以前も書いた話ですが、ひとつ前のエントリーに絡んで再度書いてみます。
最近は500円からの積立や口座維持手数料なしのような仕組みも広まっています。これによって投資家のコストが低下さするという好ましい変化があります。
しかし、さらなるコスト低下のためには「最低投資額が高く、少額投資なら手数料が高い」というような会社の登場を希望します。
最近は500円からの積立や口座維持手数料なしのような仕組みも広まっています。これによって投資家のコストが低下さするという好ましい変化があります。
しかし、さらなるコスト低下のためには「最低投資額が高く、少額投資なら手数料が高い」というような会社の登場を希望します。
500円から少額投資可能などにすると、それだけ会社のコストがかかります。これは最終的には顧客に転嫁されます。
また、最低投資額1万円では1万円だけ投信を買ってそのままという会社の利益にならない顧客の口座管理をすることになります。
そこで、参考にしてほしいのがバンガード。
バンガードのアットコストと素晴らしき仕組みでも取り上げましたが、バンガードはそれほど優しくありません。
口座残高1万ドル以下には口座維持手数料を課す 最低投資金額が高い(3000ドル) 追加投資の最低額が100ドル
これだと現在の日本のネット証券等ではマイナス要因となっている少額顧客を負担に感じることなく低コスト路線に励むことができます。こんな感じの会社が日本にも出てきてくれないものでしょうか。
また、最低投資額1万円では1万円だけ投信を買ってそのままという会社の利益にならない顧客の口座管理をすることになります。
そこで、参考にしてほしいのがバンガード。
バンガードのアットコストと素晴らしき仕組みでも取り上げましたが、バンガードはそれほど優しくありません。
これだと現在の日本のネット証券等ではマイナス要因となっている少額顧客を負担に感じることなく低コスト路線に励むことができます。こんな感じの会社が日本にも出てきてくれないものでしょうか。
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証券会社のコストになるという発想、確かにその通りだろうと思います。(信託財産留保額と似たような意味合いになるのでしょうか)
ただ、ご提言のような仕組みの証券会社の登場が実現を見たとき、ちょっと気になることがあります。
口座維持手数料を取られるというのは投資家にとってはリターンを無駄に引き下げられることになりますから、その閾値を越える資金が用意できてから投資を開始すべきということになりそうです。バンガードと同レベルと仮定すると100万円です。
更に、いわゆる生活防衛資金、やはり100万円くらいは最低限必要でしょう。
となると、都合200万円の余裕資金が溜まるまで投資が開始できない、これは(特に若年層を念頭に置いた場合)スタート地点のハードルがいささか高くなりすぎないでしょうか?
無論、十分な資金が溜まるまでは現行ネット証券型の証券会社で投資をしていればよい(それならば生活防衛資金100万円が溜まった段階でスタートできる)、そして残高が十分積み上がったらバンガード型証券会社にリレーすればよいという話もありましょう。
しかし、そうなると今度は、現行ネット証券型証券会社の顧客層がどういう人達になるでしょうか。資金が積み上がった顧客が片端からバンガード型証券会社にリレーしてしまって(投資家としてはそれが最も合理的な行動と思われる)、現行ネット証券型証券会社に残っているのはその閾値に満たない資産しか持たない、「証券会社の利益にならない、コストの掛かる顧客」だけになりはしないでしょうか?
となると、現行ネット証券型証券会社がますます経営不安定になりそうです。あるいは、それを避けて証券会社自体がバンガード型(あるいは、高コスト型)に衣替えしてしまうという事態もありそうです。そうなると、結局は「200万円溜まるまで投資がスタートできない」という最初の状況に逆戻りになります。