。毎日発生するものでもありませんが、かなり高い確率で起こることであり、わざわざ手数料を引かれたくありません。

このように、発生確率が高い事象は保険に適していません。高い可能性で発生することは、わざわざ保険会社に一部を取られてしまう保険を利用せずに手元にあるお金を活用した方がマシだからです。

終身医療保険という商品はありますが、この保険に加入し続けていれば利用する可能性は非常に高いでしょう。しかし、そういう高い確率で発生するものはわざわざ手数料を取られる保険にしない方がよいでしょう。


実現してもインパクトの小さいものは保険に適さない

また、保険に適さないものとして、実現してもインパクトが小さいものがあります。
例えば、買ったユニクロのシャツが破れたら…というような保険があっても加入する意義はほとんどないでしょう。せいぜい得られる保険金は数千円までで下手をすれば数百円。この保険を請求する手間などを考えると、よっぽど加入せずに買い替える方が楽。

医療保険の場合、入院日額5000円などとユニクロのシャツよりは高いですが、仮に20日入院しても10万円。若い時代の入院確率はそう高くない中で、わざわざ保険でカバーしなくてはいけないような金額ではありません。入院1日目から保障という保険もありますが、2日入院で1万円といった保険金のために請求手続きをやりますか?


他の用途に使えない

また医療保険は医療保険としてしか使えません。いざ入院となったときのために貯蓄で蓄えて入れば、それは別の用途にも使えます。医療保険にしてしまうと、モノが壊れた時に新しいものを買うなど別用途に活用できず非常に不自由です。


そもそも的外れな保障(の可能性大)

今の医療保険は「入院日数」+「手術時」+「先進医療」というパターンをよく見かけますが、この保障でいいのですか?
仮に30歳の人が終身医療保険に加入したとします。大きな病気をするのは高齢者になってからのケースが多く、30年や40年たった後に、この保障内容が治療内容とマッチしているのでしょうか。
入院期間を見ても短期化は年々見えるスピードで進んでいます。
今の医療保険の保障内容自体が、実際に医療行為を受ける際には役に立たないものになっている可能性がかなりあります。


加入したらすぐに手術+長期入院となって支払った保険料の何十倍の保険金を受け取れて加入してよかった、というケースも起こりえるでしょう。
しかし、その可能性はそれほど高くなく、また受け取れなくても困るような金額ではないことを考えると、本来保険に適さないのが医療保険でしょう。



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