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近年のハイパーインフレで一躍有名になったアフリカ南部のジンバブエに関するニュースです。

ジンバブエと言うと2009年にジンバブエドルの発行を取りやめるまで、猛烈なハイパーインフレに襲われました。

2008年8月1日に10,000,000,000ジンバブエドル新1ジンバブエドルとするデノミが行われました。(10桁カット)

しかし、その新ジンバブエドルもハイパーインフレが進み……
たった半年後の2009年2月2日に新1,000,000,000,000ジンバブエドル1新々ジンバブエドルとするデノミが行われました。(12桁カット)

なお、2009年1月のインフレ率は年率換算で6500000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000%とのことでした。(6.5×10の108乗、1日で物価が2倍)
このように自国通貨の信認が極限まで無くなったジンバブエはジンバブエドルを捨てて米ドルを中心とした外国通貨を国内で使うようになっていました。(参考:[ジンバブエ] デフレ!! / 超高失業率 / ジンバブエドルは?)


さて、そんなジンバブエが国内で通用する通貨(法定通貨)として、日本円、中国人民元、インドルピー、豪ドルを追加していました。(参考:Zimbabwe to allow Chinese yuan, Indian Rupee, Japanese yen to circulateジンバブエが日本円を採用)
これで以下の9つの通貨がジンバブエの法定通貨となりました。
    1. 米ドル
    2. ユーロ
    3. 南アフリカランド
    4. ボツワナプラ
    5. 英ポンド
    6. 中国人民元
    7. 日本円
    8. インドルピー
    9. 豪ドル
マルチカレンシー制度とは言ってもこんなに多くの通貨を法定通貨としてどんなもんなんでしょう。
世界的に流通している米ドルや近隣で通用する南アフリカランドは通用しそう(実際にそれなりに流通している模様)ですが、他の通貨に関してはかなり怪しい。日本円も唐突に加わりましたが、ジンバブエの人にとって日本円と言われても通用するものでしょうか。

外貨獲得のためのパフォーマンスなのではないかというのが私個人の感想ですが、どんなもんでしょう。



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