
「ブラック企業」として名前が挙げられる事が多いワタミ。
ワタミ創業者の渡邉美樹氏は今は国会議員ですが、依然として創業者として強力な影響力を持っています。
その渡邉氏が中心になって「ブラック企業」への反論をやっているようなのですが、どうもこれが逆効果に思えて仕方ありません。
店長からの手紙
2月19日に渡邉氏のブログに「店長からの手紙」という内容がアップされました。食事のためにワタミ系列の「炭の鳥子」を訪れたら入社4年目の女の子の店長が手紙を書いて渡してくれたそうです。 (※手紙の全文(画像)はこちら)
渡邉会長 様社員を「女の子」と呼ぶなどは置いておくとして、この手紙の内容、妙に宗教がかっていませんかね。
本日はお忙しい中、炭の鳥子半蔵門駅前店にご来店いただきありがとうございます。
(中略)
今年は新卒を受け入れる立場になることができました。ずっとずっとやりたかった新卒の受け入れです。新卒には私がワタミで成長させていただいたこと、夢は目標、なりたい自分になるためには最高の環境であることを伝えながら、一緒に成長していきたいと思っています。
(中略)
こんな何もできなかった自分に自信と目標をもたせていただいたワタミに感謝しています。
(中略)
これからもこの会社で成長し、周りの人も成長させられる人間になります。一人でも多くの人に夢へのきっかけと成長の場を提供(?)すること。
(中略)
ワタミで働けること ワタミを作っていただいた渡邉会長に心から感謝を申し上げます。成長させていただいてありがとうございます。
やたらと成長の場を与えていただけたことに感謝の意を示しています。また、新卒で入ってくる新人にも自身の成長の喜びを伝えていきたいということ。すでに退任にしている元会長に対して、「会長様」と最上級の敬意(?)を払っていること…
自己啓発セミナーか宗教関係でよく見聞きするような文面です。
個人的にそういう感覚を持つことを否定はしませんが、それを「ワタミがブラックではない良い例」として挙げるのは非常に誤っていると言わざるを得ません。
ハードSMのMという人もいるでしょう。その人は徹底的に苛められると最上の喜びを感じるかもしれません。しかし、それが一般的に良いことかは全くの別問題です。むしろ、こういう信仰がかった人を出すのは怪しげな宗教などと近しいイメージでマイナスじゃないかと思う次第。
なお、渡邉美樹氏はWATAMI理念研修会にて以下のように語っていますが、営業時間中に元会長あてに「本日はお忙しい中、炭の鳥子半蔵門駅前店にご来店いただきありがとうございます」という手紙を書いて手渡しして、その瞬間もカメラで写真に撮っている店長というのはいいんでしょうかね。
こういうあたりも怪しい宗教臭さを感じます。
2013年2月21日に神奈川労災保険審査官が、ワタミ入社後2か月で死亡した森美菜さんが過労死として労災認定しました。森さんは「体が痛いです。体が辛いです。気持ちが沈みます。早く動けません。どうか助けて下さい。誰か助けて下さい」と日記に書いていてその1ヵ月後に亡くなりました。
この過労死認定を受けての渡邉氏は以下のようにツイートしました。
「彼女の精神的、肉体的負担を仲間皆で減らそうとしていた」「労務管理できていなかったとの認識は無い」と会社の責任を完全に否認しています。
ここまではよくありがちな話ですが、渡邉氏は只者ではありません。渡邉氏が凄いのはこの先です。
オイオイ…
「どうか助けて下さい。誰か助けて下さい」と書き残して過労死した森さんに対して、「彼女の精神的、肉体的負担を仲間皆で減らそうとしていました」「労務管理できていなかったとの認識は、ありません」と言い放って、その彼女が渡邉美樹を応援しているですと!?
このロジックはさすが渡邉氏と言わざるを得ません。
また、このように会社の責任を完全否認なのですが、その後のコメントもまた見事。
×ワタミグループで起きた、過労死事件は一生の悔いであり、一生賭けて償っていきたい
○ワタミグループで起きた、過労死認定は一生の悔いであり、一生賭けて償っていきたい
「森さんが過労死してしまったこと」ではなく、「過労死認定されたことは一生の悔い」ということです。これが端的に表れているのがこの後。
2月17日に森さんがワタミ及び渡邉氏を訴えた過労死に関する裁判が始まりましたが、「司法の結論が出た時点で誠心誠意対応させていただく」ということのようです。
つまり、先のツイートにあったように「過労死認定」が一生の悔いであり、過労死そのものは司法の結論が出るまで保留ということです。裁判で負けなければ遺族には誠心誠意対応しないってことになるわけです。
これが如実に表れているのが、最初に紹介した「店長からの手紙」のワタミ擁護です
このタイミングで、国会議員となってすでに身を引いたはずのワタミに対する擁護ブログを書くというのは、この裁判を受けてのことといって差し支えないでしょう。(そもそも国会議員が一企業のイメージどうこうに口出ししていいのか…という疑問にも突っ込みたいがこの際おいておく)
森さんの遺族に向かって「ワタミで幸せと言っている従業員がいるからワタミの悪口を言うな」とはよくも言えたものです。
ツイッターの件もブログの件も自らブラック企業イメージを広めているようにしか思えません。
※多くの宗教法人はまっとうであり、宗教法人=全て怪しいという話ではありません
自己啓発セミナーか宗教関係でよく見聞きするような文面です。
個人的にそういう感覚を持つことを否定はしませんが、それを「ワタミがブラックではない良い例」として挙げるのは非常に誤っていると言わざるを得ません。
ハードSMのMという人もいるでしょう。その人は徹底的に苛められると最上の喜びを感じるかもしれません。しかし、それが一般的に良いことかは全くの別問題です。むしろ、こういう信仰がかった人を出すのは怪しげな宗教などと近しいイメージでマイナスじゃないかと思う次第。
なお、渡邉美樹氏はWATAMI理念研修会にて以下のように語っていますが、営業時間中に元会長あてに「本日はお忙しい中、炭の鳥子半蔵門駅前店にご来店いただきありがとうございます」という手紙を書いて手渡しして、その瞬間もカメラで写真に撮っている店長というのはいいんでしょうかね。
目の前にいるお客様に対して命をかける。僕は別に別に強制しているわけじゃない、12時間の内 僕はメシを食える店長は2流だと思っている。命がけで全部のお客様をみていたら、命がけで全部のお客様を気にしてたら、物なんか口に入るわけない、水ぐらいですよ。目の前にいるお客様に対して命をかけるらしいですが、元会長はそれ以上の存在ということなのでしょうか。
こういうあたりも怪しい宗教臭さを感じます。
森美菜さんの過労死
また、過労死の事件でもなかなかにやらかしています。2013年2月21日に神奈川労災保険審査官が、ワタミ入社後2か月で死亡した森美菜さんが過労死として労災認定しました。森さんは「体が痛いです。体が辛いです。気持ちが沈みます。早く動けません。どうか助けて下さい。誰か助けて下さい」と日記に書いていてその1ヵ月後に亡くなりました。
この過労死認定を受けての渡邉氏は以下のようにツイートしました。
労災認定の件、大変残念です。四年前のこと 昨日のことのように覚えています。彼女の精神的、肉体的負担を仲間皆で減らそうとしていました。労務管理 できていなかったとの認識は、ありません。ただ、彼女の死に対しては、限りなく残念に思っています。会社の存在目的の第一は、社員の幸せだからです
— わたなべ美樹 (@watanabe_miki) February 21, 2012「彼女の精神的、肉体的負担を仲間皆で減らそうとしていた」「労務管理できていなかったとの認識は無い」と会社の責任を完全に否認しています。
ここまではよくありがちな話ですが、渡邉氏は只者ではありません。渡邉氏が凄いのはこの先です。
バングラデシュ 朝、五時半に、イスラムの祈りが、響き渡っています。たくさんのご指摘に、感謝します。どこまでも、誠実に、大切な社員が亡くなった事実と向き合っていきます。バングラデシュで学校をつくります。そのことは、亡くなった彼女も期待してくれていると信じています。
— わたなべ美樹 (@watanabe_miki) February 22, 2012オイオイ…
「どうか助けて下さい。誰か助けて下さい」と書き残して過労死した森さんに対して、「彼女の精神的、肉体的負担を仲間皆で減らそうとしていました」「労務管理できていなかったとの認識は、ありません」と言い放って、その彼女が渡邉美樹を応援しているですと!?
このロジックはさすが渡邉氏と言わざるを得ません。
また、このように会社の責任を完全否認なのですが、その後のコメントもまた見事。
朝一番で自民党の雇用問題調査会に出席しました。
ワタミグループで起きた、過労死認定は
一生の悔いであり、一生賭けて償っていきたいと思っている。
その上で、「過労死等防止基本法案<仮称>」に関して
『賛成』と発言しました。... http://t.co/As3KqfPYI9
— わたなべ美樹 (@watanabe_miki) February 4, 2014×ワタミグループで起きた、過労死事件は一生の悔いであり、一生賭けて償っていきたい
○ワタミグループで起きた、過労死認定は一生の悔いであり、一生賭けて償っていきたい
「森さんが過労死してしまったこと」ではなく、「過労死認定されたことは一生の悔い」ということです。これが端的に表れているのがこの後。
本日、ワタミでおきた過労死に関する第一回の裁判期日でした。
裁判所を通じて見解を申し上げ、「司法の結論が出た時点で誠心誠意の対応を致すことを
約束します。」と言うこれまでの発言は変わりません。... http://t.co/pEAvAw9Nt0
— わたなべ美樹 (@watanabe_miki) February 17, 20142月17日に森さんがワタミ及び渡邉氏を訴えた過労死に関する裁判が始まりましたが、「司法の結論が出た時点で誠心誠意対応させていただく」ということのようです。
つまり、先のツイートにあったように「過労死認定」が一生の悔いであり、過労死そのものは司法の結論が出るまで保留ということです。裁判で負けなければ遺族には誠心誠意対応しないってことになるわけです。
これが如実に表れているのが、最初に紹介した「店長からの手紙」のワタミ擁護です
今、一部の人が「ワタミ」と言う企業に植え付けようとしているイメージがあります。
今現在、ワタミで働いている子の「こうした声」<吊られた男注:女性店長のワタミ礼賛の声>もあります。先の「店長からの手紙」がアップされたのが2014年の2月19日です。その2日前にまさに過労死認定された森美菜さんの遺族がワタミ及び渡邉美樹氏を訴えた裁判が始まりました。
一方、一度もワタミで働いたことすらないひとの声もあります。
彼女は今、ワタミで働いていて幸せだと言ってくれています。
企業イメージを叩いて叩いて、彼女や彼女の両親を悲しませることは悪ではないのですか?
このタイミングで、国会議員となってすでに身を引いたはずのワタミに対する擁護ブログを書くというのは、この裁判を受けてのことといって差し支えないでしょう。(そもそも国会議員が一企業のイメージどうこうに口出ししていいのか…という疑問にも突っ込みたいがこの際おいておく)
森さんの遺族に向かって「ワタミで幸せと言っている従業員がいるからワタミの悪口を言うな」とはよくも言えたものです。
ツイッターの件もブログの件も自らブラック企業イメージを広めているようにしか思えません。
※多くの宗教法人はまっとうであり、宗教法人=全て怪しいという話ではありません
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昔上司が自殺未遂したことあるんですが、その時の上の対応とワタミの対応が同じで見てるだけで空しくなります。
会社という、個人単位では責任の所在がある程度バラけるなかにいれば、保身のために悪意ある行動をとってしまうものかと。
ワタミの元会長様は善悪の軸が一般人とかけ離れてるだけで悪気ゼロな気もしますが。