「日本政府の借金がGDP比で200%に迫ろうかという水準」、「年金の積立金が減少している」「老後が不安だが低金利の預金では増えない」… ⇒だから投資しよう
「かっこ」の中の説明はいろいろありますが、図式化すると以下のように「不安を煽って、投資を薦める」というスタイルです。これにもバリエーションがあって、「信用で成り立つ通貨は不安だから実物資産」であるとか、「海外のオフショア」といったパターンもあります。

この手の不安を煽って投資するように仕向ける不安商法には耳を貸す必要はありません。
コンサル風に言うと、考えるべきポイントは3点です
(1)不安を煽るリスクとして挙げられた項目は正しいのか?
(2)リスクが実現化したとして、薦められた投資が正しい対策になり得るのか?
(3)そもそも投資っていいものなの?
(1)不安を煽るリスクとして挙げられた項目は正しいのか?
不安を煽って投資を薦める方法は伝統的な手法です。
「日本は財政破綻する」「日本国債は暴落する」「ハイパーインフレになる」「超円安で日本円が無価値になる」なんてことはずっと言われ続けています。そして、現実には1ドル=80円という水準で、日本国債は世界的にもトップクラスの低金利です。
不安を煽る人は尤もらしい理由をつけて説明しますが、それが正しいのかは要検討です。
(2)リスクが実現化したとして、薦められた投資が正しい対策になり得るのか?
投資という解は正しいのでしょうか?
例えば、仮に将来に財政への不安から日本国債が売られるようなことが起きるとして…投資する必要がありますか?
財政不安が現実のものとなって市場に影響が出てきてからの対応ではダメでしょうか。今はスペイン、ポルトガル、イタリアなどで財政不安が叫ばれています。そのようになってから対策を取っても十分に間に合うでしょう。寝て目が覚めると日本国債の買い手が消滅しているなんてことはまず起こらないでしょう。
(3)そもそも投資っていいものなの?
これは「もう国には頼れない。老後資金は自分で作らないといけない。低金利の預金では増えない。投資で増やさないといけない」という不安商法モデルに特に言えることです。
「投資で増やす」と言うのは簡単ですが、投資で資産は増えるものなのでしょうか?
投資で資産が増えるとわかっているなら多くの人が投資をしています。投資では資産が増えない可能性があるからこそ投資を敬遠する力が働くのです。元本の安全性が高い資産運用よりも資産が少なくなってしまう可能性を考慮しなくてはいけません。
投資をすれば2007年〜2009年頃のように数十%も資産が減ることがあります。
国に頼り切っていてはその梯子が外された時に大変なことになるので金銭的に自立することは重要なことです。そこは否定しません。投資による資産作りは選択肢として是非とも考えてほしいと思います。
しかし、投資にもリスクがあり、リスクをロクに説明せずに投資の世界に引き込むような不安商法を認めることはできません。
「かっこ」の中の説明はいろいろありますが、図式化すると以下のように「不安を煽って、投資を薦める」というスタイルです。これにもバリエーションがあって、「信用で成り立つ通貨は不安だから実物資産」であるとか、「海外のオフショア」といったパターンもあります。

この手の不安を煽って投資するように仕向ける不安商法には耳を貸す必要はありません。
コンサル風に言うと、考えるべきポイントは3点です
(1)不安を煽るリスクとして挙げられた項目は正しいのか?
(2)リスクが実現化したとして、薦められた投資が正しい対策になり得るのか?
(3)そもそも投資っていいものなの?
(1)不安を煽るリスクとして挙げられた項目は正しいのか?
不安を煽って投資を薦める方法は伝統的な手法です。
「日本は財政破綻する」「日本国債は暴落する」「ハイパーインフレになる」「超円安で日本円が無価値になる」なんてことはずっと言われ続けています。そして、現実には1ドル=80円という水準で、日本国債は世界的にもトップクラスの低金利です。
不安を煽る人は尤もらしい理由をつけて説明しますが、それが正しいのかは要検討です。
(2)リスクが実現化したとして、薦められた投資が正しい対策になり得るのか?
投資という解は正しいのでしょうか?
例えば、仮に将来に財政への不安から日本国債が売られるようなことが起きるとして…投資する必要がありますか?
財政不安が現実のものとなって市場に影響が出てきてからの対応ではダメでしょうか。今はスペイン、ポルトガル、イタリアなどで財政不安が叫ばれています。そのようになってから対策を取っても十分に間に合うでしょう。寝て目が覚めると日本国債の買い手が消滅しているなんてことはまず起こらないでしょう。
(3)そもそも投資っていいものなの?
これは「もう国には頼れない。老後資金は自分で作らないといけない。低金利の預金では増えない。投資で増やさないといけない」という不安商法モデルに特に言えることです。
「投資で増やす」と言うのは簡単ですが、投資で資産は増えるものなのでしょうか?
投資で資産が増えるとわかっているなら多くの人が投資をしています。投資では資産が増えない可能性があるからこそ投資を敬遠する力が働くのです。元本の安全性が高い資産運用よりも資産が少なくなってしまう可能性を考慮しなくてはいけません。
投資をすれば2007年〜2009年頃のように数十%も資産が減ることがあります。
国に頼り切っていてはその梯子が外された時に大変なことになるので金銭的に自立することは重要なことです。そこは否定しません。投資による資産作りは選択肢として是非とも考えてほしいと思います。
しかし、投資にもリスクがあり、リスクをロクに説明せずに投資の世界に引き込むような不安商法を認めることはできません。
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不況が続いているせいか、名のある金融機関も含めて、「え、そーいう営業する?」っていうところが多すぎるように思います。しかも、そういうところに限って、マネー雑誌や有名新聞に広告やら記事を出しているから、始末が悪い。あの、和牛商法のあぐら牧場だって、破綻する(少なくとも)3か月前まで、マネー雑誌で出資金を募ってましたから。このご時世にこんなに高金利で大丈夫かな〜?と不安に思っていたら、案の定、破綻してしまいました。
このような野放し状態を放置しておくと、虎の子の退職金を半減させてしまう人が続出してしまいそう。そういう方達が生活保護にでもなろうものなら、結局、働きざかりの20〜50代の人達にツケが回りかねません。「マネーお節介隊」(=高額の金融商品を契約する人達につきそうボランティア)とか、を組織できないかな〜と思う今日このごろです